不定形夫婦

どこかの洞窟に住む、キルリアさん♀とベトベトンさん♂夫婦の話

「ねぇ?あなたはヘドロ食ってりゃいいけども、私はそうもいかないって前から言ってるでしょう?」
「わかった、わかったけんども、俺に近寄られればみんな気配察して逃げちまうだよ?」
まー、期待はしてなかったけど。前からこんなだし。姉様のトコに帰ったろうかしら。。。ん?

「でもお前を腹空かせたまんまにしとけねぇから、俺ももう少しがんb
「静かにっ」

今かすかに獲物の声が…

ミィミィ ミッミッミッ

「おーん?・・・久し振りの獲物じゃない。あなたは私の指示通り、ね」
「んえ?あ、、、あぁ」

……洞窟の少し先、背ぃたかノッポの木々に囲まれた小さな草原で獲物達は休んでた。
獲物達って言っても親と子二匹だけだったけど。

「あぁら、こんな森の中でどうしたんですか?珍しい」
実際は珍しくも何とも(ry
「あははは お恥ずかしいことに、トレーナーさんと逸れちゃって…」
警戒心とか、ないんだろうね。好都合だけどさぁ。
「えへへ… それで迷ってるうちにこんなとこにね。あはは。。初対面のポケモンにこんなこと言うのもね」
っち。ほんと、どのタブンネもみんなこうだ。
そのまま世間話(?)をして警戒を解いて。はぁ、ホント早く食べたい。

「すみません…子供もいるし五月蠅くなると思いますが……」
「ま、子供の分だけ今日の夕飯が増えるだけし、全然気にしなくていいのよ?」
て、しまった、、、
「夕飯まで…本当にありがとうございます………」
いやね、馬鹿でよかったわ。ホント

「ここが、私の家。ゆっくりしていってね?」
それはもう、死ぬまで

「失礼しますね…ほら、入って」
「ねぇ、母さん、なんか嫌な予感がし・・・
「あー!ほれ!むこうに藁のベットがあるから!入った入った」
ガキってのは総じて勘が鋭い。所謂宝の持ち腐れってやつ。
あそこで警戒されたら全部パァよ、パァ
なんとか奥までタブンネ親子を連れ込んだんだ。やっと食える!さぁ!

フッ と洞窟内が暗くなる。
「どど、、どうしたんですか?停電ですか!?」
てーでん?んだそりゃ。ま、いいわ。どうやら、、、ちゃんとやってくれたようね

「キルー!言われた通り入口塞いだが、これでええのかー?」
「おー、それで万事よしよし。 その場から動いちゃダメよー?」

前スレのキルリアとベトンのやつの続き
「えぇ?どうして急に暗くなったのですかぁ?」
「……」
「さっきから娘が怯えてて、、、あのー?」
馬鹿か?こいつら馬鹿なんだよほんと!ちったぁ黙れよッ
「それに今の声、ベトベトンの声ですよ、きっとこの洞窟を狙って…早く逃げた方がぁ」
あー、もう我慢とか する必要ないわ
「―――うっさいわね。冥土の土産に教えてあげる。あいつは私の亭主。あなたは私の夜ごはん。おk?」
「・・・?何わけのわからないことを言ってるんですかぁ?大体あんな気持ち悪いのがキルリアさんの夫なんてまさかそんなぁ」

「もしもーs
「ミビャアァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!
タブンネの言葉は、唐突に発せられた彼女の子供の悲鳴によって掻き消される。

「ホント、ホントさぁ!タブンネって種族はどこまで阿保なの?
主人と逸れ、道に迷い、私の言葉をそのまま信じ込んで?
人の言葉を信じきった結果がこれ!これから私は楽しいディナータイム
を楽しむはずだった!この後首をへし折ってやるつもりだった!
晩餐会は延期だよ、延期!
可愛そうなタブンネ共、私の怒りを買ってしまった。
にこんで出汁をとってやろうか?
すり潰してやろうか。
瑠璃色のその瞳をくり抜いてやろう。
なぁ!糞豚共!そろそろ自分がおかれた状況が分かってきたかしら?え?」

「ミギャァッッ」
サイコキネシスによって子タブンネの首が180度回転する。
糞尿を下にいる母親に垂らしながら、息絶えた。
「ヒ・・・ヒィィイィイイイイイイイイ!みぃ子(思いつかなかった^p^)ぉおおお!?」

「どうしてぇ!?どうしてこんな事するんですか!私の可愛い子を… ミギャッッ!?
ひぃい 耳がっ みみがぁぁあぁあああああぁああ!?」
「いや、どうしてって言われてもねぇ。さっき言ったし」
耳を伸ばしてみたたけど、どうしよっかなぁ。千切ろうかなぁ。べロンベロンにしたろうかなぁ♪

