Bikho Ronpotteh(詳細・ネタバレ編)


  • ミスラ♀、4a(金髪)、ウィンダス水の区・目の院前広場(イベント時)
  • 家族構成:母(死去?)
  • かつて「闇百合の魔女」として恐れられた伝説の魔女の一人。


  今では豊かである水の区の北区域。ビコを含む「闇百合の魔女」の面々が生きていた時代は「クリスタル大戦」直前であり、その当時のウィンダスは既にヤグードとの戦いが長年続いている状態だった……。

闇百合の乙女・ビコ

  「闇百合の魔女」イベントに関連するビコであるが、サンドリア組のMarysePoseaulloieとは違い、公式の読み物には登場していない。その代わり、彼女のセリフから20年前のウィンダスの実情が見えてくる……かもしれない。

  • ……ここは……秘密の……場所だった……
  • ……ここは……とっておきの……穴場だった……
  • ……ああ……このスポットは……入れ食いだった……
  • ……たくさん……釣っても……すぐ魚が……わいて……ここは……不思議な……スポットだった……
  • 空腹を……少しでも……満たすため……
  • 母ちゃんに……少しでも……ラクさせるため……
  • 釣って……釣って……釣って……釣りまくる日々……ビンボーだった……いつも……お腹すかせてた……
  • けれど……楽しかった……あの日々……だのに……アタシは……ビンボーが……嫌で……禁じられた……魔法漁法に……手を染めて……
  • 母ちゃん……ごめんね……あの日……家を……飛び出して……アタシは……アタシは……それが言いたくて……
  • 母ちゃん……ごめんね……地道に……やるって……約束やぶって……アタシは……アタシは……それが言いたくて……
  • ふふん……そこのあんたもう十分だろ……消えてよ……アタシの秘密も……思い出の場所までも……知っちゃったんだから。

  グワナナの独白から聞ける情報は断片的で、彼女の発言だけである程度話が見えるが、実はそれが全てではない。同じくウィンダスを彷徨う「山百合の魔女」の同志・Guwananaの独白と併せて、初めて一つの物語として形を成す。
  ビコの独白だけでも、彼女の環境の苛酷さが見て取れる。元々ミスラ族の彼女は、家族と言っても母子家庭である事は他のミスラの家族や世界設定を見る限り予想がつく。母子で餓えに耐え忍ぶことを余儀なくされたビコには、実は魔力が眠っていた。これもミスラ族では珍しいのかもしれない(基本的に「アルタナの神兵」のウィンダスクエストで見るようにミスラは肉弾戦を得意としている描写が多く、魔法が盛んなウィンダスで初のミスラ生徒を迎えたのは「現代」である)。おそらくは、ビコが「魔法が得意」な事自体がミスラ族の中では異質だったのかもしれない。
  魚が好物のミスラにとって、魚が豊富なウィンダス文化にも影響を与えている。釣りギルドや「アルタナの神兵」で活躍を見せるミスラの女戦士たちは、その昔ウィンダス港に住み着いたミスラの海賊の末裔だったと史実で語られている。貧乏で餓えに苦しんでいたビコにとっては、街の水路を泳ぐ魚に興味を抱き、得意の魔法で手に入れようとするのは自然な流れだ。しかし彼女はあくまでもミスラ。元々運動神経が優れているミスラは釣りも得意で、魔法漁法はは禁止されていたのだ。ビコが少女時代に行った事はミスラ社会ではタブーであり、母親にも厳しく言われ、もうしないと約束を交わしたようだ。
  しかし貧乏だったビコの家は彼女にとっては辛い環境だった。約束を破ってしまったのは、彼女の独白からも明らかであり、それが原因で母親と言い争い、家出をしてしまったと推測される。そしてその後「闇百合の魔女」達と出会い、波乱に満ちた人生を辿ることになる。しかし他の者達に比べ「母子家庭」「貧乏」という背景が死んだ後も彼女に後悔と未練という形で重くのしかかっていると思われる。たった一人の母を貧乏な環境の中故郷に残し、その後会う事も無くビコはこの世を去っているわけだ。
  なお、彼女の母親もこの世を去っているものと思われる。もし現代にも生存しているならばビコは母親の側を彷徨うだろう。しかし彼女は、母親との思い出、そして未練の象徴である釣りスポットに留まっているのだ。そんな彼女の後悔と悲しみは、彼女の独白をひっそりと聞いていた冒険者(プレイヤー)に向けた最後の言葉から感じ取れる。
  なお、何故ビコが釣りを繰り返したこのスポットに魚が豊富だったのか?確かにウィンダスは海も川も池も点在し、非常に恵まれた地域である。しかしビコの発言だとここは当時「特別」だったようだ。同じ地区に、後にビコとともに「闇百合の魔女」に名を連ねる事になるGuwananaの独白を考えると、その答えが見えてくるかもしれない(地形的に考えると一見水の区の北と南の水場は繋がっていないようにみえるが、北地区の一部は人工的に整備されており、地下水路で繋がっていても不思議ではない)。

最終更新:2008年10月21日 21:19