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最近、すごく気になるものがある。
それは、俺のバイト先の向かいの店に置かれた
『熊のぬいぐるみ』である…。

俺の名前は『斎木 光』高校生。
親戚の兄ちゃんの店(スポーツ用品店)でアルバイトをしている。
アルバイトといっても、高校で禁止されているため、
親戚のお手伝いといった形になっている。
この店は、家からは少し離れた場所なので調度よい。
しかも、そんなに客も多い商店街ではないため、
忙しくも無く、学校の休みの時だけという好都合。
そんな、ゆるゆるとした職場に、ある転機が訪れた。

うちの店の向かいに、まあぼちぼち客の来るケーキ屋がある。
そこにある時から店先に『熊のぬいぐるみ』が置かれたのである。
そのぬいぐるみは、大きさにして1mくらいだろうか…。
いつも午前の10:00くらいに、店の奥から台車で運ばれきて、
17:00くらいに、また店の奥へと運ばれていく。
その横には、
『お子様以外は、手を触れないで下さい。
 故障の原因となります』
という看板がある。
何がすごいかというと、このぬいぐるみは、子供が来たりすると、
ランダムに、微妙に動くのだ。
どういうセンサーがついているかは分からないが、
微妙に手足をモゴモゴと動かす。
この微妙さ加減が人気となり、最近はこのケーキ屋も、
子供連れの親を、メインに、客足をかなり伸ばしている。
基本的には土日に設置されるらしが、土曜日のみ、日曜日のみの週もある。
そのランダムさがまた、客足を呼んでいるところだろう。

ある日曜日、うちの店はかなりの暇具合で、そのぬいぐるみを眺めていた。
相変わらず、子供が来るとモゴモゴと手足を動かし、
子供たちはその熊のぬいぐるみと写真を撮ったりしていた。
「光、今日はもう上がっていいよ、後は俺一人で大丈夫だから」
ぼーっとしている俺に、親戚の兄ちゃんが声を掛けてきた。
「え?でもまだ15:00ですけど?」
「まあ今日は俺も余裕あるから、大丈夫っしょ。
 お前のおかげでうちも潤ってるから、なにせお前目当てのJKとかくるし」
「そ…そんな…俺目当てはいないっすよ」
「謙遜するな…ホントにお前目当ての客がいるから…おれは悔しい…」
「やめてくださいよ」
「ハハ…お前はそのルックスと性格でなんで彼女がいないんだか」
「…それは…」
「まっ!とにかく今日はOK!」
「…分かりました、じゃ、お言葉に甘えて」
そして、俺は早上がりした。

バイトを終え帰ろうとしたが、このところ気になっているぬいぐるみを
間近でみてみようと向かいのケーキ屋に向かった。
そして、大きな熊のぬいぐるみを、まじまじと眺めてみた。
はたから見たら、熊のぬいぐるみを眺める高校生男子、
これはおかしな光景だとは思うが、幸いにも人通りはなく
俺は覗き込むように、熊のぬいぐるみを眺めていた。
(どこにセンサーがついているんだ?)
そう考えながら、熊の顔を覗き込んでいると、
突然、熊のぬいぐるみが動き始めた。
「うわ!?」
俺はつい声を出してしまった。
なぜかと言うと、突然、しかもいつもよりも激しく
熊のぬいぐるみが動き始めたからだ。

