王立騎士団
The Royal Knights
サンドリア王国の二大騎士団の片翼であり、サンドリア王直轄の騎士団にして、王国軍の中核をなす軍集団。所属している騎士たちはほとんどが訓練され入団試験に合格した猛者たちであり、エルヴァーン貴族出身の者から名声を得た冒険者であり、王国への忠誠心は極めて高く士気も旺盛。現在では血筋やしきたりよりも実力を重視しており、ヒューム族の騎士も所属している。また在郷騎士団も王立騎士団の支配下とされており、緊急時には王都へ駆けつける手筈となっている。所属しているサンドリアのNPCも多く、冒険者(プレイヤー)にとっても比較的身近な存在である。
関連イベント
- サンドリアミッション、各種サンドリア関連クエスト・イベント
- アルタナミッション
- カンパニエ
- 過去サンドリアクエスト
- ナイトAFクエスト
- 竜騎士AFクエスト 等
特記事項
- 英語での表記は The Royal Knights となる。「R.K.」と省略される事もある。
- サンドリアの長い歴史の初期から存在していると思われる。クエスト中では「稀なる客人」で存在が確認出来る(200年前)。
- 現在は総司令官に第一王子Trion、団長にRahalが就いている。諸事情により王立騎士副団長は空席である。
- 第二王子Pieuje率いる神殿騎士団とは事あるごとに対立している。勢力争いの影響もあるが、各騎士団も、それぞれの立ち位置(仕事)や日常的な態度などで「そりが合わない」ようで、小競り合いが絶えない様子がミッション・クエストで見られる。
- クリスタル大戦時ではサンドリアの主戦力として最大級の人員と戦力を誇っており、歴史においても数多くの伝説を残している。
- 制式装備は鎖帷子一式とされており、多くのNPCが装備している。トレードマークである盾も含め、サンドリア王国の戦績装備として冒険者にも支給されている。またNPCの中にはリザード装備一式やスケイル装備一式等、軍規的に「鎖帷子一式でないといけない」というわけではないようだ。
- 軍としての規模は、騎士団長の下に大小100近い騎士隊が所属している。騎士隊はある程度独立した運用もなされている模様(この様子は過去のサンドリアクエストやアルタナミッションで垣間見ることが出来る)。平均的な騎士隊は、1名の騎士、その護衛を務める2~3名の剣士、騎士の郎党や一族の若者からなる4~5名の従騎士、そして60名ぐらいの徒歩の槍兵や弓兵(従者でもある)という人員で編制されている。また、大騎士の騎士隊ともなると、騎士を10名ほど配下としているため、その兵力も10倍ほどになる。作中にはこの規模で登場する場面はないが、王立騎士団がサンドリアの主戦力というのも納得が出来る。
- 通称「ラストドラグーン」として歴史に名を残す伝説の竜騎士Erpalacionが、最年少で王立騎士団団長に抜擢された。
- 200年前の英雄Vijartal Caphieux も王立騎士団の一員だったと記されている。
- 30年前に行われた「ザルカバード調査隊」のサンドリア代表者Francmageも王立騎士団所属の騎士だった。
王立騎士団の紋章
紋章は三本の槍と(王権・国王の象徴と思われる)王冠が描かれた盾。大半の王立騎士団員はこの紋章が入った盾を身につけている。
サンドリアの「矛」・王立騎士団
第一王子
Trionが現在率いている事で有名なこの王立騎士団は歴史も長く、サンドリアの少年達の憧れともいえる。現在では
Trion王子の柔軟な思考からの影響か、エルヴァーンの貴族だけでなく剣に自信を持ち入団試験を合格すれば所属出来るようで、ヒューム族の騎士もしばしば見られる。そのために伝統から所属する貴族出身の子息だけではなく、富や名声に憧れる冒険者等も志願するものも多いようだ。
ドラギーユ城の一角にある王立騎士団の詰め所。
多くの騎士団は現在赴任・遠征などで王都を離れた戦地で活躍しており、逆に王都に居るNPC達は(首脳陣を除き)遠征を終えて休憩中であったり、諸事情により戦場に出れない者、緊急時に備えて待機・準備中の者等多岐に渡る。また近辺エリアのロンフォールやラテーヌ高原の警備にあたっている者は自宅から出動している者も多いようで、民家では帰りを待つ家族の様子が見れる場合もある。また、
