カッターナイフとタブンネ母子

とても中の良さそうな、母親一匹、子供三匹のタブンネの家族を発見した。
母親に抱っこをしてもらい喜んだり、母の尻尾に顔を埋めたり、幸せそうな一家だ。
あまりの可愛さに俺は思いもよらずときめいてしてしまい、ちょっと虐めてやりたい気分になった。
後ろからこっそりと忍び寄ったところ、一匹の子供と目があった。
子タブンネは興味津津で俺に近づいてきたが、俺に思い切り蹴飛ばされミッ!?と小さく悲鳴を上げ勢いよく吹っ飛んだ。
いきなり吹き飛んだ子供に驚き、母タブンネと子タブンネが何事かという顔で振り返った。
母親は途端に警戒態勢で子供を庇うように立ち塞がり子供二匹は母の背中に半分隠れた状態で不安そうな目でこちらを見ている。
その様子が俺の嗜虐欲求をさらに引き立てた。
防ぐ隙を与えず母タブンネの腹に鋭い蹴りを放ち、ウッと腹を押さえ前のめりになったところを顔面に二発、三発と膝蹴りを入れる。
倒れ込んだ母を心配してか、先ほど蹴飛ばした子タブンネも戻ってきて子タブンネ達が涙目で母の背を揺すっている。
俺は構わず母親を踏みつけ、子供の一匹も死なないよう加減して踏みつけた。
強く踏み過ぎたのか、子タブンネは口から血を吐きうずくまった。致命傷で無ければいいが。
逃げ出そうとした内の一匹の子タブンネは尻尾掴んで捕まえられるとパニック状態で鳴きながらじたばたともがき始めた。
叫ぶ我が子の声を聞き、母タブンネがよろよろと立ちあがり俺から子供を取り返そうと突進の構えをとる。
しかし俺は人質として、子タブンネにカッターを突き付けている。
母タブンネは理解が早く、俺が子供を傷つけるのを、指を咥えて眺めるしかないことを悟った。
「大丈夫、殺しはしないから」と、通じたかは分からないが話しかけ、ゆっくりと凶刃を子タブンネの顔に近づける。
カッターを目の前でチラつかせ、ギュッと目を瞑って頭を抱えたり、涙目で震えたりする子タブンネの反応を楽しむ。
十分に焦らした後、そっとカッターをポケットにしまい、尻尾を握る力を弱め優しく微笑みかける。
俺の気が変わったのかと微かに安堵の表情を浮かべる母タブンネと子タブンネ。
そこを狙い澄ました俺は、再びカッターを取り出し、気を緩めていた子タブンネにザクリと切りつけた。
生まれて初めての痛みと恐怖で泣きだす子タブンネ。
母親も泣きながらやめるように懇願し、兄弟も心底怯えて母親にしがみついている。
しかし俺は容赦せずさらに体のあちこちに切りつける。
子タブンネの痛々しい悲鳴ですっかり興奮状態に陥った俺は、ズタズタになった子タブンネを放り捨て
まだ傷の浅い母タブンネと一匹の子タブンネに目を付けた。
いやらしい笑みを浮かべながら近づいてくる俺に恐れをなしたのか
母タブンネは子供達を庇いつつ必死に逃げようとする。しかし子供三匹を抱えながらではまともに走れず
すぐに捕まってしまった。俺はタブンネ一家をロープで縛りあげ家に連れ帰りじっくり楽しむことにした。
いい玩具が手に入ったのでしばらくは退屈しないだろう。さて、明日からはどうやって遊んでやろうか。
底意地の悪い顔でニヤついている俺と共に、絶望的な表情のタブンネ親子が我が家の門をくぐった。
最終更新:2014年06月18日 03:03