タブンネvsチルノ

ここはタブンネ達が住む世界とは別の世界、
そこにある神社で、新撰組のような模様がついた青い服で水色の髪の小さな女の子が
紫色の服で白い帽子を被った金髪の女性に何やらお願いをしているようだ
「じゃあさ、じゃあさ、そのピンクの生き物をたくさんやっつければ最強になれるってこと?」
「最強かどうかは保証できないけど力が付くことは確かよ」
「いっぱいいっぱいやっつければ最強になれるって事じゃん!だったらはやくそいつがいる世界に行かせてよー!」
この金髪の女性は別の世界と世界のさかい目をいじって、別の世界へと繋げられるらしい
「じゃあ、開けるわよ、おみやげ忘れないでね~」
空間がぱっくりと裂け、向こうには別の世界が見える
小さな女の子は、背中にある水晶のような羽を羽ばたかせて、その空間の裂け目へと飛び込んでいった

飛び込んだ先で女の子が見た世界は、女の子が知ってる世界と似てるようで全く違う世界だった
見たことのない植物、見たことのない文字、
なにより女の子を驚かせたのは、この世界に生息する動物たちだった
赤と黄色の目玉をしたネズミのような生き物、ゴロゴロ転がる巨大な虫、人間のような形をした踊る植物、歩く石ころ
それらの中に女の子の子の目当ての「ピンクの動物」すなわちタブンネがいるのである
「うーん…なかなか見つからないねぇ」
女の子は一旦さがすの中断して草むらの側の切り株で持ってきたお弁当を食べることにした
「ミィ?」
匂いを嗅ぎ付けたのか、草むらから一匹の子タブンネが顔を出した
身長は40センチほどの幼児タブンネだ
「あっ!あ、あれだぁ!」「ミィィ~♪」
あろうことか子タブンネは何の警戒も無く女の子に駆け寄ってきた、
前に餌付けをされたことがあるのだろう、人間は餌をくれるものだと思い込んでいるのだ
「そっちの方から来てくれるなんてバカなやつ~!」
女の子はタブンネをひょいと抱き上げた
「ミィィ♪ …ミッ?!」
最初は高い高いされて嬉しかった子タブンネだがすぐにある違和感に気づいた
この女の子には体温が無いのだ

「ミーッ!」
恐怖を感じ、大急ぎで女の子の手から逃れようとする子タブンネ、しかしもう遅い
「まず一匹目やっちゃうよ~!」
「ミヒッ?」
高い高いの体制のままどんどん冷たくなっていく女の子の手
「ヒャアアアアアア!!!ウヒィ!」
女の子が掴んでいる脇の下辺りの汗が凍結して毛に絡み霜のようになり、
子タブンネは冷たさと恐怖でガクガクと激しくバイブレーションしている
「もうちょっと本気出すよ~!」
「ミッミヒィキイィィ!」ガチガチガチ
女の子が手に力を込めるとよっぽど寒いのか子タブンネはガチガチと歯を鳴らしている
全身は霜に覆われ白くなり、涙を流しても凍ってしまう有り様だ
「あははー、もうちょっとでパーフェクトに凍っちゃうよ~、それぇ!」
「クィィ…クッ」
女の子がさらに力を込めると子タブンネはチアノーゼを起こし
最後に小さく呼吸をして息耐えた
おそらく心臓が凍結したのだろう、
しかし女の子は冷やすのをやめない、カチカチに固まっていく子タブンネ
その表情は恐怖に歪んだまま真っ白に凍結してした
「へへーんだ、いっちょあがりぃ!」
この女の子の正体は人間ではない、
氷雪を友とし冷気を自在に操る氷の妖精と呼ばれる生き物なのだ

「ミィィ!」
悲鳴を聞き付けて大人のタブンネが草むらから臨戦態勢で飛び出してきた、さっきの子タブンネの親である
「うわっ!親玉が出てきたねー!また氷漬けにしてやるー!」
女の子は凍った子タブンネを激しく地面に叩きつけると
子タブンネはガラスのようにパリーンと砕け散ってしまった
「ウミィー!!」
母タブンネは砕け散った子タブンネに駆け寄った
愕然とした表情で涙を流しながら必死に我が子の破片をかき集めている
「隙あり!」
「ミイッ?!」
女の子はタブンネの顔面に向かってポケモンの技で言う冷凍ビームのような光線を放った
「ミッギュキィィヒィィ!!」
タブンネは涙が凍ってしまい目が見えなくなって顔を押さえてゴロゴロと悶絶した
しかしすぐに立ち上がると女の子に向かって突進のポーズをとる
タブンネは超聴覚によって目が見えなくとも敵の位置が分かるのだ
「ミィッ?!ミヒヒヒィ!!ミッ!ミッミッ!」
しかしその聴覚で母タブンネは最も聞きたくない音を聞いてしまった。
巣に残してきた子供達がこの場所に向かってよちよち歩いてくる音である

