企画21 | 兄妹をテーマとした普通のADV
休日選択イベント1
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匿名ユーザー
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休日選択イベントその1
あー、休日に部屋に冷房かけながらごろ寝するこの幸せ。
最高だ……ずっとこうしてられたらいいのに。
まあ、ずっとなんて出来る筈も無いとわかっているが、せめてこの昼の間くらいはこうしていたい。
そう思っていたのだけれど……。
乙女
「お兄ちゃん、暇」
「お兄ちゃん、暇」
一也
「テレビでも見てろよ」
「テレビでも見てろよ」
乙女
「休みの昼間に面白い番組なんてやってないよ」
「休みの昼間に面白い番組なんてやってないよ」
一也
「じゃあ友達と一緒に遊びに行ってろ」
「じゃあ友達と一緒に遊びに行ってろ」
乙女
「本当はそうしたいところなんだけど……」
「本当はそうしたいところなんだけど……」
乙女は何かもったいぶっているようだ。
一也
「そうしたいところだけど……なんだよ?」
「そうしたいところだけど……なんだよ?」
引きずられると面倒なので、さっさと聞くことにする。
乙女
「あのさ、お母さん達がくれたお金。まだ結構残ってるんだよね」
「あのさ、お母さん達がくれたお金。まだ結構残ってるんだよね」
一也
「ああ」
「ああ」
まあ、大分色をつけてくれていたみたいだからな。
乙女
「余らせててももったいないからさ、どっか遊びに行こうよ」
「余らせててももったいないからさ、どっか遊びに行こうよ」
一也
「……え~?」
「……え~?」
乙女
「嫌そうだね」
「嫌そうだね」
一也
「嫌なんだよ」
「嫌なんだよ」
乙女
「なんで?」
「なんで?」
一也
「なんでもなにもねえ、俺はごろ寝してたいんだよ。そもそも、わざわざ使わなくても二人でわければいいだろうが」
「なんでもなにもねえ、俺はごろ寝してたいんだよ。そもそも、わざわざ使わなくても二人でわければいいだろうが」
そうすればお互いの懐も潤い、俺もごろ寝していられる。
いいことだらけじゃないか。
いいことだらけじゃないか。
乙女
「駄目だよ! 余ったお金は返してって言われるかもしれないじゃん」
「駄目だよ! 余ったお金は返してって言われるかもしれないじゃん」
一也
「……確かにそうだけどな」
「……確かにそうだけどな」
乙女
「それに、使い切らなかったら次の機会にまわしてもらえるお金が減っちゃうかもしれないよ」
「それに、使い切らなかったら次の機会にまわしてもらえるお金が減っちゃうかもしれないよ」
一也
「地方の予算かっての」
「地方の予算かっての」
ようは無駄な道路工事のごとく遊びに繰り出そうというわけだ。
まあ、次があるかどうかすらわからないんだけど。
……でもなあ~。
……でもなあ~。
乙女
「まだ文句がありそうだね……」
「まだ文句がありそうだね……」
一也
「休みに妹と二人で出かける奴なんて、そうそういねえよ……」
「休みに妹と二人で出かける奴なんて、そうそういねえよ……」
しかも高校生になってまで。
乙女
「まあ、そうかも」
「まあ、そうかも」
一也
「俺はいいからさ。友達と一緒にどっか行って来い」
「俺はいいからさ。友達と一緒にどっか行って来い」
乙女
「でも、これは私達二人の為にお母さん達がくれたお金なんだよ?」
「でも、これは私達二人の為にお母さん達がくれたお金なんだよ?」
……変な所で律儀な奴だな。
選択肢A
1:仕方ない、行くか +1
2:このまま寝ていたい +0
2:このまま寝ていたい +0
選択肢A
1番選択後
1番選択後
一也
「……あー、まあ、そうだな。じゃあ精一杯使い倒してやるか……」
「……あー、まあ、そうだな。じゃあ精一杯使い倒してやるか……」
乙女
「お、行く気になったの?」
「お、行く気になったの?」
一也
「ああ。寝てても何があるわけでもないしな」
「ああ。寝てても何があるわけでもないしな」
乙女
「……え? なにそれこわい」
「……え? なにそれこわい」
一也
「なにがだよ」
「なにがだよ」
乙女
「お兄ちゃんからそんな前向きっぽい台詞が出てくるなんて、ありえないよ。本当のお兄ちゃんはどこ行ったの!?」
「お兄ちゃんからそんな前向きっぽい台詞が出てくるなんて、ありえないよ。本当のお兄ちゃんはどこ行ったの!?」
一也
「わかった。寝る」
「わかった。寝る」
乙女
「うそうそ、せっかく立ったんだから行こうよ! ね?」
「うそうそ、せっかく立ったんだから行こうよ! ね?」
開幕やる気を失わせるような煽りを入れるんじゃねえよ。
一也
「じゃあ、準備してくるから……お前もさっさと着替えるなりなんなりしろよ」
「じゃあ、準備してくるから……お前もさっさと着替えるなりなんなりしろよ」
乙女
「は~い」
「は~い」
………………
…………
……
一也
「遅い!」
「遅い!」
女の準備というものは、何故これほどまでに時間がかかるのか。
もう十五分は経っているんじゃないか?
