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◆あるかもしれないテーマパーク◆
私の名前は裕恵。
とある、テーマパークのオリジナルキャラクターの着ぐるみのバイトを
している、21歳。
今日も土曜日なので、いつも通り朝からテーマパークに出勤。

裕恵「おはようございま~す!」
咲「あ!おはよ、ヒロ!」
咲さんは私の先輩で、いつもはこのテーマパークのメインキャラクター、
『ラビりん』を担当している。ラビりんはウサギがモチーフの女の子キャラ。
頭は可愛らしいウサギで、体は光沢のある全身タイツに、その時の季節ものな衣装を
着ている人気キャラ。そして、私の憧れの先輩。

私はその『ラビりん』の弟の『ラビ太』担当。
でもいまいち、このラビ太は人気がないんだ。

とまあさておき、咲先輩とイベントのチーフが二人で大きな荷物を前に立っていた。
咲「ヒロ、新しいキャラが出来たの」
裕恵「え!?なんのキャラですか?」
咲「ラビりんのペット、っていうか友達?まあそんな感じの」
チーフ「今日、初登場なんだよね、ブーりんって名前」
裕恵「今日ですか?…誰が着るんですか?」
咲とチーフが、何を言ってるのという顔でこちらを見つめる。
裕恵「え!?私ですか?」
チーフ「他に誰がいるっていうの」
裕恵「ラビ太はどうするんですか?」
咲「チーフと話したんだけど、ラビ太は人気がないし、パークのイメージチェンジ
にはちょうどいいよ。しかも衣装はヒロのサイズにぴったりに作ってあるから」
裕恵「え!?」
チーフ「咲ちゃんには、衣装作るのに全面協力してもらっちゃて。サイズから、
どういう仕様がいいのかまで、全部アドバイスしてもらって助かったよ」
裕恵「この前二人でいる時に体のサイズ測ってたのは…」
チーフ「あ!俺はもう行かなきゃ!咲ちゃん、後はよろしくね。今回から付き添いも
いらないんだよね?大丈夫?」
咲「大丈夫ですって!何回言わせるんですか?新しいキャラ“と”私は、私がなんとかします」
チーフ「まあ…咲ちゃんなら安心だし、あとは一日全部まかせるよ」
咲「任せてくださいって!」
チーフは去っていった。
私にはいつもついてくれる付き添いもいないという意味は分からなかったが、
まあ咲先輩が大丈夫といっているのだから、心配はないだろう。
頼れる先輩だし、私の憧れの先輩…そして…。
咲「ヒロ!!ほら!衣装みてみるよ!」
裕恵「あ!?はい」
そこにあるダンボールから、二人で衣装をだしてみた。

するとそこには、小さな可愛らしいブタがモチーフの着ぐるみが出てきた。
裕恵「咲さん…これ小さくないですか?…」
咲「何言ってんの、ヒロのサイズで作ってあるんだから小さくはないよ」
裕恵「サイズっていうか、これどうやって着るんですか??」
どう見ても、かかんで着る以外には考えようがない。
咲「どうもこうも、背中にチャックがあるんだから、そこから着るにきまってるじゃん。
  とにかく着れる準備しなさい」
裕恵「は…はい…」
よく分からなかったが、とにかく大好きな咲さんがいうのだからと思い、
いつも通りのレオタードに着替えた。
咲「ヒロ、早く着てみてよ。ひとパーツで出来てるんだから着方もなにもね」
裕恵「…はい…」
その衣装は、地面に這いつくばった感じのかわいいブタ。
初めて見る感じの衣装ではあるがその背中にチャックがあるので、
そこから入るしかないのは、一目稜線である。
裕恵「ここから入るんですよね??」
咲「当たり前じゃない、他にどこがあるっていうのよ?」
背中のチャックから中に入ろうとして、足を入れようとしたが、
どうにもこうにも足が収まる感じがしない。
咲「何やってんの??足は折り曲げて、膝から入らなきゃ。」
裕恵「ひ…膝??膝を曲げて入るんですか!?」
咲「そうよ。だって四足キャラなんだから、後ろ足だけ長いのは可愛くないでしょ?」
裕恵「そ…そうですけど、曲げてですか??」
咲「四の五の言わないではやく、曲げて入る!!」
裕恵「は…はい」

そして、私は膝を曲げて、キャラの後ろ足に入れた。
そのまま体を着ぐるみ中に入れ、手、頭を中に入れ込んだ。
入ってみて分かったが手、足ともにかなり周りは分厚くできている。
そして、何故か頭(顔?)の周りも普通の衣装に比べかなり分厚く、
がっちり頭が固定される感じだった。
裕恵「咲さん…これ…かなり全身、圧迫される感じですね…」
咲「はい。じゃあ背中閉めるね」
そう言って、背中のファスナーを咲さんが閉めた。
咲「ヒロ、ちょっと動いてみてよ」
咲さんの声がうっすらと聞こえる。どうやら、頭の部分が分厚く覆われているので、
外の声が聞こえにくいらしい。
裕恵「…はい…」
とにかく動こうと思ったが、四つん這いで、しかも、足は膝を曲げた状態。
さらに四つん這いのお腹の部分(着ぐるみのお腹)が地面に当たっているので、
思うようには進めない。手足をバタつかせ、1~2m動くのがやっとだった。
咲「かわいい~!!ヒロかわいいよ!かなりいけてる!」
少し動いただけだが、かなりきつい。
しかし、咲さんが絶賛してくれるなら…という気持ちになった。
10分程着たところで咲さんが背中のチャックを開けてくれた。
裕恵「ぷは~っ!咲さんこれ、かなり暑いですね」
咲「着ぐるみだから当たり前でしょ。っていうかそれが私達の仕事なんだから」
裕恵「まあ…そうですけど…あ!?あとこれ、あんまり進めないですけど?」
咲「大丈夫よ。実はこれお腹の部分にタイヤがついてて、勝手に進めるようになってるの」
そういわれて見てみると、お腹の下にタイヤがついている。しかし、誰が操作するのだろうか?
咲「それでね、ラビりんにリモコンがついてて、常にラビりんについてくるようになってるの。
  つまり私と常に行動するってこと。ね、付き添いの人はいらないでしょ」
裕恵「じゃあ、自分で進まなくてもいいんですね」
少しホッとした。1~2m進むのにあれだけ苦労したのだからと思うと、
いつも通り園内を歩き回るのはきつい。
咲「でもちゃんと手足は動かしてよ。かわいくね」
裕恵「もちろんです」
咲「さてと、着替えていくわよ」
そういって咲さんは着替えはじめた。私はもうすでに、背中のチャックを閉めてもらうだけ
なので、ただ待つしかなかった。

