水槽(前)
数日後、拓海から連絡が有り、ドキドキしながら、拓海の家に向かう。
家に着くと拓海が出迎えてくれた。
今日は彼女は来ていないようだ。
部屋へ通されて少し待っていると、拓海が左手に黒いゴムの衣装と右手に送風機を持って部屋へ戻ってきた。
拓海に言われたとおり、真希は服の下に水着を着ていた。
水着はスポーツジムで使っている競泳水着。
水着姿になると、真希の豊満な胸が目立つ。
これから自分がされることを想像して興奮しているのか、薄い競泳水着の胸の先には乳首がクッキリと浮き出ている。
拓海は横でゴムのスーツを広げ、水着になった真希にスーツを着るよう促す。
少し緊張しながら、大きく開いた首の部分に足を通す。
「冷たい!」思わず声を出してしまったが、足を通していくとゴムのなんともいえない快感が真希を包み込む。
しかし、足の先は細くなっていて上手く足が入らない。
拓海は送風機を真希のお腹までしか着れていないスーツ首の部分に包み込み電源を入れると、風が送られてみるみるスーツが膨らんでいく。
スーツのお腹辺りを膨らませている空気を足先に送り、足を通すと簡単に着ることができた。
スーツに入っていくと、中の空気が出てきたが、空気が抜けきる前になんとか身体を滑り込ませることができた。
しかし、両腕は胸の前で窮屈な状態で動かすことができない。
困っている真希をどうするのかと少し傍観している拓海に対して真希は必死に腕を動かすが、少しスーツが伸びる程度だった。
立った姿勢でなんとかしょうとしていた真希だったが、バランスを崩し倒れそうになる。
拓海は倒れかけた真希を優しく抱き、汗がにじんでいる真希に口づけをした。
とっさのことで抵抗もできない、両腕も塞がっている今の状態ではただ受け入れることしかできなかった。
スーツの暑さと口づけのせいで、さらに汗が吹きでる。
恥ずかしがっている真希とは対照的に、拓海は何事もなかったのように再び送風機でスーツに風を送る。
汗をかいた真希にとってこの風はなんともいえず、気持ちよく感じた。
腕も足の時と同じようにして着る。
真希が想像していたよりもこのスーツはピッタリしていて締め付けがすごい。
真希は快感に浸りながら、気がつけば自分で自分を抱きしめ、
そして自分で全身を撫で回していた。
ピッタリしたこのスーツを着るとボディラインが、恥ずかしいくらいクッキリと浮かびあがる。
中に着ている水着の形もしっかり出ている。
締め付けられ興奮しているせいか、水着とスーツを着ているにもかかわらず、乳首だけは硬くなり
しっかりと浮き出ていた。
拓海は休むことなく今度はマスクの首の部分を両手で大きく開き、真希の頭の上に。
慣れた手つきで真希にマスクを被せる。
そして「息はできる?」と拓海が覗き込みながら、聞いてきた。
質問にコクリと頷いたが、慣れていないせいか少し息苦しい、顔に張り付き締め付けられる感覚。
それはまた真希にとっては快楽であった。
壁に掛かっている姿見鏡の中には妖しい光沢を放つ黒いマネキンがこちらを見ている。
真希が動くと同じように動く。
後ろ姿を見ると、マネキンは綺麗なお尻で、妖艶さを醸し出していた。
マネキンにされ、拓海に少し触れられるだけでも感じてしまい、触れられる毎にビクついてしまう。
そんな真希にたまらなくなったのか、拓海は真希を抱きかかえ寝室に。
ベッドに真希を降ろすと、そのまま覆い被さり真希のアソコを指で触り始めた。
身体で普段敏感には程遠いところでも敏感に感じてしまうこのスーツでアソコを触られた真希は抵抗するどころか、すぐにイってしまった。
快楽で気絶してしまっていた真希だったが、暑さと息苦しさで気がつく。
マネキンスーツの中は多量の汗で不快感がある。
窮屈さも増している、それに視界が赤い。
とはいっても見えるのは天井だけだが。
なぜ赤いのか顔を触ろうとしてわかった。
すでに腕が折りたたまれている、足も。
気絶している間に真希は特殊なウエットスーツを着せられてしまっていた。
頭だけを動かして拓海を探すが、部屋に拓海の姿はない。
こんな格好のまま放置されてしまうのかと考えるとアソコが濡れて興奮していることに気づく真希。