俺なんて、顔洗って着替えて財布持って三分で終わったというのに。
一也
「おい乙女! 何やってんだ!」
「おい乙女! 何やってんだ!」
乙女
「ごめん、お待たせ~」
「ごめん、お待たせ~」
二階に向けて叫ぶと、ようやく乙女が階段を駆け下りてやってきた。
一也
「ったく、出かける準備にどれだけ時間かけてんだよ」
「ったく、出かける準備にどれだけ時間かけてんだよ」
乙女
「女の子っていうのはそういう生き物なの」
「女の子っていうのはそういう生き物なの」
一也
「残念ながらな、兄から見て妹ってのは女の子には分類されないんだよ」
「残念ながらな、兄から見て妹ってのは女の子には分類されないんだよ」
乙女
「お兄ちゃんも言うねえ。ま、私から見てもお兄ちゃんなんて男として論外だけどさ」
「お兄ちゃんも言うねえ。ま、私から見てもお兄ちゃんなんて男として論外だけどさ」
一也
「うるせえな。ってかお前さ」
「うるせえな。ってかお前さ」
乙女
「……なに、じろじろ見て」
「……なに、じろじろ見て」
一也
「時間かけてた割りに、どこも変わってるようには見えないんだけど?」
「時間かけてた割りに、どこも変わってるようには見えないんだけど?」
乙女
「……うっわ、うっわ~。お兄ちゃん最悪、最低だよほんと」
「……うっわ、うっわ~。お兄ちゃん最悪、最低だよほんと」
一也
「なんでそこまで幻滅されなきゃいけねーんだよ」
「なんでそこまで幻滅されなきゃいけねーんだよ」
乙女
「見る目が無いって言いたいの! 細かいとこに気付いてあげないと、女の子は傷付くんだから」
「見る目が無いって言いたいの! 細かいとこに気付いてあげないと、女の子は傷付くんだから」
一也
「……はいはい、そうかい。どうでもいいから早く行くぞ」
「……はいはい、そうかい。どうでもいいから早く行くぞ」
乙女
「あ、もう、ここは流しちゃいけないポイントなんだってば!」
「あ、もう、ここは流しちゃいけないポイントなんだってば!」
俺はそんな乙女のぼやきを無視しつつ、さっさと外に出た。
選択肢A
2番選択後
2番選択後
一也
「……いや、俺は寝る」
「……いや、俺は寝る」
乙女
「あ、そう! そうですかー!」
「あ、そう! そうですかー!」
じゃあいいけど! と、乙女はふて腐れたように背を向けて部屋に戻っていく。
まあ、悪く思わなくもないが、ゆっくりと寝ていられる喜びが今は勝る。
こんな休日の過ごし方をしたって、別にいいだろう……と思っていたのだけれど。
どたどたどた。
部屋に戻ったと思っていた乙女が騒がしく足音をたてて下に降りてくる。
乙女
「お兄ちゃん」
「お兄ちゃん」
乙女は、先ほどまでの部屋着と違い、外出する時に良く見る服を着ていた。
一也
「……なんだよ?」
「……なんだよ?」
一応返事くらいはしといてやる。
乙女
「私、出かけるよ?」
「私、出かけるよ?」
一也
「ああ、そう。いってらっしゃい」
「ああ、そう。いってらっしゃい」
乙女
「勝手にお金使っちゃっていいの? 欲しかった服とか、そういうの買っちゃうよ?」
「勝手にお金使っちゃっていいの? 欲しかった服とか、そういうの買っちゃうよ?」
一也
「適当に残して置けよ。母さん達も全額使い切るとは思わないだろうし」
「適当に残して置けよ。母さん達も全額使い切るとは思わないだろうし」
乙女
「…………まあ、私の言い方が悪いのもあるんだろうけどさ」
「…………まあ、私の言い方が悪いのもあるんだろうけどさ」
一也
「ん?」
「ん?」
乙女
「普通。珍しく家族が出かけようって言ってるんだから、乗ってくれてもいいんじゃないの?」
「普通。珍しく家族が出かけようって言ってるんだから、乗ってくれてもいいんじゃないの?」
一也
「…………」
「…………」
選択肢E
1:それでも寝る +0
2:行ってみる +0
1:それでも寝る +0
2:行ってみる +0
選択肢E
1番選択後
1番選択後
一也
「…………」
「…………」
乙女
「お兄ちゃん」
「お兄ちゃん」
一也
「…………」
「…………」
乙女
「お兄ちゃん、聞いてるの?」
「お兄ちゃん、聞いてるの?」
一也
「…………」
「…………」
乙女
「お兄ちゃん!」
「お兄ちゃん!」
一也
「……すー」
「……すー」
乙女
「寝てるし。……もういいよ、知らない」
「寝てるし。……もういいよ、知らない」
そんなわけで、俺は休日を寝て過ごした。
休日選択イベント1 終了
選択肢E
2番選択後
2番選択後
一也
「わかったよ」
「わかったよ」
乙女
「やっと行く気になった?」
「やっと行く気になった?」
一也
「あー、まあそこまで言われちゃあな。お前そんなに俺と出かけたいのか?」
「あー、まあそこまで言われちゃあな。お前そんなに俺と出かけたいのか?」
乙女
「別に、そういうわけじゃなくてっ! ただお兄ちゃんも、たまには散歩でもしないと運動不足になると思ってっ……」
「別に、そういうわけじゃなくてっ! ただお兄ちゃんも、たまには散歩でもしないと運動不足になると思ってっ……」
一也
「あーはいはい。そうだな、じゃあ準備してくるか」