Trion王子自身が自ら積極的に見回りや遠征を行う事も多い為、その護衛として常時配置されている騎士隊も存在しているものと思われる。
また、出身者は様々といえど騎士団としての誇りは全体的に高いもののようで、それは総司令官の
Trion王子の影響も多分にあると思われる。ナイトAFクエストでは騎士道精神を問う内容となっており、サンドリアの騎士らしさが随所に見られる仕上がりとなっといる。
王都巡回中の王子の付き添いも王立騎士団の者らしき従者が居る。
サンドリアで冒険を開始したプレイヤーは、スタート時のムービーによっては王立騎士団が遠征から戻ってくるシーンを見ることもあり、サンドリアの日常の1コマとして紹介されている様子からも、王立騎士団の存在の大きさが伺える。またサンドリアミッションでは訓練や作戦に参加する事もあるため、非常に身近な存在となっていく。
現在では幅広い出身の者達を抱えている為か「騎士としては軍規が乱れており粗野な言動が目立つ」と神殿騎士団所属の者達から言われる事もある。元々が戦場の戦線に立ち、戦う猛者たちで編成されているので血気盛んな者も多いので仕方ないのかもしれない。また騎士団の士気を高める為に定期的に剣技大会に参加する者も多いようだ。
王立騎士団の主な仕事
王立騎士団は、獣人軍征伐、外部領土への駐留等、外征を主任務としており、大半はNPCからの会話からしかその様子が見えてこない。その内容をまとめると、敵対している獣人・オーク族との陣地争いが主と思われる。現在で最も激戦区とされているのはオーク帝国も近い北方地方のようである(明確な場所は比較的曖昧)が、サンドリアに近いオーク側の拠点・ダボイが隣接されるジャグナー、そしてゲルスパ陣営等も遠征の対象となることもあるようだ。
サンドリアミッション冒頭でも、北方遠征から戻ってきたばかりという設定の
Trion王子。王都に戻ってきたその足で、拉致された少年の救出に自らゲルスパ陣営に乗り込む。
また、王立騎士団の仕事の一つに王都・辺境防衛、というものもある。これはロンフォールのフィールド上で巡回をし「異常なし!」と報告するNPC達が最も有名ではないだろうか。そして実は、各エリアのサンドリア領地となっているフィールドに点在するアウトポストには(コンクエストの戦況でサンドリア領地となっている場合)王立騎士団の騎士が配置されている。これはシグネットを掛けてくれたりホームポイントを設置してくれる等、冒険者にとっても身近な存在だ。
アウトポストに居るサンドリア騎士の名前の横にある「R.K.」は Royal Knight の略。
サンドリアミッション終盤にて、
Trion王子がフェ・インに陣取られたオークの陣営に乗り込む際は、王立騎士団、そして神殿騎士団が共同作戦を行う場面もある。基本的には
Trion王子が自分の失態で奪われる結果になった「聖剣」を奪い返すための、いわゆる自分の為の戦いという側面もあるが、その中で王立騎士団に指令を下しているシーンや、団員が
Trion王子を心配して駆けつける場面なども見られる。これも王立騎士団の遠征の一つといえるだろう。
Rahal団長の完全武装が見れる貴重な場面でもある。
神殿騎士団との対立
上記の通り、総司令官を務める第一と第二王子達である
Trionと
Pieujeの影響も多少あり、王立騎士団と神殿騎士団の面々もあまり仲が良いとはいえないのが現状である。冒険者がサンドリアを所属国としてキャラクターを作成した際に流れるムービーの一つには遠征から戻ってきた王立騎士団と、王都巡回をしていた神殿騎士団のメンバーが口論しだす場面が用意されている。
Ceraule :全員、その場で歩を止めよ。討伐軍の中に不審者が紛れているとも限らん。一応確かめさせてくれ。
Antreneau :そこをどいてくれ、オレたちは疲れているんだ……。そんなことくらい、いちいち確かめなくても顔を見ればわかるだろ?
