【作品名】神州纐纈城
【名前】高坂甚太郎(こうさかじんたろう)
    高坂弾正の妾腹の子で、武田信玄に仕える小姓
【性別】男
【年齢】14歳
【容姿】緋無垢の頭巾、樺色の鞣し革の山袴、亀甲形の葛の筒袖、萌黄の袖無(鳥刺の変装)
    色白の円顔、鼻高く、唇薄く紅をつけたように真紅。
    切長で気味の悪い三白眼、絶えず瞳の半分が上瞼に隠されている。
    小柄でクリクリと肥え、触らば刎ね返しそうな弾力に富んだ肌。
【一人称】俺、俺ら(おいら)
【流派】我流(自称高坂流)餅棹槍術
    鳥刺の使う竹製の餅棹を槍のように使い、投擲して獲物を刺し貫くことも可能。
    その威力はヘナヘナの竹が厚さ五寸の樫板を貫くほどである。
    相対した者はゆらゆら揺れる棹先に幻惑される。
    また非常に身軽で、断崖絶壁から飛び降りても無傷で鼻歌を歌う余裕がある。
【剣術以外の特技】盗み
【性格】子供らしい奔放さと、大人顔負けのずる賢さと残虐性を併せ持つ。
    盗癖、殺生癖があり、自ら仕える武田家の家宝・楯無の鎧を、信玄に犯罪予告した上で
    盗んでみせた(正確には大きすぎて動かせなかったが、信玄に種子島を向け
   『隙だらけだ』と豪語しケケケと笑う大胆さを見せた)。
    倫理の類に束縛されることが一切なく、罪の意識はまるでない。
    その逆転した言動と反骨精神から、大人の倫理観をも揺さぶる存在である。
    子供呼ばわりされると不貞腐れて返事をしなかったり、ピンチの時に「お母さん!」と
    亡き母を呼ぶなど、年相応の一面もある。
    魑魅魍魎の曲者揃いの本作登場人物の中でも、三合目陶物師と並ぶトリックスターであり、
    業深いことには変わりないが大人の陰惨なしがらみとは無縁なため、一服の清涼剤的キャラでもある。

【作中の行動】
    主君・武田信玄に鎧事件の機智を見込まれ、藩を出奔した従兄・土屋庄三郎の捕縛の命を受ける。
    鳥刺に身を窶してぶらぶらと任務に当たるうち、陶物師と遭遇。
    殺す気満々の陶物師からまんまと情報だけ引き出して逃走に成功したはいいものの、
    纐纈布の染料(生き血)集めの水夫に騙されて纐纈城に拉致される。
    軟禁の身で纐纈城の実態を知り、脱出不可能と聞かされやけくそ気味に大暴れの決意を
    固めるも、数人仕留めたところで毒ガス攻撃に遭い気絶。
    あわや纐纈布の材料にされかけるが、甚太郎(と庄三郎)に隠された因縁のあった
    纐纈城城主に命を救われる。
    持ち前の陽性の奔放さは憎悪と嫉妬の塊であった城主の心を慰め、
    彼に人情と郷愁を甦らせる(そのせいで甲府は大惨事になるのだが)。
    囚われたが最後生還できないはずの纐纈城では、丁重なもてなしを受けた挙句
    結局無事に送り出され、久々のシャバで庄三郎とニアミスするもそれと気付かずスルー。
    その後は子供なのを良いことにちゃっかり美女(月子)と同衾したり、しまいには
    任務そのものに嫌気が差し、たまたま通りかかった越後上杉の間者の後を気の向くまま
    ホイホイと付いていっちゃったのだ。(未完)
    大人達の誰も彼もが宿業に縛られる中、とにかく全編通してフリーダムなキャラである。

   「悪人なんていう者も、善人なんていう者も、この世に一人だってありゃあしないよ。
   悪いことをした時が悪人で、善いことをした時が善人さ」
   「では悪事とはどんな事?」
   「泥棒したいと思った時、泥棒しなけりゃあ悪事だよ。泥棒したいと思った時、泥棒すれば善事だよ」

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最終更新:2009年08月08日 18:37