「あーはいはい。そうだな、じゃあ準備してくるか」
乙女
「早くしてよねっ!」
「早くしてよねっ!」
俺はとりあえず財布でも取りに部屋に戻ることにした。
選択肢A 1番選択後
選択肢E 2番選択後
合流
選択肢E 2番選択後
合流
一也
「……いい天気だな」
「……いい天気だな」
乙女
「そうだねえ」
「そうだねえ」
気温もそれ程高くなく、まさに外出日和と呼べるだろう。
一也
「で、どこに行くんだ?」
「で、どこに行くんだ?」
乙女
「そんなの、考えてないよ」
「そんなの、考えてないよ」
一也
「……なんで考えてないんだよ」
「……なんで考えてないんだよ」
乙女
「だって、出かけようって言ったのも思いつきだったし」
「だって、出かけようって言ったのも思いつきだったし」
一也
「お前が言い出したんだから、考えておけよな~」
「お前が言い出したんだから、考えておけよな~」
乙女
「でもお兄ちゃん、そうやって人に任せる癖に後で文句言うタイプじゃん」
「でもお兄ちゃん、そうやって人に任せる癖に後で文句言うタイプじゃん」
一也
「う」
「う」
乙女
「そういうのって、すっごくうざいんだよね~」」
「そういうのって、すっごくうざいんだよね~」」
一也
「あーはいはいわかったわかったすいませんでした。じゃあ、どうするかねえ」
「あーはいはいわかったわかったすいませんでした。じゃあ、どうするかねえ」
選択肢B
1:適当にぶらぶらする+1
2:乙女に任せる+1
2:乙女に任せる+1
選択肢B 1番選択後
一也
「そこら辺、適当にぶらぶらするか?」
「そこら辺、適当にぶらぶらするか?」
乙女
「……ま、仕方ないね。お兄ちゃんに完璧なプランを求めるのも酷ってもんだし」
「……ま、仕方ないね。お兄ちゃんに完璧なプランを求めるのも酷ってもんだし」
一也
「お前は、一々俺を煽らなきゃ気がすまないのかよ?」
「お前は、一々俺を煽らなきゃ気がすまないのかよ?」
乙女
「だって、お兄ちゃんがそうやって毎度そうやって渋い顔するのが面白くってさ」
「だって、お兄ちゃんがそうやって毎度そうやって渋い顔するのが面白くってさ」
一也
「……じゃあ、これからは無反応で行くことにするわ」
「……じゃあ、これからは無反応で行くことにするわ」
乙女
「え~、それはつまらないよ」
「え~、それはつまらないよ」
一也
「別に俺はお前を楽しませる為に生きてるわけじゃねえよ」
「別に俺はお前を楽しませる為に生きてるわけじゃねえよ」
乙女
「昔は、私に『わらえることいえ、いわなきゃばっきんな』とか言って小遣い搾取してたくせに」
「昔は、私に『わらえることいえ、いわなきゃばっきんな』とか言って小遣い搾取してたくせに」
一也
「んなガキの頃のこと持ち出すんじゃねーよ」
「んなガキの頃のこと持ち出すんじゃねーよ」
乙女
「あの頃のことは、絶対に忘れられないよ! あんな、先輩芸人の気まぐれでいじられる新人の芸人みたいな話の振り方されてさ!」
「あの頃のことは、絶対に忘れられないよ! あんな、先輩芸人の気まぐれでいじられる新人の芸人みたいな話の振り方されてさ!」
一也
「……」
「……」
まあ、確かに。
乙女
「挙句、『いまのつまらなかったからじゅうえんはらえよ』だよ!? 私、あの頃はお兄ちゃんに逆らえなくてずっと苦しい思いをさせられてきたんだから!」
「挙句、『いまのつまらなかったからじゅうえんはらえよ』だよ!? 私、あの頃はお兄ちゃんに逆らえなくてずっと苦しい思いをさせられてきたんだから!」
一也
「あー……」
「あー……」
乙女
「私がどれだけ考えてダジャレを言っていたか……! ……っていうか、お兄ちゃん毎度十円ずつ私から搾り取って、一体何に使ってたの!?」
「私がどれだけ考えてダジャレを言っていたか……! ……っていうか、お兄ちゃん毎度十円ずつ私から搾り取って、一体何に使ってたの!?」
一也
「おいしかったよ。うまい棒」
「おいしかったよ。うまい棒」
乙女
「最悪だよ~っ!!」
「最悪だよ~っ!!」
俺たちは、そんなくだらない昔話に花を咲かせながら適当に行くあてもなく歩き回っていた。
そして、その内に隣町の公園にまで辿り着く。
一也
「あー、ここはたまに自転車で来たことあるなあ」
「あー、ここはたまに自転車で来たことあるなあ」
乙女
「……あったっけ?」
「……あったっけ?」
一也
「いや、お前とは来たことはないよ。あの頃はもう小学校でも高学年で、妹と遊ぶなんて恥ずかしいとか言ってた頃だったし」
「いや、お前とは来たことはないよ。あの頃はもう小学校でも高学年で、妹と遊ぶなんて恥ずかしいとか言ってた頃だったし」
乙女
「ああ、そんなこともあったかもね~。本当にお兄ちゃんは見栄っ張りだったよねえ」
「ああ、そんなこともあったかもね~。本当にお兄ちゃんは見栄っ張りだったよねえ」
一也
「お前も昔くらい素直だったら良かったのにな」
「お前も昔くらい素直だったら良かったのにな」
乙女
「何よ」
「何よ」
一也
「何だよ?」
「何だよ?」
何度目かもわからない煽りから始まる睨み合いは。
?
