縁日

賑やかな祭りの縁日、たくさんの屋台が並ぶ中、一際子供たちを集めてる屋台があった
「さぁさぁお立ち合い!可愛い可愛いミニタブ釣り!一回200円だよ~!」
大きな四角い舟の中には体長20センチほどの生まれたての子タブンネがびっしりと詰め込まれています
「ミィッ!ミィッ!ミィッ!ミィッ!ミィッ!ミィッ!ミィッ!ミィッ!ミィッ!」
子タブンネちゃんたちは箱の中で右往左往しています、ママを探してるのでしょうね
「おじさーん、やりたーい!」
「あいよっ、」
おじさんが100円玉2つと交換に子供へ紙のこよりがついた釣り針とビニール袋を渡しました
ルアーに着いてるような3本針タイプの釣り針です
それを子タブンネに引っかけ、釣り上げてビニール袋に入れる事ができれば持って帰ることが出来ます
「ミ゙ーッ!!」
「あーっ、切れちゃったぁ!」
つり上げるにはコツがいるらしく、下手な子は引っかけてもこよりが切れてしまう事が多いのです
そのため、耳や口、酷いのになると目に釣り針が刺さった子タブンネがちらほら見受けられます

「チギュピィー!!」
「わーい、釣れたぁ!」
「ふふふ、良かったねぇ、でもその辺にしといてほしいな」
上手い子は10匹ちかく釣り上げることができます。
ところで、つり上げた子タブンネはどうなるのでしょうか?
家で飼う子供が大多数ですが、子タブンネは離乳も済んでないのに親から離されたもんだから
大多数の子タブンネは一週間ほどで餓死してしまいます
運良く生き延びる個体も居ますが大人にまで成長する個体は500匹に1匹ほどしかいません
釣られずに残った子タブンネはどうなるかというと、
♀は繁殖用に回され、♂はで舟の中に放置され、死んだ個体や釣り針の刺さったままの個体を取り除き、次の縁日に引き継がれます

死体や釣り針の刺さった子タブンネは焼却処分されます
最終更新:2014年08月11日 23:13