そして、熊のぬいぐるみはその動きが激しかったせいか
バランスを崩しふらついた。そして、
「きゃ!!」
というくぐもった声とともに、座っていた台座から倒れこんだ。
その瞬間、俺は周りを見渡した。
周りには、全く人はいない。
(え!?ちょっと待て…今の声は、このぬいぐるみ???)
倒れこんだ、熊のぬいぐるみを見ながら俺の頭は混乱する。
(そんなはずはない…サイズ的にも人が入っているはずはないし、
 午前10時頃から夕方の5時頃まで、ここに置いてあるんだ…
 トイレとかも考えれば、それはあるはずがない…)
いろいろ考えているうちに、店内から女性店員が出てきた。
「あ!?ごめんなさいね。…なかなか不安定だからこの『機械』
 びっくりさせちゃったわね。大丈夫、私が直しておくから」
声をかけて来たのは、スタイルのいいお姉さんといった感じの綺麗な人。
「あ…す…すいません…なんか僕が倒しちゃったみたいで」
「違う違う、こっちの問題だから、君は気にしなくて大丈夫よ」
「でもホントに触ってないです」
「大丈夫!中から見てたから、君が何もしてないのは分かってるから」
そんなやり取りをしている中、熊のぬいぐるみは倒れてうつぶせの
状態で微動だにしない。
「あ…あのこれ、壊れてないですよね?」
「大丈夫だって…よいっしょっと」
そう言いながらお姉さんは熊のぬいぐるみを元に戻した。
「よし、動かしてみよっか」
お姉さんが熊の顔の前に手をかざし、手を軽く振ってみる。
すると熊のぬいぐるみは、モゴモゴと動き始めた。
「よ…よかった…壊したかと思いました…」
「だから大丈夫だって、君には全く責任もないから♪
 …にしても、君はまじめだね」
そのお姉さんの言葉に照れつつも、壊れていないことにホッとした。
「よかったです…それじゃ僕は」
そう言って、俺はその場を立ち去った。
お姉さんが不思議な微笑みを浮かべていた事に気付きはせず…。

翌日、俺は『あの声』がなんだったのか…
そのわだかまりを抱えたまま、高校に登校した。
その通学中、いつも通りに友達の山田 弘樹に会った。
「おはよ、光」
「お…おはよ…弘樹、あのさこの写真のぬいぐるみ…」
そういって俺は子供と熊のぬいぐるみが写っている画像を見せた。
「なんだよお前、朝からファンシーな写真を…」
「このぬいぐるみに人が入れると思う?」
「はぁ…!?」
そういって弘樹はまじまじと俺の携帯を眺めた。
「あほか…お前。子供がこのサイズなんだから、
 この中に人が入っているわけはなかろう!」
「…だよな…」
「なんのクイズだよ、これ?」
「あ…いい…気にするな、なんでもない」
「なんでもないクイズを俺に…出すなぁぁ!!」
そんなくだらないやり取りをしていると、
後ろから、突然頭を軽く小突かれた。
「いて!?」
「おはよ!!どうしたの!馬鹿コンビ!」
小突いてきたのは、新田 彩加。
同じクラスの女子だ。
容姿端麗、スタイルはよく顔もかわいい。
だから、とにかくモテる、何度か告られているのを目撃している。
性格はざっくりしていていて、俺の頭を後ろから小突くくらいだ。

「おはよ彩加、光の奴がさこのぬいぐるみに人が入れるか?
 なんてクイズを俺に出してきた訳だ。朝からオチもなく」
そう言って俺の携帯を彩加に勝手に見せる弘樹。
相変わらすデリカシーの無い奴だ。
「ん?…ああこれね。ケーキ屋の奴でしょ」
さすが情報通の彩加、よく知っている。
「これに人が入る訳無いじゃん…小さすぎるでしょ」
「でも、俺さ声を…」
「さ!馬鹿言ってないで、遅刻するわよ」
「光!急ぐぜ!俺には後が無い」
「…あぁ…」
弘樹の後が無いことは関係ないが、遅刻しそうなので、
とにかく俺たちは急いで登校した。