Ceraule :討伐軍ゆえ、確認が甘くなり不審者を招き入れることがないようにしたいのだ。我ら神殿騎士団には城内の安全をはかる義務があるからな、たとえ王立騎士団とはいえ従ってもらいたい。
Maunadolace :オレたちを不審者扱いするってのか! 感謝されこそすれ、疑われるいわれはないぞ!
Aramaviont :神殿騎士団はこの堅牢な城砦の中でのうのうと散歩していればいいから、気楽なもんだ。お前の数遊びなんかにつきあっていられるか!
王立騎士団のメンツの言い分から察するに、遠征し体を張って戦っている自分たちに比べて王都内の警備で済んでいる上に、規律を理由に疲れ果てた自分たちを街の中に入れてくれない神殿騎士団への不満を爆発させているようだ。一方、規律であり自分たちの責任となるために不審者の有無の確認をしないといけない神殿騎士団のメンバーは、目先の感情で不満を口にする王立騎士団員達を見下すような態度もみせる。
この騒動は、神殿騎士団の団長である
Curillaの登場で収まり、王立騎士団は無事に王都内へ通される。しかし、それを見ていた王立騎士団団長の
Rahalの横槍で、団長たちが口論を始めてしまう。
Rahal : 我々王立騎士団がこうして討伐に従事できるのも、後ろで支える神殿騎士団あってのこと。代表者として深く感謝いたします……。Curilla : 貴様たちの後衛になった覚えはないぞ、ラーアル。それよりもこの度の作戦結果はどうだ?
Rahal : やはり外が気になるようだな、クリルラ。この城砦は君にとっては狭すぎるのではないかな?
Curilla : フッ、戯れ言はやめよ。兵たちはずいぶん疲弊していたように見えるが進展はあったのか?
結局話の詳細は「新米」冒険者の存在に二人が気付き、続きは詰め所で、と合意し、退場していく。それぞれが己の仕事に誇りを持っているからこその対立といえるかもしれない。これについても、イベントで登場した神殿騎士団のメンバーがこのように説明している。
Ceraule :今のが、神殿騎士団長クリルラ様だ。女性ながら将軍職に抜擢され、すべての騎士から信頼を集めている。クリルラ様率いる神殿騎士団はドラギーユ城内や街の中を守る役目を果たしている。
Ceraule :一方、ラーアル様率いる王立騎士団は、敵地に赴き魔物を討伐したり、獣人の動向を調べたりしている。どちらも大変な任務だ。
Ceraule :その任務の違いから少々折り合いが悪くてな。もっとも、これは騎士団だけに限ったことじゃないんだが……。
このくだりは、一応団長二人を冒険者に説明している場面だが、その立場・仕事・何故両騎士団がお互い対立しやすいか、非常に核心をついた内容になっている。
両団長も参戦しているサンドリアミッションのフェ・イン遠征。共同作戦という特殊な状況からも、その重大さが物語られている。
主要人物
サンドリア最大の組織として冒険者も多くの王立騎士団関係者と出会い、関わりを持っていく。ここでは重要人物だけではなく、関係者や当サイトでまとめた騎士団メンバーのリスト等をまとめる。
重要人物
総司令官:
Trion
サンドリア王国第一王子にして、現状では主導権を握っている人物。その勇猛さ、騎士としての誇りは現在の王立騎士団にも強く反映されていると思われる。全体的な遠征等は彼が指令を下し、自らも指揮者として、そして騎士として戦場に赴く。
王立騎士団団長:
Rahal
階級は子爵であり、譜代の家系で育った為に王家への忠誠心も高く、かつては
Trion王子の守役も務めた。実直な性格だが、戦場では豪胆無比で、荒くれ者の多い王立騎士団の団員達からの信頼も篤い。また「ドラゴンスレイヤー」という一面も持っている。
騎士隊長:
Exoroche