「……ひっく、うええ~ん」
「……ひっく、うええ~ん」
突然の泣き声によって、中断されてしまった。
一也
「……誰の泣き声だ?」
「……誰の泣き声だ?」
乙女
「お兄ちゃん、ほらあそこ」
「お兄ちゃん、ほらあそこ」
乙女が公園の隅のベンチを指差すと、そこには大体小学校一年生くらいに見える女の子が座って泣きべそをかいていた。
一也
「ん~」
「ん~」
選択肢C
1:すぐに駆け寄る +1
2:面倒なのでほうっておく +0
2:面倒なのでほうっておく +0
1番選択後
一也
「ま、見て見ぬ振りなんてできんだろ」
「ま、見て見ぬ振りなんてできんだろ」
乙女
「よっ、ロリコン!」
「よっ、ロリコン!」
一也
「お前はなんで水をさすかな。……あ~、ねえ君、なんで泣いてるの?」
「お前はなんで水をさすかな。……あ~、ねえ君、なんで泣いてるの?」
ベンチに座っている女の子に視線を合わせるようにしゃがんで話しかける。
乙女
「この人に話してみなよ。それなりに役に立つかもしれないから」
「この人に話してみなよ。それなりに役に立つかもしれないから」
2番選択後
……まあ、俺が行ってどうにかなることでもないだろう。
一也
「……なあ、次どこ」
「……なあ、次どこ」
行く? と乙女に言おうとしていたのだけれど、乙女はキッとこちらを睨みつけてくる。
乙女
「ほっとく? 普通さあ」
「ほっとく? 普通さあ」
一也
「……まあ、お前がいいって言うなら、そりゃやぶさかでもないさ」
「……まあ、お前がいいって言うなら、そりゃやぶさかでもないさ」
……あ~、ねえ君、なんで泣いてるの?」
ベンチに座っている女の子に視線を合わせるようにしゃがんで話しかける。
乙女
「全然役に立たないけど、もしかしたら何かしてくれるかもよ?」
「全然役に立たないけど、もしかしたら何かしてくれるかもよ?」
お前な。
選択肢C 合流
女の子
「……ひっく……っく……う……」
「……ひっく……っく……う……」
一也
「あー、泣き止んでくれよ~。ほら乙女、何か面白いことやれ!」
「あー、泣き止んでくれよ~。ほら乙女、何か面白いことやれ!」
乙女
「ちょ、それ無茶振りだって!」
「ちょ、それ無茶振りだって!」
一也
「いいからやれって言ってんだ! ネタは拾ってやる!」
「いいからやれって言ってんだ! ネタは拾ってやる!」
乙女
「もー……仕方ないなー……。ねえ、こんな話を知ってる? 海を越えた向こうには、メイドの国があるんだってさ」
「もー……仕方ないなー……。ねえ、こんな話を知ってる? 海を越えた向こうには、メイドの国があるんだってさ」
一也
「メイドの国?」
「メイドの国?」
乙女
「そう、そこにはメイドさんがたくさん生えているの!」
「そう、そこにはメイドさんがたくさん生えているの!」
一也
「……なんで?」
「……なんで?」
乙女
「メイドだけに、奉仕(胞子)で増える……ってね!」
「メイドだけに、奉仕(胞子)で増える……ってね!」
一也
「…………………………お前、もう引っ込んでろ」
「…………………………お前、もう引っ込んでろ」
乙女
「ひどっ……!」
「ひどっ……!」
女の子
「…………」
「…………」
しかし、女の子はいつの間にか泣き止んでいて、不毛な掛け合いをしていた俺たちを見つめている。
一也
「……お? 泣きやんでる」
「……お? 泣きやんでる」
乙女
「ほらほら、私の」
「ほらほら、私の」
一也
「お前のおかげでないことは確かだな」
「お前のおかげでないことは確かだな」
乙女
「……」
「……」
一也
「なあ、なんで泣いてたんだ? ……っと、そういうこと聞く前に言っとくけど、俺は怪しいもんじゃないぞ。ただの通りすがりだ」
「なあ、なんで泣いてたんだ? ……っと、そういうこと聞く前に言っとくけど、俺は怪しいもんじゃないぞ。ただの通りすがりだ」
乙女
「怪しいもんじゃないって言う人こそ怪しいのにね」
「怪しいもんじゃないって言う人こそ怪しいのにね」
それは確かに。
女の子
「……あの、あのね」
「……あの、あのね」
乙女
「うん?」
「うん?」
女の子
「おにいちゃんが、もどってこないの」
「おにいちゃんが、もどってこないの」
乙女
「お兄ちゃん?」
「お兄ちゃん?」
乙女が俺を横目で見る。
当然、俺のことではないだろう。
女の子
「あのね……わたしが、ジュースのみたいっていったら、じゃあかってくるからまってろって……」
「あのね……わたしが、ジュースのみたいっていったら、じゃあかってくるからまってろって……」
一也
「そのまま戻ってこないってわけか」
「そのまま戻ってこないってわけか」
乙女
「んー、自販機でも探してるのかもしれないし……もしかしたら……」
「んー、自販機でも探してるのかもしれないし……もしかしたら……」
乙女はそこで口を噤んだ。
流石に女の子の前でその可能性を口にするわけにもいかないだろう。
一也
「ま、もう少し待ってみて、戻ってこないようならこの子の親御さんに知らせて探せばいいんじゃないか?」
「ま、もう少し待ってみて、戻ってこないようならこの子の親御さんに知らせて探せばいいんじゃないか?」