そんなわだかまりを残したまま、俺のバイト生活は続いた。

そんなある日、高校の創立記念日とかで平日に休みがあったので、
俺はバイト(お手伝い?)をすることにした。
土日もたいして人の来ない商店街だから、平日は尚更人は少ない。
そして何故か土日だけだと思われた熊のぬいぐるみも今日は設置された。
そして、やることもなく暇をしていると、
向かいの店に、性質の悪そうな小学生3人組が近づいてきた。
しばらく3人組は熊のぬいぐるみの前で話をしていると、
3人掛かりで熊のぬいぐるみを押し倒したのだ。
びっくりしたが、店員さんが出てくると思い、俺も少し傍観した。
すると、小学生たちは倒れた熊のぬいぐるみの上に、
飛び乗る、蹴りをいれる、手足を引っ張る、
とにかくやりたい放題やり始めた。
店を放置できないとはいえ、小学生の乱暴も限度が過ぎたため、
俺は店を飛び出し、小学生達を止めに走った。
ケーキ屋の店員さんは気付いていないらしく、
俺が駆けつけるまで、熊のぬいぐるみはやられたい放題だった。
「こら!お前たちやめろ!」
「やべっ!大人が来た!逃げろ!!」
俺が来たことに気付いた子供たちは、そそくさと逃げ去った。
そして、地面に這いつくばっている熊のぬいぐるみを起こそうと、
抱きかかえ力をいれた。
(ん!?…この感触??)
俺の手にぬいぐるみの中の支柱というべき物の感触、造型が伝わってきた。
外側は柔らかいぬいぐるみだが、あからさまに中にはそれよりも硬い感触が。
硬いといっても金属とかではない…まさに人の柔らかさがそこにあった。
(この…感じ…人…か??)
驚きはしたもののの、中身が人だという可能性がかなり濃厚となった。
もとの場所に戻した後、俺は自然と
「大丈夫か?」
と声をかけていた。
すると心なしか、熊のぬいぐるみが頷くように体を縦に揺らした気がした。
そうこうしていると、店員のお姉さんが店から慌てて出てきた。
「ありがと!!ごめんね助けてもらっちゃったみたいで」
「いえ、子供たちが大変なことしてたんで」
「助かったわ、それより…ちょっとこっち来て」
お姉さんは、熊から少し距離をとったところに俺を呼んだ。
そして小声で耳打ちをしてきた。
「気付いちゃった??」
「え!?何をですか?」
俺は内容は分かっていたが、一応動揺したふりをし聞き返した。
そしてコソコソ話は続いた。
「中身よ、熊の中身」
「…ま…うん…気付きました…」
「あのさ、これ『企業秘密』ってやつだから、
 内緒にしておいてくれないかな?」
「も、もちろんですよ、誰にも言いません」
「その代わりと言ってはなんだけど、今日仕事何時にあがるの?」
「17時ですかね」
「オッケー、じゃあ仕事終わったらうちの店に来て、
 いろいろ『伝えたい事』があるから」
「分かりました、じゃあ仕事終わったらこちらに伺います」
そういうことで、俺は仕事終わりに向かいのケーキ屋に行くことになった。
そして、17時になり仕事を終えた俺は、約束通り向かいのケーキ屋に向かった。
「こんにちは、お約束どおり伺いました」
「あ、光君、ちょっと店の奥の部屋で待っててね」
そう言われ、店の奥にある8畳ほどの部屋に通された。
(ん!?…あれ?お姉さん俺の名前呼んでたな…名前いったっけ?)
部屋の中でそんなことを考えながら暫らく待っていると、お姉さんの声が、
「お待たせ!」
そういってお姉さんは台車にのせた熊のぬいぐるみを運んできた。
部屋に入ってくるやいなや、熊のぬいぐるみがかなり激しく動き始めた。
「さて、降ろしますか」
そういってお姉さんは暴れる熊を台車から降ろした。
すると熊は暴れながら、必死にお姉さんから逃げようとした。
しかし逃げようとしている雰囲気は伝わるが、
モゴモゴと動いてるだけで、それほど距離は移動できていなかった。
この動きからも中身が人であることは確信に変わった。
そして、その熊を制するようにお姉さんは体を抑え熊に語りかける。
「もう…暴れないの…開けるわよ」
その言葉を聞いた熊はさらに激しく動き抵抗をし、
そしてくぐもった声が聞こえ始めた。
「…やだ…だめだって…やめて…」
(女の子の声だ!)
やはり熊のぬいぐるみの中は女の子である。
熊も抵抗はするものの、やはりお姉さんには敵わず、
背中のチャックをいとも簡単に開けられてしまった。
そしてさらに抵抗を強める熊。
「やだ!!やめてよ!!」
チャックが開いたせいでさっきよりも声がクリアーだ。
「もう…いい加減観念しなさい!!」
お姉さんはそういいながら、暴れる熊から中身を引きずり出し始めた。
背中はもうチャックから出てきているが、必死に抵抗をする中身。
「やめて!お姉ちゃん!!やだって!!」
(お姉ちゃん??)
疑問には思ったが、今取り上げるのはそこではない。
「よい…しょっと!!」
「いやぁ…!!」
お姉さんはぬいぐるみの中から、黒色の中身を引っ張りだした。
うつむいたその中身は全身タイツのような黒いスーツを着て、
腕と足は折り曲げた上体で固定されている。
それはまさに4足歩行の獣ような状態。
顔の部分だけは丸く穴が開いており、それ以外は全身黒いタイツで
包まれているようだ。
確実に人間で、ぴっちりとしたボディラインから女性というのもはっきりと分かる。
そして、ぬいぐるみの中が暑かったせいだろう、体は汗まみれで、
軽く湯気が出ているのではないかというくらいだった。
うつむいていたその女性が、顔をあげてお姉さんに文句を言った。
「やめてよ!お姉ちゃん、いやだって言ったのに…」
その起こした顔に俺は驚いた。
「彩加!!」
しまった!っといった表情でこちら見る彩加と目が合う。
俺は次の言葉が出ない…それは当たり前だ。
学年でも一番モテるだろう彩加が、
想像を絶する姿で俺の前に座っているのだ。
するとお姉さんが、
「光君、これが秘密にしておいて欲しい事の全容よ。
 あ!?ごめん自己紹介が遅れたわね。
 私は彩加の姉の『咲』、このケーキ屋の店長よ」
少し動揺が収まった俺は、ひとつ大きな深呼吸をし、
「咲さん、で…この状況は??」
「そうだ!彩加、光君にまず言わなければならない事があるでしょ、
 助けてもらったんだから!」
「え…あ…うん…その…あ…ありがと…」
「はっきり言いなさいよ!」
「分かったわよ、助けてくれてありがと!」
少し照れながらお礼を言う彩加がかわいかった。
「それほどの事はしてないよ。ところで、なんで熊のぬいぐるみの中身が彩加なんだ??」
「そ…それは…」
照れながら言葉を濁す彩加。すると咲さんが説明し始めた。

