Vauderame (詳細・ネタバレ編)


  • エルヴァーン♂、5a(赤毛)、通常配置無し
  • Rochefogneと共に行動をする謎の人物。
  • 通称は「竜胆のヴォーダラム」。


特記事項
  • Rochefogneとはタブナジア再建という目標が一致している為共に行動をしている。
  • 天晶堂の立場としてアタルフォーネ盗賊団の残党に威圧を掛ける作戦を発表しているが、真の狙いはアタルフォーネ盗賊団の元メンバーを集める事(シーフAFクエスト)。
  • タブナジア再建の際はRochefogneのもとへヴォーダラム騎士団として新生する予定。


謎の男・竜胆のヴォーダラムの真の目的とは

  ヴォーダラムの行動・物語はサンドリアミッション・シーフAFクエスト、そしてプロマシアミッションを進めることによって初めて全貌が見えてくるものである。そして、全てをクリアし、イベントを見る事で彼を理解できるようになるのだが、実際のところAF・新サンドリアミッション・そしてプロマシアが実装された時間的スパンを考えると、彼の伏線(下手したら存在)を忘れている人も多いのではないだろうか。
  ここでは彼のストーリーを繋げて、一つの物語として整理してみることにした。

  最初にプレイヤーとヴォーダラムが接触するのはおそらくミッションだと思う。この際の彼は基本的にRochefogneの相棒として共に行動をしている、というポイントだけが重要であり、物語の重点はあくまでRochefogneなので省く。「Rochefogneと一緒にいる胡散臭い男」という認識だけで充分と思われる。


  シーフAFでは、プレイヤーは基本的にNanaa Mihgoと共に行動することになり、パートナーに近い存在で話を進めていく。その際、彼女が持ってくる「仕事」が、ヴォーダラムからの依頼である。


  上の写真のとおり、ヴォーダラムは下層天晶堂の店員と同じく腹当系の上着を身にまとっている。この時点でのヴォーダラムは「天晶堂の者」として依頼を出しており、服装だけでなく口調も上記の、サンドリアミッション登場時の彼のものとは違う。


  彼はプレイヤーやNanaa Mihgo以外にも、ヴァナ・ディールで名を馳せる有名なシーフ達(三国のクエストで登場したNbu LattehEsca等の面子もちらほら)を招集し、依頼を発表する。

Vauderame : さすがに古株は、まだその名を覚えていてくれたようだね。20年前の戦争で彼らの長であるアタルフォーネが 裏切り者に殺され、その残党は散り散りになった。しかし、今になりやっと、天晶堂は、この残党たちの居場所を突き止めることができた。君たちには、このアタルフォーネ盗賊団の残党に、天晶堂からの封書を届けるという役目を請け負ってもらいたい。
Yatnile : その理由を知りたいね。残党を集めて、新しい盗賊団でも作ろうっていうのかい?
Vauderame : いいや、まさか。20年前の盗賊に、今さら何ができる?
Vauderame : だがしかし、彼らを放っておくのは、賢い選択だとは言えない。彼らの中から、20年前の栄光を再び求めんとする輩が現れんとは限らない。天晶堂は、ただ、彼らに念を押しておきたいのだよ。何かやるつもりなら、天晶堂に、一声、挨拶するのが筋だとね。

  名目上、仮にも商売をしている天晶堂の、元盗賊団員達に対する「挨拶と注意」を記した封書を配るというものだった。そして、出会った元団員達に信頼に値する者かテストをされながらプレイヤー達はその依頼をこなしていった。

  しかし、Nanaa Mihgoはある不思議なことに気づいた。その封書を受け取った者のサインを各シーフが集めたのだが、イニシャルと関係ない文字があったらしい。他のメンバーが集めたサインにも同様の文字があった。Nanaa Mihgoは過去に噂に聞いたという「アタルフォーネ盗賊団の最後の宝」のカギを握る暗号ではないか、と推理していた。そして天晶堂(ヴォーダラム)の真の目的はそれではないか、と。Nanaa Mihgoはプレイヤーと、ヴォーダラムの裏をかいてその宝に先に辿り着こうと持ちかける。彼女が作った偽者の封書を新たに配り、再びサインを集めた二人。

Nanaa Mihgo : で、まとめるとぉ……残党の8人のサインはぁ……「V」、「Z」、「A」、「N」、「A」、「T」、「A」、「I」……。えーとぉ……。ここがこうなって……。うんとぉ……。

Nanaa Mihgo : あれ、いろいろ並べ替えてぇ、そうしたら出てきたのが「Tavnazia」っていう言葉だったのぉ。タブナジア……、つまりタブナジア侯国のことねぇ。20年前の戦争で獣人軍に滅ぼされた、西の方にあった国よぉ。

Nanaa Mihgo : ねぇ、わくわくしない?きっと、残党たちがタブナジアの侯爵家のお宝のありかを握っているのよぉ。そしてきっと、天晶堂のヴォーダラムは、残党たちと取り引きして、お宝を手に入れようとしているのねぇ。 さぁ、そうとわかったら、このナナー・ミーゴさまも、仲間に入れてもらってちょっとはおいしい汁を吸わせてもらわなきゃあ。

  まだ見ぬ(というか確証すら出来ていない)お宝に夢を馳せているNanaa Mihgoに子分たちが口をそろえて報告する。ヴォーダラムの素性を調べても謎が多すぎる。尾行をしても必ずまかれる。そして現在動きが全く無い。Nanaa Mihgoの推理が本当なら、残党達とその宝を手に入れる為に動いている筈だと。そして再び書類の偽装を行い、サインを集めてきた。

Nanaa Mihgo : この、7文字の並べ替えで……。「Ordelle」!急いで行きましょお!オルデール鍾乳洞よぉ!ヴォーダラムは、皆を使って、「オルデール鍾乳洞に集合しろ」ってことを、残党たちに知らせてたのよぉ!


