こどもはこわいねタブンネちゃん

わたしのお家にはいつもいっしょにあそぶお友だちのタブンネがいます。
タブンネはわたしの4さいのたんじょうびにパパがプレゼントしてくれました。
今日は、お家でえほんをよみました。3時になったので、今からおやつを食べます。
「今日はタブンネのすきなクッキーだよ」
「みぃみぃ!」
タブンネはモモンの実を使ったこのクッキーがとてもすきです。
いつもはママがおいしいお茶をいれてくれるんだけど、今日はおでかけしてるからわたしがいれます。
タブンネにてつだってもらって、おなべにお水をいれます。
そのおなべをこんろの上において、そのままお水がぼこぼことふっとーするまで待ちます。
ふっとーしたら火をけして、おなべのお水をコップにうつします。
「あっ」
おなべのお水が重くて、わたしはころびそうになってしまいました。
その時タブンネがわたしをささえようと、よりそってきて――――
「み゛いいい゛ぃぃぃいぃ!!」
タブンネのおなかに、あついお水がかかってしまいました。おなべはかるくなったけど、タブンネはとても苦しんでいます。
「タブンネだいじょうぶ!?」
タブンネのおなかは少し赤くなっていて、タブンネはなみだをながしています。
わたしはすぐに、そばにおいてあった布をつめたいお水でぬらしてタブンネのおなかをふいてあげました。
「み゛っ、み゛ぃぃいみいいいぃぃい゛!!?」
つめたい布でゴシゴシしているとタブンネがいやいやをします。
でも、あついお水がかかったらすぐにひやさないとダメだってママが言っていたのでタブンネをおさえつけながらふきました。
しばらくふいているとタブンネのおなかはあつくなくなってきました。
さっきよりも赤くなって、かわいい黄色の毛も少しはげてしまいました。タブンネもまだいたそうです。
でもわたしのタブンネは『さいせいりょく』だから、少しくらいのケガはすぐになおってしまいます。
「タブンネ、ごめんね」
「みぃ…みぃみぃ」
タブンネはいたみをたえてなみだをながしながら、それでもわたしをなぐさめるようにやさしげにないてきました。
しばらくするとタブンネもだんだん元気になってきて、おなかの赤いのもおさまってきました。
タブンネにてつだってもらいながら、コップにあたたかくなったお水をいれて、お茶のさんかくとおさとうをいれます。
今日は少したいへんだったけど、楽しくおやつを食べました。


「タブンネ、これむこうに持って行って」
「みぃ!」
もうすぐで今年がおわって、新しい年がきます。ママに言われてタブンネといっしょにおへやのおかたづけをしていました。
わたしはあまり重いものを持てないので、タブンネにいらないものをおにわに持って行ってもらいます。
「これがおわったらおやつを食べようね」そう言うとタブンネはうれしそうにないて、はりきります。
おへやがすっかりきれいになったら、こんどはお外にいらないゴミをすてにいきます。
ママはキッチン、パパはおふろばをおそうじしているので、まずはわたしとタブンネだけですてにいくことになりました。
わたしはかるいものをたくさん、タブンネはおもいものを少しずつ、いっしょうけんめいはこびました。
ゴミの中にはいやな臭いのするものもありました。あまりさわりたくはなかったけどがまんしました。
わたしとタブンネとでははこぶスピードがちがうのでいっしょには動けませんでした。
だいぶはこびおわってあとはおもいものばかりになりました。タブンネといっしょにはこぼうと思って待ちます。
でもタブンネは少し前に出て行ったきり帰ってきません。しんぱいになったわたしはゴミおき場に急ぎました。すると、
「みぃ…みぃみぃぃ……」
タブンネが、くずれたゴミにうもれていました。おもそうなダンボールのしたじきになっています。
いやな臭いのするゴミがふくろをやぶってじめんにちらばって、タブンネの顔にも汚いのがついています。
がんばってタブンネを引きずり出したけど、タブンネはとても汚れていて臭いです。
家につれて帰ると、ママが臭いとおこりました。おふろにいれてあげたかったけど、まだパパがおそうじしています。
ママがうるさいのでタブンネと寒いお外で待ちました。タブンネはかなしそうなかおをしていました。ごめんね。
パパのおそうじがおわったら、すぐいっしょにおふろにはいってきれいきれいにしておやつをたべました。


思いついたのでもう一つ。幼子の無自覚虐待とかもいいと思います
最終更新:2014年06月18日 03:09