「彩加がどうしてもうちの店で、バイトしたいっていうから」
「…ってそれで、お姉ちゃんの悪ふざけで、ぬいぐるみの中に入って客寄せしてって
 いうからさ…」
「結果オーライでしょ!学校にもばれないし、客足もかなり増えてるし、
 なにより、彩加のお目当て通り、光君の近くに居られる訳でしょ♪」
「!?ちょ!ちょっと、お姉ちゃん!!」
(!?ん…今の…どういうことだ?)
俺の頭の中は、また混乱をし始めた。
「言っちゃえばいいでしょ、全く…彩加は奥手なんだから…」
「え…でも…う~…」
「ここまでばらして、もう言ったようなものでしょ!さあ!」
「…あーーー!!もう!分かったわよ!
 光!私はあなたの事が好きなの!!だから偶然向かいの店にあった
 お姉ちゃんの店でバイトしたいと思ったの!分かった?!」
そう言い放つとまたうつむく彩加。
俺は正直動揺した。確かに俺は彩加に恋心を抱いてはいた。
しかし、俺ごときが相手にされる存在ではないと思っていたため、
こんな想定はひとつもなかった。
色々な考えが頭の中でグルグルとかけ回っていたが、
自然と体が動き、俺は正座状態で座る彩加を後ろから軽く抱きしめた。
彩加は一瞬びくっとしたが、抵抗もなくそれを受け入れた。
タイツは彩加の汗でビショビショで、その下からは彩加の温かさを感じた。
「俺も好きだよ、でも正直、俺ごときは彩加には相手にされないと思ってた。
 こんな俺でよければ…」
「うん」
彩加もやさしく頷いた。