乙女
「お兄ちゃんにしては冷静な判断だね」
「お兄ちゃんにしては冷静な判断だね」
女の子
「おにいちゃん?」
「おにいちゃん?」
女の子が不思議そうに首を傾げる。
乙女
「そ、この人は私のお兄ちゃん。全然頼りにならないぐーたら駄目人間だけどねー」
「そ、この人は私のお兄ちゃん。全然頼りにならないぐーたら駄目人間だけどねー」
女の子
「めっ!」
「めっ!」
ぺちん。
乙女
「え?」
「え?」
女の子の前にしゃがみこんでいた乙女は、何故か軽く頭を叩かれたことに呆然としている。
女の子
「おかあさんがいってたよ? きょうだいだから、なかよくして、わるぐちとかいったらだめだって!」
「おかあさんがいってたよ? きょうだいだから、なかよくして、わるぐちとかいったらだめだって!」
乙女
「……うーん、そうかもしれないね」
「……うーん、そうかもしれないね」
女の子
「じゃあ、おにいちゃんにあやまりなさい!」
「じゃあ、おにいちゃんにあやまりなさい!」
乙女
「お兄ちゃん、ごめんね?」
「お兄ちゃん、ごめんね?」
一也
「あーいや、いいんだが……」
「あーいや、いいんだが……」
いつものことだしな。
謝れたりすると逆に調子が狂う。
謝れたりすると逆に調子が狂う。
乙女
「じゃあ、キミのお兄ちゃんが戻ってくるまで私と一緒に遊ぼうか? お名前聞いていいかな?」
「じゃあ、キミのお兄ちゃんが戻ってくるまで私と一緒に遊ぼうか? お名前聞いていいかな?」
女の子
「あのね、わたし、ななみ」
「あのね、わたし、ななみ」
乙女
「ななみちゃんかー。私は乙女って言うんだ。よろしくね」
「ななみちゃんかー。私は乙女って言うんだ。よろしくね」
はい、握手。
どうやら妹協定が結ばれたらしい。
俺はそれから、二人がブランコで遊ぶ様子を少しだけ眺めていたのだけれど。
その時間の終わりは意外にも早くやってきた。
その時間の終わりは意外にも早くやってきた。
男の子
「おーい、ななみー!」
「おーい、ななみー!」
恐らく、ななみちゃんの兄であろう男の子が息を切らせて走ってくるのが見えた。
ななみ
「あ、おにいちゃん!」
「あ、おにいちゃん!」
ななみちゃんがブランコを飛び降りて、兄に抱きつく。
男の子
「ごめんな、百円玉をどぶに落としちゃって、ひろうのに時間かかっちゃったんだ」
「ごめんな、百円玉をどぶに落としちゃって、ひろうのに時間かかっちゃったんだ」
ななみ
「……ううん、そんなのいいよー!」
「……ううん、そんなのいいよー!」
二人はそして、買ってきた一本のジュースを二人で分け合い飲むことにしたようだ。
乙女はそんな二人の様子を眺めて、ふうと溜息をついた。
乙女
「よかったねえ」
「よかったねえ」
一也
「全くな」
「全くな」
そして、ななみちゃん達との別れ際。
ななみ
「おとめおねえちゃーん! またね、ばいばーい!」
「おとめおねえちゃーん! またね、ばいばーい!」
彼女は大きく手を振りながら叫んで。兄はぺこりとお辞儀をして去っていった。
乙女
「……昔は、私達もあんな風に仲良かったね」
「……昔は、私達もあんな風に仲良かったね」
一也
「そうか? ……覚えてないな」
「そうか? ……覚えてないな」
乙女は、別にいいんだけどね。と前置きしてから続ける。
乙女
「なんだかさ、皆大きくなると、兄弟で仲が悪いのが当たり前みたいな感じになってくるじゃん」
「なんだかさ、皆大きくなると、兄弟で仲が悪いのが当たり前みたいな感じになってくるじゃん」
一也
「そうかもな。俺の友達なんざ、妹とは会話すらしねえよ、とか言ってたし」
「そうかもな。俺の友達なんざ、妹とは会話すらしねえよ、とか言ってたし」
乙女
「やっぱ、そういうのって……何か嫌なんだよね」
「やっぱ、そういうのって……何か嫌なんだよね」
一也
「……」
「……」
恥ずかしそうに目を逸らす乙女を見ていると、なんだかからかいたくなってくるが……。
選択肢D
1:やめとく +1
2:からかう+0
2:からかう+0
選択肢D
1番選択後
1番選択後
やめておこう。
そんな空気じゃないだろう。
そんな空気じゃないだろう。
乙女
「だからさ、私達は……それなりに、仲良くしていこうよ」
「だからさ、私達は……それなりに、仲良くしていこうよ」
一也
「仲良く、ねえ」
「仲良く、ねえ」
乙女
「あ、何その言い方? 何か不満でもあるわけー?」
「あ、何その言い方? 何か不満でもあるわけー?」
一也
「……いや、ないけどな。まあ、適度にやっていければいいだろ」
「……いや、ないけどな。まあ、適度にやっていければいいだろ」
乙女
「そうそう! そもそもこんな可愛い妹と仲良くできるんだから、お兄ちゃんは私に感謝すべきだよ!」
「そうそう! そもそもこんな可愛い妹と仲良くできるんだから、お兄ちゃんは私に感謝すべきだよ!」
一也
「はいはい」
「はいはい」
俺と乙女は、それからもゆったりとした休日を楽しむことにした。
ま、たまにはこんな日もいいだろう。
休日選択イベント1 終了
選択肢D 2番選択後
一也