王立騎士団所属の騎士であり、エグゾロッシュ分団の分団長。現在は『体調不良』という名目で欠勤しているが、実際には南サンドリアの武器屋に入り浸っている。「騎士の務めとして常に最高の備えを」と追求する彼の姿は一見するとただの「武器マニア」にしか見えないが、彼がこうなった哀しい理由はナイトAF取得クエストで明らかになる。
従騎士:
Travialce(写真奥)
東方で修行を積んだ、サンドリアでは珍しい履歴の持ち主。その為、
Rahal団長直々の指令で隠密行動を取ることが多いと思われ、冒険者もアトルガンにて隠密行動中の彼と出会うことになる。アトルガンミッションではアルザビに潜伏をし、他国の使者と情報交換をしながら祖国サンドリアにアトルガン内での出来事を報告している。
その他関係者
冒険者:
Louverance
一部では非常に人気の「元王立騎士団員」。現在は諸事情により騎士団からは退き、冒険者として世界各国を回っている。プロマシアミッションでは、彼がひそかに命を受けて行動をしていることが明かされているが、彼自身の悲願は彼が継承するミスタル家の汚名返上にある。
騎士任命試験官:Balasiel
エキストラジョブとして「ナイト」を開放するための連続クエストを「登用試験」として冒険者に課す事で有名なNPC。また得意武器は両手槍のようで、EVWSクエストを与えてくるのも彼である。王立騎士団の歴史に詳しく、団長任命、隊員の除名の権限を持ち、
Rahalも彼が任命した。
料理番:
Thierride
直接は王立騎士団には関係ない人物だが、クリスタル大戦時は、彼が開発した『豆料理』で王立騎士団の栄養を美味しく維持した影の功績者といえる。戦争時の食料が少ない時期に栄養豊富でサンドリア地方で豊富に取れるマメを、試行錯誤を重ねてシチューとして提供したところ、騎士団で大人気となった。現在も、王立騎士団の伝統の味として、遠征から戻った騎士たちが食堂に訪れる。
クリスタル大戦時・王立騎士団の活躍
冒険者が20年前のヴァナ・ディール、すなわちクリスタル大戦真っ只中の時代にタイムトラベルする事になる「アルタナの神兵」関連イベントでは、王立騎士団がより冒険者と密接した関係として描かれる。まずは冒険者が過去のサンドリア所属の傭兵になる場合は、そのまま騎士団員として扱われるようになり任務(カンパニエ等)にあたることになるのだ。
戦争と言う時代背景と言う事もあり、あらゆる場面で冒険者は王立騎士団の面々と関わる事になる。
戦争という時代背景のため、騎士団にスポットライトが当たるのも当然であり、事実、主戦力として王都には辺境配属の騎士隊や傭兵団も集結している。またカンパニエというシステムが「アルタナの神兵」の見所の一つであるが、サンドリア領地では各部隊がNPCとして共闘する事にもなる。特に隊長クラスのNPCの力は超人的であり、頼もしい味方である(詳しくは
水晶大戦時サンドリア軍勢を参照)。
またアルタナミッションや過去サンドリア及びウィンダスクエストでも王立騎士団は登場し、その団結力がクローズアップされることも多く、またその過酷な戦況・仕事を間近で見ることも出来る。
過去サンドリアクエスト
実際の過去サンドリアクエストでは、戦争当時を生きる少年たちが編成する
少年騎士団にスポットが当たっているが、隊員である少年たちがまだ正規騎士として入団出来ないという事もあるため、活動自体が王立騎士団を真似たものになっている。また、王立騎士団の作戦を数々の手で盗み聞きしては、先回りしようとする。その為王立騎士団の活動を冒険者は少々離れた位置から見ることになる。
クエスト1~4では、冒険者は主に
少年騎士団と共に活動するが、その中で垣間見れる王立騎士団の仕事は、捕虜になった、もしくは危険に晒されたサンドリア市民(この場合は少年達)の保護である。移動には武装したチョコボに跨り、現地まで疾走し、迅速に任務をこなす様は