…とそんないい雰囲気のところに咲さんが切り込む。
「よかったよかった、ようやくお互い伝えられたじゃない!
 私のおかげと感謝しなさい!!
 …ところで、そんないい雰囲気になってるけど、彩加、全身タイツだけどね」
咲さんのその言葉に、俺も彩加も我に返った。
彩加から離れ、よくよく見てみると、下着も着ていないらしく、
胸には乳首がはっきり浮き出ているくらいだった。
「そ…そうだ…光!ちょっとこっち見ないでよ!恥ずかしいから!」
「そ、そうだね、タイツだし、すごい格好だしね…」
「って!わざわざ、そこを言わなくてよし!…
 …あ~この格好で告白って、どうかと思うよ…」
      • そしてこの日から俺たちは付き合い始めた。

それから土日はスポーツ用品店のお手伝い、ケーキ屋のぬいぐるみという
不思議な関係は続いた。
平日はもちろん、土日はたまには休みを合わせデートにも出かけた。
そんなある日、二人でいる時に俺は彩加に疑問を投げかけた。
「彩加、ところでバイトの『あれ』きつくないの??」
前から思っていたが、初めて口にしてみた。
「う~ん…きついっていえばきついかな。夏場は死んじゃうじゃないかって
 くらい暑かったし、体制も楽じゃないしね…」
「やめないの??」
「え!?…ま…まあ…お姉ちゃんの店の名物にもなってるし…
 それにね…」
なんだか言葉を濁す彩加。
「それにってなんだよ?」
「え…っと、なんていうか…うーんと…あのね…」
「なんだよ、はっきり言えよ」
「誰にも言わないでよ…」
「言わないよ」
「…全身包まれている感じが、落ち着くっていうか、気持ちいいっていうか…」
少し驚いたが、俺は動じた気配をみせず、
「彩加ってそういうフェチなんだ♪」
「フェチって!そ…そ…うん…まあそう言われれば…そうか…」
茶化したつもりだったが、彩加は意外にあっさりそれを認めた。
そして、もう一つ気がかりだったことを聞いてみた。
「あとさ、7時間くらい着続けてるじゃん。トイレってどうしてるの?」
「あっ、それは大人用の薄型のオムツはいてるから…
 …って!!何言わせんるのよ!!」
「ふーん」
「もう!女子に言わせる事じゃないでしょ!」
「ゴメンゴメン」

お互いしか知らない秘密を共有しているせいか、
変にぶっちゃけた関係を続けていた。
そして店の手伝いをしながら、熊のぬいぐるみを眺め、
あの中に彩加が入っていて、汗だくになりながら必死にモゴモゴ動いていると
思うと少し興奮した。
そんな俺もフェチということだろう。

そしてクリスマスが近づいたある日、
「彩加、クリスマスイブはやっぱ『あれ』?」
「うん、ケーキ屋だしねそこは忙しいよ」
「そうか…しょうがないな」
実は俺の家は両親共働きで、しかもイブの夜は二人とも泊まりで仕事なので、
家にも誰もいないし、帰りが遅くなっても文句も言われない。
「まあ…ゆっくりするかな」
「ゴメンね」
「いいって、お手伝いがんばれよ」

するとクリスマスの前日、咲さんから突然メールがきた。
「お!?なんだ、んっと、『いつも妹のことありがと、
 クリスマスプレゼントを贈るから♪イブの夜は家にいるかな?』
 って、咲さんがプレゼントか…気が利くお姉さんだな」
特に予定もない俺は、何も予定ないと返信した。
すると咲さんからは『♪』の一文字が返ってきた。
彩加がお手伝いのため、一人になってしまう俺にフォローとは、
なかなか出来るお姉さんだ。

最終更新:2016年01月05日 00:59