「なんだお前、ブラコンだったのか?」
「なんだお前、ブラコンだったのか?」
途端、乙女の顔が真っ赤になる。
乙女
「はあ!? いきなり何言い出すのさ、このシスコンッ!!」
「はあ!? いきなり何言い出すのさ、このシスコンッ!!」
一也
「誰がシスコンだよ。お前みたいな口うるさいやつ、誰が好きになるか!」
「誰がシスコンだよ。お前みたいな口うるさいやつ、誰が好きになるか!」
乙女
「お兄ちゃんだって、男の癖に細かいことぐちぐちとうるさいじゃんっ! みみっちい男は嫌われるってのにさ!」
「お兄ちゃんだって、男の癖に細かいことぐちぐちとうるさいじゃんっ! みみっちい男は嫌われるってのにさ!」
それからは、やいのやいのと騒ぎながら休日を過ごす羽目となってしまった。
こんな休日、もう御免だよ。
休日選択イベント1 終了
選択肢B
2番選択後
2番選択後
一也
「あーじゃあさ、絶対に文句言わないからお前が決めてくれよ」
「あーじゃあさ、絶対に文句言わないからお前が決めてくれよ」
乙女
「本当に?」
「本当に?」
途端、乙女が不敵に笑った。
一也
「……ああ、本当だ」
「……ああ、本当だ」
その顔に不安を覚えたが、しかし自分が何か欲しいものでもあるわけではない。
乙女に付き合ってやるのもいいだろうと考えていたのだけれど。
:背景切り替え ショッピングモールとか商店街とかそういう場所で
一也
「……やめときゃよかった」
「……やめときゃよかった」
乙女
「ん? 何か言った?」
「ん? 何か言った?」
一也
「いーや、何でも……」
「いーや、何でも……」
女の買い物ってもんは、どうしてこうも長いんだ。
最近こいつと買い物に行くなんてことしてなかったから知らなかったが、こいつもこんなに物を選ぶのに時間をかける女になってたのか。
乙女
「気をつけなよ? 愚痴を言う度にペナルティがかかるんだから」
「気をつけなよ? 愚痴を言う度にペナルティがかかるんだから」
一也
「はいはい」
「はいはい」
乙女の奴、俺が文句を言うと見越して『愚痴を一つもらす度にペナルティを課す』とか言い出しやがった。
「無茶な内容にはしないよ~」とか言っていたが、どうなることやら。
既に一度愚痴を聞かれてしまっているからな……。
乙女
「あ、あの服も可愛いな~。お兄ちゃんはどう思う?」
「あ、あの服も可愛いな~。お兄ちゃんはどう思う?」
一也
「……んー」
「……んー」
乙女が手に取ったのは水色のキャミソール。
自分にあてがうようにして感想を求めてくる。
自分にあてがうようにして感想を求めてくる。
こうして女物の服売り場にいるだけでも結構きついものがあるのだが、ここで愚痴をもらそうものならどんなペナルティが待っているか……。
選択肢F
1:似合ってるぞ +1
2:馬子にも衣装だな +0
1:似合ってるぞ +1
2:馬子にも衣装だな +0
選択肢F
1番選択後
1番選択後
一也
「似合ってると思うぞ」
「似合ってると思うぞ」
乙女
「本当に?」
「本当に?」
一也
「嘘言ってもしょうがないだろ」
「嘘言ってもしょうがないだろ」
乙女
「……お兄ちゃんが素直にほめるだなんて、何だか怪しいなー」
「……お兄ちゃんが素直にほめるだなんて、何だか怪しいなー」
一也
「なんだ、褒めなくてもいいならいくらでも貶してやるぞ?」
「なんだ、褒めなくてもいいならいくらでも貶してやるぞ?」
乙女
「そういうこと言わないでよ~。褒めてくれて嬉しいです、ありがと!」
「そういうこと言わないでよ~。褒めてくれて嬉しいです、ありがと!」
一也
「……ふん」
「……ふん」
選択肢F
2番選択後
2番選択後
一也
「馬子にも衣装って奴だな、いいんじゃないか?」
「馬子にも衣装って奴だな、いいんじゃないか?」
乙女
「む。……今の、ちょっとむかついたな~」
「む。……今の、ちょっとむかついたな~」
一也
「な、なんだ? まさか今のでペナルティとか言い出すんじゃないだろうな!?」
「な、なんだ? まさか今のでペナルティとか言い出すんじゃないだろうな!?」
乙女
「そんなことは言わないけどさ。でも、貶されて怒らない女の子とかいないんじゃないの?」
「そんなことは言わないけどさ。でも、貶されて怒らない女の子とかいないんじゃないの?」
一也
「あー、まあな。でもお前……妹に『可愛いよ』とか言えるか? 普通……」
「あー、まあな。でもお前……妹に『可愛いよ』とか言えるか? 普通……」
乙女
「い、言ってくれてもいいじゃん」
「い、言ってくれてもいいじゃん」
一也
「つーか、お前は兄に『可愛い』とか褒められて嬉しいのか?」
「つーか、お前は兄に『可愛い』とか褒められて嬉しいのか?」
乙女
「そりゃ、褒めてもらえて嬉しい人もいれば、褒めてもらっても嬉しくない人もいるけどさ」
「そりゃ、褒めてもらえて嬉しい人もいれば、褒めてもらっても嬉しくない人もいるけどさ」
一也
「ああ」
「ああ」
乙女
「家族に褒められて、嬉しくないってことはないと思うけど」
「家族に褒められて、嬉しくないってことはないと思うけど」
家族、ね。うまく逃げた感じかな?