「ミィッ!ミィッミィッ!」
母タブンネちゃんは子供たちにこっちに来るなと呼び掛けますが足音はどんどん近づいてきます
「隙あり~っ!」
「ミギュッ!!」
妖精は空気中の水分を手に集めて小さなつららを作ると、それをタブンネさんに投げつけました。
つららは左の太ももにに刺さりタブンネさんは転んでしまいました
とても痛いようで、ミーミーと泣きわめきながら転げ回っています
「ミッミッ、ミィ、ミッ!ミィィ!」
「ミイィッ!」
「うわーっ、ちっちゃいのがいっぱい出てきた!
全部凍らせてやる~!」
草むらから大小5匹の子タブンネが飛び出してきた、子タブンネたちは地面に転がっている母タブンネにとてとてと駆け寄っていき
ミィミィと泣きながら心配そうに揺さぶったり、傷口を小さな舌でペロペロしたり、
癒しの波動の真似でしょうか、傷口に両手をかざして治そうとしたりしています

「あははっ、何やってるのかわかんないけどあたいもてつだってあげる!」
「ミィッ!?」
妖精は癒しの波動の真似をする子タブンネちゃんを突き飛ばすと
子タブンネと同じように傷口に手をかざした
「ウミィァァァァァアアアア!ウア゙ーー!!!!」
すると不思議なことに、タブンネの足に刺さったつららがどんどん大きくなり、
母タブンネの傷口をピリピリと広げていく、
あまりの激痛に悲鳴をあげながらのたうち回る母タブンネ
「ミィィッ!!」カプッ
「あ痛ぁぃ!」
子タブンネちゃんの一匹が「やめろ!」と言わんばかりに妖精の左手に飛び付き、そのままガブリと噛みついた
子タブンネちゃんはまだ歯が生え揃ったばかりで噛む力は弱いのだが、必死に噛みついて離さない
「こっこの~!こうしてやるー!」
「ヒィィィィィィィ!!!!!」
妖精は子タブンネちゃんが噛みついた左手から冷気を放出しました
歯覚過敏の人になら想像が着くでしょうが、
子タブンネちゃんの全部の歯に前歯で冷たいものを思い切り噛んだ時の、あの耐え難い痛みが駆け巡りました
手から歯を離そうとしても唾液と舌が凍って貼り付いてしまい離す事ができません
やがてガクガクブルブルと震えだし、涙と鼻水が滝のように溢れ出すタブンネちゃん
涙が口の横を通ると凍りついてしまい、透明な固体となってポロポロと地面に落ちていきます
「うわーっ、きったなーい!!」ブチブチブチブチ
「フィィィィィィィ!!!」
妖精は鼻水が腕に着くのが嫌で子タブンネちゃんの首を掴んでベリベリと無理やり剥がしました
子タブンネの歯は全部妖精の腕にくっついたまま抜けてしまいました
あまりにも無理やり剥がしたので歯茎も少し千切れていました
「ふふん!これじゃあもう何も食べられないねw」
「フアッ!フアッ!フアアアアアー!!!」
口から血をダラダラと流して号泣する子タブンネちゃん
何日か前には初めて自分の歯でオレンの実を丸かじりして、ママが喜んでくれたのに…
そんな事を思い出すと、涙が止まらなくなります
妖精は左手の力を抜くと子タブンネちゃんの小さな歯はゴミのようにポロポロと地面に落ちました

「フワァ!フワァ!」
子タブンネちゃんは地面に落ちた地面に落ちた自分の歯を必死に拾い集め、歯茎に挿し治そうとします
しかし一度取れた歯が元に戻るわけがありません。挿しても挿してもポロポロと落ちてしまいます
「ぷぷぷ~wなおるわけないよ、ばかじゃん!」
「グビィ!」
妖精はぴょんとジャンプして子タブンネちゃんの頭をべしゃりと踏みつけました。
歯が散乱している地面に叩きつけられたため、顔中に歯が刺さってしまいました両手で顔を覆って身悶える子タブンネちゃん。妖精は次の獲物に目を着けました
「よーし、次はこの一番ちっちゃな奴にしよーっと!」
「チィー!」
「ミッミィ!ミィィ!」
妖精は倒れている母タブンネの陰に隠れていた一番小さな子タブンネを捕まえました
絶望の表情でガタガタと震えるチビタブンネ、
母タブンネは涙をながしながらどうかもうやめてくださいと訴えています
「んん~?もうやめてほしいって?ならあそこで土下座したらゆるしてあげるよ!」妖精が指差した先には泥んこの水溜まり。
母タブンネは顔が汚れるのが大嫌いでしたが、子供たちの命には変えられません
ずりずりと這いつくばって水溜まりに向かっていきます
そして水溜まりの中に入ると、バシャリと頭を浸けて土下座しました
「かかったな!そーれぇ!」
「!!?」
妖精は水溜まりに白い霧のようなものを噴射すると、水溜まりはカチカチに凍ってしまい
母タブンネは水溜まりから頭が抜けなくなってしまいました
「そーれえ!いくよー!」ブチブチブチビリィッ!
「!!?!!!!ミィィウウウアァーー!!!」
妖精は母タブンネに馬乗りになると、プロレス技のキャメルクラッチの要領で頭を持ち上げました
すると母タブンネの顔の皮は凍った水溜まりにくっついたままベリベリと剥がれ、顔の中身がむき出しになってしまいました
血管や筋肉や歯茎がむき出しでピューピューと血が吹き出してかなりグロテスクです
「わーっ!気持ち悪っ!」
「ウ、ウミュウ…」
妖精は小さな吹雪を母タブンネの顔面に当て、雪でもって、顔面を完全に覆ってしまいました
口と鼻穴も完全に塞がってしまい、呼吸ができずにジタバタともがいています
最終更新:2014年08月11日 23:01