それでもなんとか動こうとするが、腕と足を折りたたまれ仰向けにされた状態では何もできなかった。
動いたことで汗をかき、ゴムスーツの足先に汗が溜まっているのがわかる。
そのときドアの開く音がして、拓海が部屋に戻ってきた。
何かをベッドに置いたのはわかったが、なにを置いたのかは見えなかった。
拓海は赤い手足の短いウエットスーツを纏った真希を覗き込み、声をかける。
全く聞き取れなかったがそれに対して真希も声が届くかわからないが声を出し、腕を動かし応える。
拓海にも真希が目覚めていることしかわからない。
赤い物体からは「う~、う~」という声しか聞こえてこない。
しかし、拓海にとっては意識があること、それがわかれば充分だった。
先ほど拓海がベッドの上に置いたものは、ヒトデの着ぐるみ。
星形になったヒトデの裏側は、湿ったように見える突起物が多数付いている。
その突起物をかき分けるとファスナーが出てくる。
そのファスナーはヒトデのそれぞれの先端に向けて開くようになっている。
そのファスナーを開いたヒトデに特殊なウエットスーツを着せられ
た真希の頭と短くなった四本の手足を押し込んでいく。
ヒトデの着ぐるみに真希を押し込め拓海はファスナーを閉めた。
ファスナーのツマミ部分は取り外し可能になっていて、拓海はすべ
てを閉め終わるとツマミを取り外し、簡単にはヒトデの着ぐるみを
脱ぐことができないようにした。
ヒトデの表面は短く細かい突起物が無数に付いている。
ヒトデの突起物には、ローションを塗り拓海はヒトデとなった真希を床へ置いた。
真希は短い手足を動かして動こうとするが、ヒトデの着ぐるみで動
きが制限されている上ローションで滑って動くことができなかった。
しかし、真希にとってはたまらなく気持ちのいい時間であった。
上手く動けないが必死で動いている真希を上から、眺める拓海。
そんな自分を見られていることにますます興奮してくる真希であった。
しばらく、眺めていた拓海であったが、疲れて動かなくなった真希
を軽く足で蹴ると部屋を出て行った。
真希は拓海を怒らせてしまったのかと思ったが、拓海はすぐに戻ってきた。
そして、拓海はヒトデを抱えると別の部屋へ。
その部屋には大きめの水槽があった。
水槽には砂利と石が入っていて、水が少し入っている。
砂利のところへヒトデを置く。
そして拓海は耳元で「動いたら濡れるから動かない」でと。
水槽の中から外を見ると、部屋の隅に子供用のプールがあり、その
中にはカメが入っているのが見える。
動かないので人が入っていないのかと思ったが、拓海がカメに向か
ってなにか話すとカメが動きだした。
子供用プールの水をこぼしながらカメがプールの外へ出てきた。
時間をかけてようやく出てきたカメはえらく疲れているように見える。
拓海はカメを褒めているのか、なにか話しかけながらカメを撫でている。
それが終わると前に見たように、カメの甲羅を外し、手足を折りた
たまれた特殊なウエットスーツの女性が出てきた。
ウエットスーツを脱がされた彼女はやはり前と同じ光沢のある黒い
マネキンようだった。
黒いマネキンはヒトデにされた真希の入った水槽の前に立ち、水槽
を軽く叩く。
真希は自分が鑑賞用の生物になった気分だった。
黒いマネキンは水槽を背にし、マスクを脱ぐ。
真希はどんな女性なのか気になり見ようとして動いてしまい
水のところにはまりこんでしまう。
それに気づいた女性は水槽を上から覗き込み真希に声をかける。
「お姉ちゃん、大丈夫?」
その顔は妹の早希。
ビックリし、我にかえるとそこは待ち合わせをしていた喫茶店。
水槽の中にはヒトデが見える。
ボーっとしていると、いつの間にか目の前に妹の早希が立っていた。
「昨日、仕事でトラブルがあってあまり寝てなかったから」と説明
している途中に話しを切られ、
「そんなことより早く買い物に行こう」と手を引かれて店を出た。
店を出るとき、妹から少しゴムの匂いがした。
真希は今でも時々あの喫茶店で一人、ウミガメと男がいないかコーヒーを飲みながら眺めている。
※※※※※おしまい※※※※※
最終更新:2014年11月17日 19:50