「イタタタタタタタタタ 痛い痛い痛い痛い痛い!やめて!おねがあぁあああああああああああ
ブチリッ ミィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!?!?」
紅い線を引きつつ、タブンネの両耳は宙に浮きあがる。
「あぁぁ 私の耳がぁ…… マスタァ助けてぇ……」
すでに目は薄らと濁り始めている。不味くなったりしなけりゃいいんだけどねぇ。
「ハハハ 痛いの?そりゃね!痛くしてるんですもの!」
あの人も呼びたいけど、食べられなくなるから毒はマズイのよねぇ。
「お願いします…マスターに頼めば美味しい食べ物も用意してくれるはずですから……だから助けてっ!」
「あー、人生諦めが肝心よ? ま、これでも喰らって頭を冷やしなさいって」
「ミグィッ!?」
宙に浮いていた子タブンネを母親の口に突っ込んでやった。
「ミグッ ウグンッグゥ……」
タブンネが頭から同族に呑みこまれていく様は、 何とも言えず間抜けねぇ
「ほれほれ!飲み込んじゃいなさいよ!」
「×××××××××××××××!?」
なんかもう言葉にすらなってない悲鳴を上げながら、ブルンブルンと首を振る。
そのまま子タブンネは親の腹の中に消えていった。

「はぁ。。。その子、美味しかったかしら?」
「オエェエエエエエエエ ウグッェエエエエエエエエエ」
腕を口に突っ込んで必死に吐き出そうとしている。もう死んでるってのにな。
それにしても、どんな味だったのかなぁ。。。

そうだ!このまま腕も食い千切らせてやろう ムリカナ?
「オエェエエエエエエエ ングッ!? ミ…ミグィイイイイァアァヤァァアアア!?」
「どーう?自分の腕は美味しい?」
「ン―――! ングゥゥアアゥウゥウ!!!!!!! 」
少しずつ、少しずつ腕が圧迫されて、そのまま……
「ンンンンンン゛ン゛ン゛ン゛ン゛!?!?!?!?!?」
メキャメキャと嫌な音がした後に、大量の血を噴き出しながら完全に口は閉じられた。というか私が閉じた。
タブンネは、涙と血を流しながらのた打ち回っている。いい気味ね。

さーて次は何をしてやろうかし……
「キルリアァァァア! 駄目だ!こいつぁ強すぎるぅ!」
へ?
「おい!タブンネ!ここにいるんだろ!?居るなら返事しろ返事!」

「ったく、なんだってこんな洞窟の中に居るんだよ……おいタブンネ!俺だ、さっさと出てこいよ!」
まさかこのタブンネのトレーナー?
「おー、野生のキルリアたぁ珍しい。なぁ、この辺にタブンネってポケモン居ないか?
なんつって、通じるわけないよな。タブンネー?」
あは ははは こ、殺されるんじゃないのこれ………
「ミグィィィイイイ! ングゥウウ!」
ひっ 鳴くなぁ。。。
「タブンネ…? 怪我でもしたのか?声がおかしいぞ?出てこいよー。お、岩陰から尻尾が出てるよタブンネちゃん?」
「ミ゛ミ゛ミ゛ミ゛ィィイイイイイ!!」
「お!タブン………ネ?」
トレーナーが見たのは、耳が千切れ片腕が潰れ、糞尿を被った、見るも無残なタブンネの姿。
「ミィミィミィ!ミビィイィイイ!!」
タブンネは私を指さしながら泣きわめいている。
あぁ、ここで殺されるのよきっと。短いけど充実した一生だったんじゃない?あはははは
「ほら!マスターは私を助けに来てくれたのよ!よくも酷い事してくれたじゃない!」
何が悔しいって、こんな奴にドヤ顔されるのが―――

そしてトレーナーは、憤慨するでもなく、悲しむでもなく
「……おぉぉぉ、タブンネ!大成功だ!やったぞ!これで会長に認めてもらえる!」
喜んでいた。なんか、腑に落ちない……

「ミィ…?」
「HAHAHA! 理解できないって顔だね。ま、折角だし教えてあげようかな。
最近さ、タブンネ虐待愛好会とかいう会の会長が妙なものを募集し始めたんだよ。
低コストで尚且つ何度でも楽しめる、タブンネを使った遊びはないか、とね。
随分と無茶苦茶な要求だったけど、見事採用されれば賞金50万だとか。
そこでさ、サークルのみんなで応募することにしたんだよ。
他のやつらは必死になって拷問の研究なんてしてたけど、俺はちょいと違うことを考えたのさ。
で、ここからが本題。まず実験用にお前を含めて30匹のタブンネを育て、GPS発信機を取り付け、野生に放す。
温室育ちのタブンネを野生に突き放す、てのがポイントなんだ。
そして後は成り行きを見守るだけ。いやぁ、面白かったよ。
あるタブンネはタブンネの集落に保護された。
虐待愛好会に場所を報告したから、今頃は楽しい拷問でも受けてるんじゃない?
ペンドラーの縄張りに入り込んで、そのまま食い殺された奴もいたなぁ。
傑作だったのは、波乗りしてたらサメハダーに食われたタブンネかなww
で、お前とその子供が最後。惜しかったなぁ。あと数分早く来るべきだった。
でもタブンネちゃんもこの案はいいと思うでしょう?
それに採用されなくても、実験過程を撮った映像に合わせて、こっちでも賞金がもらえるんだ。物好きな人もいるよな。
あれ?どしたの?そんな震えちゃって?
やだなぁ、泣くほど素晴らしい案だったかい?w」

一通り喋ると、今度は私に向かって

「それにしても君は凄いなぁ!
タブンネという玩具の楽しみ方がよく分かっている!
どうだ、俺のポケモンになって、一緒にタブンネ虐待ライフを満喫しないかい?」

なーんだ、変な人間もいるのね。

私はタブンネに見せつけるように、思い切り頷いてやった
最終更新:2014年08月14日 17:43