少年騎士団の保護に駆けつけた
Altenniaの所属部隊や、
Alphonimileの部隊が見せてくれる。また、実際の戦闘は冒険者達がこなしてしまうが、非常事態に対処できるよう、基本的に小部隊で騎士隊が登場する。
捕虜や市民の保護の他、現場で見つかった不審な人物の拘束等も迅速にこなす。
物語は
少年騎士団の団長である
Excenmilleが自らの志望により父親・
Alphonimileの部隊に入団する事で大きく変わっていく事になる。実際の戦場へ「騎士」として赴くようになった
Excenmilleは戦場の過酷さを知り、突然
少年騎士団を解散させる。それは、自分たちが行ってきた事は「子供の遊びに過ぎない」と気付き、これ以上仲間達が遊び半分で戦場に飛び出したら命を落しかねないと感じた、
Excenmilleなりの優しさであり、成長の証ともいえる。そして彼が所属する部隊は、タブナジア遠征へと赴く指令が下る。
このシーンでは実際に遠征に出る騎士隊、そしてそれを見送る人々が描かれる。
この遠征出立のシーンでは、別れを惜しみ見送る人達だけでなく、騎士として敬意を表し、敬礼する者も見られる。戦争に赴く者達、そしてそれを見送る者達の姿が比較的リアルに描かれているシーンといえる。このような場面は、冒険者の知らないところで日常的に行われているものと思われる。
この後物語は残された
少年騎士団の面々にスポットが当たるようになる。そんな少年達の目から見た「嫌なオトナ」、そして王立騎士団という組織を垣間見る事になる。
一見「嫌なヤツ」と映る
Rongelouts隊長も、実は少年達を戦場か退けようとする厳しい優しさから来るものであることは、少年達は知らない。
結果的に
少年騎士団は「嫌なオトナたち」、そして自分たちを置いて行ってしまった
Excenmilleに反発するかのように、最新の要塞・ガルレージュに向かう事にする。ここではジュノに近い、アルタナ連合軍の主要要塞となる予定であり、現在は王立騎士団が警護している。少年達を追いかけて要塞を訪れた冒険者は、ここでその警備の様子を見ることが出来る。要塞には厨房があり、不審人物を捕らえた時の為の簡単な牢獄もある事がわかる。食料庫や武器・雑貨用の倉庫も点在しており、その警備や補給も騎士隊の仕事である。
しかし不幸にも要塞は敵の奇襲を受けてしまい、特別警戒区のど真ん中にある厨房からガス漏れが発生した。緊急事態にあたる王立騎士団・鉄羊騎士隊の面々。その隙に少年達も要塞の深部へと駆け込んでいってしまう。図らずも、彼らは
Excenmilleが彼らを退けようとした戦場へと足を踏み入れてしまう結果になる。
目の前に広がる光景、それは少年達の想像を絶するものだった……。
この後は緊急事態の中で再会した
Vailaniceと共に行動をする事になり、そこからこの過酷な時代を生きる騎士とは何か、その生き様を見つめる事になっていく。
過去ウィンダスクエスト
今度は他国・ウィンダスでの出来事を通して客観的な視点から王立騎士団と関わる事になっていく冒険者。この一連の出来事は、アルタナ連合として長年敵対していた諸国とサンドリアがどのように接しているのか、軍の体制と、変わり行く情勢が見えてくる。
聖都を襲われたウィンダスは三国の中でも既に被害が最大であり、兵力も大きく削がれてしまっている状況。現在ではウィンダス内での意見の分裂は多少あるものの、外国からミスラ傭兵団を雇ったりしている状態だった。過去ウィンダスクエスト『憂国の使者』は大魔元帥
Robel-Akbelは打開策のひとつとして、今まで宿敵とされていたサンドリアと手を結び援軍を呼ぶという、前代未聞の決断を下すところから始まる。そしてその特命大使として金牛戦闘魔導団団長