選択肢F 合流
乙女
「ま、いいや。じゃあ次はあっち見に行こうよ!」
「ま、いいや。じゃあ次はあっち見に行こうよ!」
一也
「……はいよ」
「……はいよ」
まだ行くのかよ、とは思ったが口には出せない。
乙女
「ほら、早く早く」
「ほら、早く早く」
一也
「っておい、ここは……」
「っておい、ここは……」
水着売り場じゃねーか!
一也
「か、勘弁してくれよ、ここだけは……」
「か、勘弁してくれよ、ここだけは……」
乙女
「なーに言ってんの。可愛い妹の水着を選べる機会なんて、そうそう無いよ?」
「なーに言ってんの。可愛い妹の水着を選べる機会なんて、そうそう無いよ?」
一也
「そりゃないだろうよ!」
「そりゃないだろうよ!」
乙女
「うーん、もうすぐ夏だからね。やっぱり流行はチェックしておかないと」
「うーん、もうすぐ夏だからね。やっぱり流行はチェックしておかないと」
乙女が水着を物色し始めるが、俺は今すぐにでも逃げ出したい心境だ。
だがここで逃げたら後で何言われるかわかったもんじゃないしな……。
店員
「お客様、水着をお探しですか?」
「お客様、水着をお探しですか?」
乙女
「あ、はい。もうすぐ夏ですし~」
「あ、はい。もうすぐ夏ですし~」
店員
「それでしたら、新作のこちらなどはいかがでしょう?」
「それでしたら、新作のこちらなどはいかがでしょう?」
乙女
「あ、これいいかも~」
「あ、これいいかも~」
……俺から見たら、少しきわどく見えなくもない。
乙女
「ねえねえ、お兄ちゃん、これどう思う?」
「ねえねえ、お兄ちゃん、これどう思う?」
店員
「あら、お兄さん……?」
「あら、お兄さん……?」
一也
「はは……」
「はは……」
もはや乾いた笑いしか出てこないな。
店員
「彼氏の方かと思っていましたが……かっこいいお兄さんですね」
「彼氏の方かと思っていましたが……かっこいいお兄さんですね」
乙女
「え、やだなー。あんな人が彼氏だなんて……それにかっこよくなんてありませんよ」
「え、やだなー。あんな人が彼氏だなんて……それにかっこよくなんてありませんよ」
え、やだなー。あんな子が彼女だなんて……。それに可愛くなんてありませんよ。
一也
「余計なことは言わんでいい、買うならさっさと買ってきてくれ……」
「余計なことは言わんでいい、買うならさっさと買ってきてくれ……」
乙女
「え、そんなの、まず試着しないと」
「え、そんなの、まず試着しないと」
一也
「へ?」
「へ?」
乙女
「試着せずに水着を買うなんて怖いこと、出来るわけないでしょ?」
「試着せずに水着を買うなんて怖いこと、出来るわけないでしょ?」
それは確かにそうかもしれないがっ……。
店員
「でしたらこちらへどうぞ」
「でしたらこちらへどうぞ」
店員さんが試着室へと乙女を案内していく。
おいおい。マジですか?
俺にここでどうしろって言うんですか?
俺にここでどうしろって言うんですか?
途方にくれる俺を見て、店員さんが一言。
店員
「頑張ってください」
「頑張ってください」
だとさ。
何を頑張れって言うんだ。
何を頑張れって言うんだ。
五分後。
乙女
「お待たせ~」
「お待たせ~」
一也
「……別に待ってないが」
「……別に待ってないが」
乙女
「んー、確かにちょっと恥ずかしいかも。まあ、一度見てみなよ」
「んー、確かにちょっと恥ずかしいかも。まあ、一度見てみなよ」
そして、試着室のカーテンが開き……。
乙女
「……どうよ?」
「……どうよ?」
現れたのは、白いビキニ姿の乙女。
一也
「……」
「……」
乙女
「何か言ってよ」
「何か言ってよ」
一也
「……何かって言われてもな」
「……何かって言われてもな」
ここで下手に褒めてもシスコン呼ばわりされそうだし、貶しても怒るだろうし……。
一也
「あー……」
「あー……」
何で俺は、妹の水着姿をこんな所で拝む羽目になってるんだ。
店員さんも何だか苦笑してるぞ!?