  オルデールを抜け、宝箱を発見したプレイヤー。Nanaa Mihgoが現れてさっさとあけてしまう。

Nanna Mhigo : それぇ!ほら、開いたわぁ!これがお宝よ……!
Nanna Mhigo : あらぁ?これぇ……、なんかうす汚れた装備……?ビロードのマントとぉ……それとぉ……あ、金ピカの錫!これは値打ちありそぉ! でもぉ……なんか全然、パッとしないわぁ……。おかしいわぁ、なんでかしらぁ……?
Vauderame : これはまた、随分と騒がしい先客がいるな……。


そこに現れたのはヴォーダラムとアタルフォーネの残党達だった。

フルシーフAFである。彼が本来の姿で現れたのだ。思わぬ先客にドスを利かせる残党達をヴォーダラムが静止した。

Vauderame : 忘れるな、カニカ。アタルフォーネ盗賊団はもう無いのだ。我らは、今よりヴォーダラム騎士団となる。かの公爵が、すべてを思い出すまで、20年も待ったのだ。後は、亡国の復興を目指すのみ。

それでも「元盗賊団」である。他のメンバーは彼の言葉より顔が割れた事、宝箱の中身を懐にしまおうとしているNanaa Mihgoの方に意識が向いているようだった。

Vauderame : 君たちは、20年経っても何も変わらんな。それでは、先が思いやられる。……やってくれ。


なんと遠くにもう一人、残党の仲間が潜んでいたのだ。

狙撃され倒れるナナー・ミーゴとプレイヤー。

Ulzana :……これで全部だ、ヴォーダラム。全部揃ってるし、全部20年前のままだ騎士団の装備にゃ、20年前の匂いがいまだに染み付いてる。
Linzaza : タブナジアにつく前にはそれも消えさるさね。ついでに、その腹の肉も消しといた方がいいさね。
SneakingTiger : サビは俺が取ろう。その準備はしてきた。
Chepelle :……この2人、本当にこのままでいいの?あなたらしくないわ。記憶を消したとしても、汚点を残していくなんて。
Vauderame : ミスラは、一見バラバラに見えて、最も結束が固い民だ。ここで消せば、そのほうが後々面倒なことになる。地の果てまで追ってくる。 そして、この冒険者。こいつは俺があの時、殺したヤツに似てる。
Paulart : だから、そのローグプーレーヌを残すのです? まるで彼に、あなたの後を追ってきて欲しいように見えますよ。
Vauderame :……そうかもしれぬ。私が20年かけて作った祖国復興への足がかり……。これは、それを辿る者を求めるエゴか……。
Kanika :……ヴォーダラム。私達は祖国にて、あなたと侯爵をお待ちしています。
Vauderame : できるだけ早く合流する。皆、向こうで会おう。新たに生まれ変わる……祖国タブナジアで。


Nanna Mhigo : こらぁ!さっさと起きなさいよぉ! やっとおきたわねぇ……。お宝のワナにはまって2人してグーグー寝ちゃってたのよぉ。まいったわぁ。もおぉ、ちゃんと、ワナは外したつもりだったんだけどぉ……。なんだか、頭がボーッとするし、最悪ぅ。

Nanaa Mihgoに起こされるプレイヤー。彼女は、そんな事より宝箱の中身がたいした物じゃないことのほうが気になっているようだった。金目の物をさっさと自分の懐にしまい、古ぼけた靴をプレイヤーに渡した。それは、ヴォーダラムがプレイヤーに残したローグプーレーヌだった。

Nanna Mhigo :……あれぇ?なにか、大事なことを忘れているような感じがするようなぁ……???

二人は結局殺されはしなかったものの、記憶操作により、宝箱を見つけてからの記憶がなくなっていた。そしてアタルフォーネ盗賊団改め「ヴォーダラム騎士団」に関しての情報は、再び断片的なものになっていった。


残された謎

  最後のアタルフォーネ盗賊団とヴォーダラムとのやりとりは、実はかなりの伏線が張り巡らされている。AF実装当時、タブナジア自体まだ未実装であり伝説上の国に等しかったのを考えるとどこまで練られた物語か興味深い。
  そして、最後の一連に注目してみると、ヴォーダラムのセリフに出てくる「公爵」はRochefogneを指しているのは、サンドリアミッション終盤の展開で分かる。そこでRochefogneは自らの身分とあまりの衝撃的な出来事に記憶喪失になっていた、と明かすからだ。つまり、その出来事から20年、ヴォーダラムはこの作戦を練り上げ、記憶喪失のRochefogneの面倒を見続け、その記憶が蘇った今、タブナジアの復興と自らの計画を実行出来る土台が出来たのだ。

そして、そこで浮かび上がるもう一人の人物がいる。

Kanika :……ヴォーダラム。私達は祖国にて、あなたと侯爵をお待ちしています。

侯爵とは誰なのか?それはプロマシアミッションの終盤に、その片鱗が浮かび上がる。


ヴォーダラム騎士団総出で出迎えるその人とは……。



最終更新:2008年05月11日 17:01