Pattna-Ottnaが任命され、サンドリアへと旅立った。
このシーンでは、救援を求めるウィンダスに直ぐにでも応えたいと訴える
Ashmeaと、豊富な経験から早計に動ける状況ではないと判断した
Yrvaulairの意見の対立が見れる。これは、仲間を助けたいサンドリアの騎士道精神と共に、熟練の騎士が語るヤグードの強さと戦況の厳しさが聞け、興味深い。また
Pattna-Ottnaの分析から、王立騎士団自身も大戦の影響で人員を裂く余裕がなく、負傷者が街中にも溢れている現状が聞ける。
一方、冒険者はミスラ傭兵団のメンバー達と行動をしており、その最中に王立騎士団所属の騎士
Rachemaceの命を救っていた。それに感謝した彼は、一行が手に入れたヤグードの伝達用に使われていたキープス(縄文字の暗号で記された密書)の解読の協力を申し出た。その流れでヤグード軍が耐魔装備を開発している事を知り、
Rachemaceは、今回助けてくれたウィンダスの「同志」の為にも改めて王立騎士団団長
Yrvaulairに面会し、援軍の必要性を進言した。これをきっかけに、
Yrvaulairもウィンダス援軍を承諾し、王立騎士団はウィンダス援護の為に騎士隊を出動させた。
劣勢となっていたカルゴナルゴ城砦にて、王立騎士団が援軍に現れた。
耐魔装備を身につけて現れたヤグード軍勢に苦しめられたウィンダス軍は敗色が濃厚になっていた。ミスラ傭兵団も活躍するが、ウィンダス軍主力の魔法が敵に通じないという事実は精神的にも動揺を誘ったと思われ、魔法使いが主なタルタルの魔導団員達も肉弾を強いられた。その中で、屈強なエルヴァーンの騎士たちの援軍は頼もしかった。
精神的にも武力的にも強力な助っ人となった王立騎士団。
王立騎士団の援軍によりウィンダス軍も士気を取り戻し、ヤグード軍を退けるまでに至る。このエピソードは戦乱の中のサンドリアの騎士道を見るだけでなく、長年敵国であったウィンダスとサンドリアの軍の中でも同盟としての意識が芽生えてきている事が垣間見れる。
アルタナミッション
現在大戦の最前線で活躍している(カンパニエ等でも登場している)騎士隊とは少々違った立ち位置にある鉄鷹騎士隊にスポットが当たるアルタナミッション。ミッションでの主要人物の一人
Rageliseと知り合った冒険者は、彼を通して新たな物語に巻き込まれていく。
この鉄鷹騎士隊が今まで登場したほかの騎士隊と決定的に違うのは、ラテーヌ会戦で深い痛手を受けた状態であり怪我人も多い。半数以上が動けない状況だ。その中で、隊長
Rageliseはラヴォール村に配属されている茜隼騎士隊の戦況が芳しくないと聞き、援護に向かうと宣言したのだ。茜隼騎士隊の隊長
Vestilletは、
Rageliseにとっては戦友でもあった。欠いた戦力は「助っ人」で補う事で解消し、鉄鷹騎士隊はラヴォール村に向けて遠征した。
ラヴォール村では、村人達と共にオーク軍に破壊された村の修復を手伝う茜隼騎士隊隊長
Vestilletの姿が。
鉄鷹騎士隊が茜隼騎士隊と合流した時はオークの部隊を退けたばかりで、現在は血盟軍からの攻撃により破損した村の建築物の修復を行っていた。鉄鷹騎士隊は村の警護を申し出、茜隼騎士隊は村人達と共に村の修繕や怪我人の手当て等に回ることになった。戦場での、戦い以外の活動が見れる貴重なシーンといえる。
しかし先のオーク部隊は陽動部隊であり、本陣が攻め込んできた。しかもそれは血盟軍の中でも闇の王親衛隊という、アーリマンとデーモンで編成された凶悪な軍隊だった。村の家屋から火の手が上がり、逃げ惑う作業員。一般人(作業員・村人)の保護を最優先としながら鉄鷹騎士隊と茜隼騎士隊はラヴォール村防衛戦に突入することになる。
