N議長の決断

時は流れ遂にイッシュの議員となりそこから議長となったN
今日はそのNから重大な発表があると全国同時中継されることとなった
「(ついにこの時が来たか)」
「ミミッー」
横には彼が"トモダチ"と称しているタブンネがついている
「ミィ・・・」
「え?最近僕が怖い?以前の疑惑の時も君の仲間を捨てた?」
Nは優しく微笑み
「そんなわけないだろ、君は僕のトモダチさ、それより祝勝会のために全イッシュやカロス中のタブンネを例の草むらに呼んでくれたか?」
「ミィ!」
タブンネはコクコクとうなずく
「ふふ、それはご苦労様」
タブンネは一瞬Nの唇が吊り上がったような気がしたが特に気にしないことにした

時間は移りここは国会
「皆さん本日はお忙しい中わざわざご足労頂きありがとうございます」
Nはマイクの前にタブンネと共に立ち挨拶をする
「発表の前にちょっと私の話に付き合っていただきたのですがよろしいですが、よろしいですか?」
意義するものは誰もいなかった
「知っての通り我々の住むイッシュ地方は木の実が生える木が育ちませんそれがなぜか皆様お考えになったことはありますか」
Nの問いに答えられるものはいなかった
「木の苗を植えても木の実が育つ前に木が折れ実が消えてしまう考えれば変なことですよね」
Nの会見を聞きに来た人の中には農家の人も含まれていて首を傾げていた
「これは私がとある機関にいた時に作られた超小型ワイヤレスカメラですこれに映った映像をご覧ください」

その映像には木が立派に育ちまだ未成熟だが水水しい果実がついた木が立っていた
その木に集まってきたのは複数の一家だろうか大体数十体のタブンネが群れを成して気に集まってきたのだ
タブンネの短い手足と体重とでっ腹では木に登れない、そこでタブンネは数体木の片側に集まり一斉に体重をかけ木をなぎ倒していたのだ
その倒れた木を踏みつけながら待機していたタブンネが木の実に群がってきた
木の実は全部略奪され木は再起不能なほどバキバキに踏まれ無残なありさまとなっていたのだ

映像はここで途切れる、周りの皆は唖然とし農家の人たちは物凄い形相である一点を見つめていた
「これは一例にすぎません、タブンネの生息地の広さ即ち繁殖力は皆さんご存知の通りです」
イッシュの特殊な環境下以外ぜん地域に生息しているのだ
「よって被害を抑えるのは不可能・・普通ならそう考えてしまいます、しかし私はこのタブンネと信頼関係を築き全タブンネとコンタクトをとっていました」
Nは冷たい形相でタブンネを見つめる、タブンネは農家の人たちの怒りの視線にすっかりおびえきってしまった
「偽りの信頼関係をね、ここ数年皆さんのために怒りを堪えタブンネと付き合い今ほとんどのタブンネは議長就任祝いで美味しいものを用意してあるとある草むらに集めました」
Nは今までの事を思い出しているのか歯をギリギリかみしめながら喋る
「しかしポケモンは私たちのトモダチひどいことはしたくない、よってここにタブンネをポケモンから除外する法案を発表します!、皆様賛成していただけますでしょうか」
賛成、賛成・・・それはこの場だけではなくテレビを見ていたイッシュ、カロス、はたまたカント―などタブンネがいない地方の人までも賛成の声をコール

「ありがとうございます、よってこの法案成立」
「ミィィィィ!!」
今まで恐怖で怯えていたタブンネがついにNに許しを請おうと飛び掛かるが
「ゾロアーク」
マイクを置いた机がゆがんだと思ったらそれがゾロアークになる
ゾロアークが机に化けていたのだ、即座にその鋭い爪で細切れにする今までの主人の恨みも込めて
「さあ皆さん行きましょう、大敵(アークエネミー)を倒しに」

それから一時間ほどして草むらに破壊を目的としたポケモンたちによって1匹残らず全滅させられた
しかし恩知らずが一部カロス地方に残ったままとなっており今もごく少数タブンネが出現する
トレーナーの皆さん、もしそいつが出てきたらそいつは恩をあだで返した奴ら遠慮せず倒してほしい

(おわり)
最終更新:2015年02月11日 01:47