一也
「ま、いいんじゃないか」
「ま、いいんじゃないか」
乙女
「投げやりだねー」
「投げやりだねー」
そんな不満そうに言われても、俺にどうしろって言うんだ。
一也
「あのな、今更妹の水着とか見せられても、どうも思わないんだよ!」
「あのな、今更妹の水着とか見せられても、どうも思わないんだよ!」
と言いつつ、目を逸らしてしまうのは仕方のないことで。
乙女
「照れちゃって、お兄ちゃんって本当にシスコンだったの?」
「照れちゃって、お兄ちゃんって本当にシスコンだったの?」
一也
「そ、そんなわけ、あ、あるわけないだろうが! 大体、お前胸が無い癖にそんな水着選んでるんじゃねえ!」
「そ、そんなわけ、あ、あるわけないだろうが! 大体、お前胸が無い癖にそんな水着選んでるんじゃねえ!」
乙女
「な、なんだってぇ~!? いくらなんでも、言っていいことと悪いことがあるんじゃないの!?」
「な、なんだってぇ~!? いくらなんでも、言っていいことと悪いことがあるんじゃないの!?」
一也
「お前に遠慮する口なんざ持ち合わせちゃいねえよっ」
「お前に遠慮する口なんざ持ち合わせちゃいねえよっ」
それからは、喧嘩に発展しそうになった俺達を店員さんが何とか諌めてくれて、この騒動は何とか終わりとなった。
:場面転換 帰り道なので住宅街など
一也
「ったく、お前のせいで今日は散々だったな」
「ったく、お前のせいで今日は散々だったな」
乙女
「あ、今のでペナルティ加算ね」
「あ、今のでペナルティ加算ね」
一也
「はあ!? まだ続いてたのかよ!」
「はあ!? まだ続いてたのかよ!」
乙女
「当然だよ。帰るまでが遠足です、ってね」
「当然だよ。帰るまでが遠足です、ってね」
一也
「……ったく。で、そのペナルティとやらで、俺は何をさせられるんだよ」
「……ったく。で、そのペナルティとやらで、俺は何をさせられるんだよ」
乙女
「んー、そうだなー。せっかく今日水着も買ったことだし……」
「んー、そうだなー。せっかく今日水着も買ったことだし……」
乙女は少しの間考えこむようにして、唐突にポンと手を打った。
乙女
「そうだ。じゃあ……家族皆を海に連れて行く、ってのはどう?」
「そうだ。じゃあ……家族皆を海に連れて行く、ってのはどう?」
一也
「……海?」
「……海?」
乙女
「そ! 家族で海水浴なんて、小学生の時以来でしょ?」
「そ! 家族で海水浴なんて、小学生の時以来でしょ?」
一也
「……ああ。そういえばそうだな。あの時はクラゲに刺された俺を、やたらと大げさに心配して泣いてたよな、お前」
「……ああ。そういえばそうだな。あの時はクラゲに刺された俺を、やたらと大げさに心配して泣いてたよな、お前」
乙女
「う……なんでそんなことばっかり覚えてるかなー」
「う……なんでそんなことばっかり覚えてるかなー」
一也
「さあな」
「さあな」
でも、まあ。
選択肢G
1:楽しみではあるかもな +1
2:お前と二人で行きたいな +0
1:楽しみではあるかもな +1
2:お前と二人で行きたいな +0
選択肢G
1番選択後
1番選択後
一也
「楽しみでは、あるかもな。まあ母さん達を説得する役目くらいはしてやるよ」
「楽しみでは、あるかもな。まあ母さん達を説得する役目くらいはしてやるよ」
乙女
「ほんとっ? 期待してるからね!」
「ほんとっ? 期待してるからね!」
一也
「……ああ、そのくらいならやってやるさ」
「……ああ、そのくらいならやってやるさ」
乙女
「そっか。あー、夏が待ち遠しいなあ!」
「そっか。あー、夏が待ち遠しいなあ!」
乙女がステップを踏みながら、喜びを体で表現するように走り出す。
一也
「転ぶなよ? ってか、そんなにはしゃぐことか?」
「転ぶなよ? ってか、そんなにはしゃぐことか?」
乙女
「いいじゃん。今お母さん達は二人で旅行だけどさ、今度は四人で遊びに行こうよ?」
「いいじゃん。今お母さん達は二人で旅行だけどさ、今度は四人で遊びに行こうよ?」
一也
「そうだな。まあそれも、悪くないかもな」
「そうだな。まあそれも、悪くないかもな」
少し先の季節に思いを馳せながら、俺達は家路を共に歩いた。
休日選択イベント1 終了
選択肢G
2番選択後
2番選択後
一也
「俺は、お前と二人で行きたいかもな」
「俺は、お前と二人で行きたいかもな」
乙女
「……え」
「……え」
一也
「…………おい、なんだその顔は」
「…………おい、なんだその顔は」
乙女
「い、いやー。それはちょっと……」
「い、いやー。それはちょっと……」
一也
「お前、引いたな!? いや、冗談だからな!?」
「お前、引いたな!? いや、冗談だからな!?」
乙女
「冗談ならいいけどさー」
「冗談ならいいけどさー」
一也
「ったく、お前みたいな肉付きのないやつと二人で行っても楽しくないしな」
「ったく、お前みたいな肉付きのないやつと二人で行っても楽しくないしな」
乙女
「あー、まだそれ言う!? ほんっとうに怒るよ!?」
「あー、まだそれ言う!? ほんっとうに怒るよ!?」
一也
「おーおー、怒れ怒れ」
「おーおー、怒れ怒れ」
乙女
「このっ、お兄ちゃんの馬鹿っ!!」
「このっ、お兄ちゃんの馬鹿っ!!」
その後は、いつもと同じように喧嘩になりながら、騒がしい帰路となってしまうのだった。
休日選択イベント1
終了
終了
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