極限の戦いの中で士気を高めあう隊長達。
このシーンは、敵からの奇襲の中逃げ惑う一般市民、虚を突かれ驚きに腰を抜かす騎士隊員など、戦闘がリアルに描かれている。それは同時に、クリスタル大戦時の過酷な戦争と、そんな戦場に生きる王立騎士団の面々が見られる。
主要人物
過去のサンドリア王立騎士団に所属し、各方面で冒険者と深く関わっていくNPC達。それは現代でのミッション・クエストよりもより濃密な関係といえる。また当時の総司令官は
Destin国王と思われる。
王立騎士団団長:
Yrvaulair
内戦時代に活躍した、特に攻城戦の大家として知られており、高齢の為に家督を息子に譲り、ラヴォール村で気ままな隠居生活を楽しんでいた。しかしクリスタル大戦勃発の折に王命により都に召還され、釣り竿を槍に持ち代え再び王国騎士団長として参加している。ウィンダスクエスト、カンパニエに登場。
騎士隊長:
Rongelouts
鉄羊騎士隊を率いる『鬼』隊長。厳しい口調と訓練で知られており、隊員不足に悩まされている。サンドリア傭兵として志願した際に冒険者は彼の部隊に所属する事に。その厳しさは、部下や守るべき者達を奮い立たせ、生に貪欲であるようにという優しさの裏返しでもある。現代ではアトルガンで傭兵をしている。
騎士隊長:
Alphonimile
赤鹿騎士隊を率いる大騎士。ノルバレンに領地をもつ名門オルシャー家の当主であり、
Excenmilleの父親である。反抗的だった息子に悩まされていたが、その急成長を目のあたりにし、
Excenmilleの心情の変化を直接きき、部隊に入る事を許可。過去クエストでは、タブナジア遠征へ出発。現代では故人となっている。
騎士隊長:
Ragelise
鉄鷹騎士隊の隊長。プライベートは気さくだが、任務は男気溢れる指揮で騎士隊員の信頼もあつい。義理に厚く、激戦区に配置された戦友を援助する為に助っ人を説得し、騎士隊を引き連れてラヴォール村に向かう。現代ではクリスタル大戦での謎の傷が原因で既に故人。
騎士隊長:
Vestillet
茜隼騎士隊の隊長としてラヴォール村に配属されている。過酷な激戦区で、村人の保護を最優先にしながら敵の猛攻を退けている猛者。非戦闘時は作業員達と共に破損した村の復興作業も手伝っている。
Rageliseの戦友であり、その援護に憎まれ口を叩きながらも感謝を述べていた。
騎士隊員:
Rachemace
所属部隊は不明。ソロムグでサソリに襲われていた所をミスラ傭兵の
Tihl Midurhiに助けられ、ウィンダスに恩義を感じる義理堅い人物。ウィンダスの危機と、王立騎士団が救援要請に合意しなかったことを聞き、団長の
Yrvaulairを説得しに向かった。結果的にカルゴナルゴ城砦防衛に一役買った恩人となる。
従騎士:
Altennia
紅燕騎士隊の一員であり、
少年騎士団を見守るお姉さん的存在。
少年騎士団を通して冒険者と出会い、冒険者に代わりある人物を騎士団内から探りを入れてくれた。また自らの志願でガルレージュ要塞配属を希望していた。現代サンドリア宰相の
Halverの妹であり、彼女も現代で生存しているようだ。
新米騎士:
Excenmille
元々は父親に反発し
少年騎士団を設立・団長を務めていた少年。数々の冒険の中で「力が欲しい」と考えるようになり、新たな決意を胸に父に入隊を懇願。現在では見習い的な位置づけと思われるが、しんがりを勤める等の働きも見せている。現代では父の意思と地位を引き継ぎ北方で長年激戦を繰り広げていたが、なまりきった現在のサンドリアに憤慨しバリスタの再開を提案。サンドリアのバリスタ監督をしている。
最終更新:2008年11月05日 13:02