数分後、咲さんが『ラビりん』に着替え終わった。
咲「ヒロ、中に入って。閉めるから」
裕恵「はい」
そう言って私は、またブーりんの中に入った。そして咲さんが背中のチャックをしめた。
咲「はい行くよ~」
咲さん声がうっすらと聞こえた。するとゆっくり自分が動き始めた。
(これ、動いてるのは分かるけど、今どこにいるのか分からないや)
視界が悪いので、どこにいるか分からないが、子供の声がうっすら聞こえるので、
園内にいることは間違いない。
(とにかく、愛嬌を振りまこ。それしかできないし)
周りもよく分からないし、時間も分からない。咲さんがそばにいるのは確かだと思うけど。
そしてしばらく時間が経った。
(何分たったんだろ…これやっぱり結構暑いや…まだ帰らないのかな?
 もう汗だくだよぉ~…でも自分ではどうにもならないし…
 あ!?…そうか…きつくなっても自分じゃ帰れないのか!?)
つまり、咲さんが帰らない限りは帰れないということだ。
とにかく咲さんに任せるしかない。
さらに時間が経ち、暑さで少し頭がボーっとしてきた。しかも曲げた膝も少し痛み始めた。
すると、突然背中のチャックが開いた。
咲「はい、お疲れ~」
咲さんの言葉に答えることも出来ず、とにかくブーりんから出た。
少し頭が朦朧としていたので、私は無言でぬるっと着ぐるみの背中から出て、
汗だくのまま地面に横になった。
それはあたかも、虫が背中から脱皮して、濡れた芋虫でも出てきたかのようだった。
咲「お!ヒロ、なかなかいってるね~結構きつかった?」
私は横になったまま、軽くうなずいた。
かなりきつかったものの、実は私はこのきつさが嫌いではなかった。
ちょっとした快感に近いものを感じていた。
咲「ひと休憩いれたら、次の出番があるからね!」
裕恵「…は…い…」
そんな私を知っているかのように、咲さんもかなりのサディストなのだ。
だいぶ落ち着いてきたので、咲さんに聞いてみた。
裕恵「咲さん、今何分くらい出てたんですか?」
咲「一時間よ」
裕恵「い…一時間!?そんな出てたんですか?いつもより長いじゃないですか!」
咲「だって、ブーりん、かなり人気だったからさ」
裕恵(そうなんだ…全然私からは分からなかった…)
裕恵「って、でも長くないですか?」
咲「でも、嫌いじゃないでしょ…ヒロ…」
裕恵「え!?…ま…まあ…」
咲さんには知られていないと思っていたが、どうやら全て見透かされているらしい。
ということは、私がこのきつさに快感を覚えていることや…
実は咲さんに恋愛感情を抱いていることも…。

咲「さあて…次はもっといこうかな…ヒロ今度はこれはきなさい」
裕恵「え…これですか!?」
咲さんから、大人用の薄型のオムツを渡された。
裕恵「そんな…これが必要なくらいの時間は無理ですよ…」
咲「一応よ、一応、はいさっさとはく!」
裕恵「…はい…」
裕恵(でも…さすがに…はずかしいな…)
私は咲さんの前でおむつをはき、その上からレオタードを着ようとした。
咲「ちょっと待って、今回はこれ着てよ」
咲さんはそう言い、別のレオタードを渡してきた。
広げてみると、それは全身タイツになっており、手先は指はなく丸なっていた。
一番不思議な点は、顔も完全に覆われるような、いわゆる本当の全身タイツ。
裕恵「え!?これ顔も覆われてますよ!これで着ぐるみきたら呼吸が…」
咲「いいじゃん、なるべく覆われてるほうが好きでしょ」
裕恵「あ…はい…」
本当に咲さんには全て見透かされているようだ。
とにかく、私はその全身タイツを着てみた。
顔は覆われるものの思ったより呼吸は出来たが、視界は悪くあまり見えない。
裕恵「咲さん、あんまりよく見えないですけど…」
咲「いいのいいの、どっちみち私の後をついてくるだけだし…
  あ!?あとこれつけなきゃ!はい、正座して」
裕恵「はい」
訳も分からず正座をした。すると咲さんが私に何か取り付け始めた。
裕恵「え!?ちょっと咲さん、何してるんですか?」
あまり見えないが、咲さんはなにやら私の足を曲げたまま固定する
バンドの様なものをつけていた。
咲「どっちみち曲げてるんだから、固定したほうがいいでしょ」
手は指先も使えず、足は曲げたまま固定され、ほとんど目は見えない。
もがくくらいしかできず、もう咲さんに全てを任せるしかない。

最終更新:2017年12月11日 16:20