妖怪の日とは、
妖界に存在する日である。3月8日が「妖怪の日」であるとされている。
2009年から日刊となった『
妖界東西新聞』でも、この「妖怪の日」が365日のうちの唯一の新聞休刊日となっている。
――「三月八日はようかいの日につき休刊いたします。」の文言つきで休刊日のお知らせが掲載されている。以後、毎年同様の形式が用いられている。
由来
3月8日が「妖怪の日」とされているのは、
水木しげるの誕生日が3月8日(大正11年)であることに由来して言われて来ている。
「
妖界をつくろう!!」(2006年~)を起点とした妖怪東西新聞など「
妖界」での設定も、その点が明確な理由づけとなっている。なお、「妖界をつくろう!!」のスタート日である8月18日は「造物祭」として別箇に存在しており、「妖怪の日」とは関係して来ない。
3月8日に人間の世界では、妖怪の絵を描いたり、「妖怪の日なので妖怪の本棚を撮す」というタグづけで妖怪に関する資料などが詰まってる本棚(あるいは秩序を失った本の山)の写真を挙げるなどの行為が行われている。
Twitterで「妖怪の日なので妖怪の本棚を撮す」のタグが用いられたのは氷厘亭氷泉氏の2017年3月8日のものがスタートである。
8月10日の「妖怪の日」
8月10日も「妖怪の日」として語られる。こちらは水木しげるをはじめとした1960年代(
びろ~ん紀以後)の作家・画家たちに大きく影響を与えている今野圓輔の誕生日が8月10日(大正4年)であることに由来しており、妖怪への親しみの普及と今野圓輔の顕彰が目的となっている。
曖昧すぎる8月8日
いっぽう、世間一般では7月26日の「幽霊の日」のような感覚で、8月8日に「妖怪の日」という記念日が制定・存在しているような雰囲気の利用が見られたりもする。
現状、8月8日を「妖怪の日」であると理由づけや顕彰意図などを含めて明確に発した起源は定かではなく、何に拠って「妖怪の日です」と用いられているのかは曖昧な点が多々ある。
2022年ごろには、Twitterにて公共機関のアカウントなども宣伝目的のツイートに「何に拠っているのか」すら無根拠に「今日は妖怪の日です」などと用いるツイートが、国会図書館のアカウントなどをはじめ、散見された。
- 8月8日は「妖怪の日」だそうで、柳田國男の命日でもあります。
同記事では上記のように記述されており、その根拠や来由などは一切述べられていない。
8月8日が妖怪の日であると語る俗説中には「柳田國男の命日だから」を理由づけしているものも見られるが、同記事での書き方をみれば由来として書かれていないことは明白で、日付の一致は単なる偶然でしかない。
- 本日8月8日(ようか)は「妖怪の日」
- 矢野さんからは「今日は妖怪の日ということですが、それってただのこじつけですよね!?」というツッコミもいただきましたが、セレモニーは大いに盛り上がりました。
以上のような内容が記事中にあるように、単に「8日」を「ようかい」に繋げた程度のものであるほか、その日に何かが催されたわけでもなく、来場者がある数に達したことに縁付けて用いられた言い回しでしかない点など、この時点においても目的をもった「妖怪の日」としての意味づけには曖昧さが感じられる。
11月24日の「妖怪の日」
2023年8月20日、蠱毒大佐(YouTube「【8/20】蠱毒大佐の孤独かたり」)にて出た妖怪の日の話題が出た際に「鳥居耀蔵の誕生日とかも妖怪の日に出来るかもね」という発言から、鳥居耀蔵の誕生日である11月24日「も」妖怪の日として祝ってゆくことが2023年11月24日から開始された。
天保の改革の時期に鳥居耀蔵が活躍したことを受けて、歌川国芳『源頼光公舘土蜘作妖怪図』(1843)をはじめ、錦絵や高井鴻山の絵画など、近世の絵画資料の画像妖怪をおもに描いてたのしむ活動がみられた。
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最終更新:2023年12月11日 13:33