早く起きてしまったし、家にも居づらいのでもう大学に向かう事にした。
~昼休み~
美佳「ねぇってばぁ!どしたのさっきからぼーっとしちゃって?」
『ん?え?なんか言った?』
美佳「朝からおかしいよ?ぼけーっとしちゃって。何か心配事?……私でよければ相談してね……その……あんたの彼女なん
だし……」
『いや、ただ眠いだけだよ。バイトやり過ぎかも。』
妹が俺をネタに自慰をしていたんだ、どうしたらいいかな?なんて口が裂けても言えない。一応美月の極めてプライベートな事
だし、それに意外にも美佳は嫉妬深いので、そんな事を言えば俺と妹の仲を疑い、疑心暗鬼になってしまうだろう。大学でも他の女子
に俺が少し話掛けられるだけでやれ、あの女は誰だとか、私以外とはあんまり話して欲しくないだの、言われるし。
372 選択肢を選ぶ時は慎重に。そんなの誰でも知ってる。2-1 sage 2010/05/24(月) 22:43:24 ID:/08Kk0P0
まだ美
佳と友達同士だった頃はこんな事を言われるなんて想像もしてなかった。付き合う様になったばかりもそんな事はなかった
けど、大学に進学し俺にも新たな人間関係ができていく中で美佳のまだ知らなかった一面がかいま見えてきた。美佳もそんなに
事あるごとに嫉妬なんてする必要なんて無いのに。彼女は何に焦ってるんだろ。仕切に、早く結婚したいね、子供産み
たいなぁ、なんて言う事もある。そんな事、大学生の身分でまだ無理に決まっているのに。……そういえばまだ美佳とセッ
クスとかした事なかったなあ。キスまではしたけど。俺も美佳も経験が無いからやりにくいのかも。それについ最近ま
で友達同士に過ぎなかった相手だしな。……ほんと言うと美佳の事は魅力的だと思うし、人間的にも信頼できるとは認識し
ている。でも異性として愛しているかと言われると、正直分からない。俺は異性を好きになるというのが良く分か
らない、というか好きになった経験がない。
美佳「そう?なら良いけど。……ねぇ、今日あんたの家行ってもいい……かな?」
『え?なんで?どうした急に。』
美佳「いや、その、ほっ、ほら!試験近いしさ、勉強会でもしようかなぁって!」
『あぁなるほど。そうか。分かった、じゃあ帰りにうち寄ってけよ。』
美佳「うーん……一度家帰ってから行くよ。近いし?」
『オッケー。はぁ~試験かぁ~。単位落としたくねぇ。』
美佳「うっ、うん!そうだね~。」
373 選択肢を選ぶ時は慎重に。そんなの誰でも知ってる。2-1 sage 2010/05/24(月) 22:44:07 ID:/08Kk0P0
~数時間後~
美佳「おじゃましまぁす。」
『おお、来た来た。飲み物持ってくから、先に行っててくれ。あぁ、俺の部屋は二階の廊下の一番奥だから。』
美佳「うん。……あのさ……美月ちゃんは?」
『まだ帰ってきてないよ。多分学校から塾行くだろうから夜まで帰ってこないんじゃないかと。』
美佳「そうなんだ……。じゃあ早く来てね~?」
『おお。』
妹がいるのに美佳を連れて来る訳がない。あれだけ美佳の事を毛嫌いしていた妹のことだから、家に連れて来るなんて行ったら何
しでかすか分からない。今日美佳を家にあげるのだって妹の塾の日だと分かっていたからこそできる事だ。……とは思いつつ美月のやつに彼女を家に連
れて来た所を万が一見られたとしても今度こそ兄離れの決定打になるだろうしそれでも良いやと、この時はそんな恐ろしい事
を思っていた。……つか美佳のやつなんか良い匂いしたな、風呂でも入ってきたんだろうか?
美佳「へぇ、ここが彩人の部屋かぁ。意外にきれいね。」
『意外ってなんだよ。こう見えてもきれい好きなんだぜ。ほらココア。』
美佳「ありがと。ふ~ん、でも整い過ぎてて怪しいなぁ~。……えっちな本とか隠してたり~?」
『ぶわッ!!そんなことねえよ。ほら勉強しような。』
374 選択肢を選ぶ時は慎重に。そんなの誰でも知ってる。2-1 sage 2010/05/24(月) 22:44:57 ID:/08Kk0P0
美佳「はぁい。うふふ、怪しいけど今回は勘弁してあげる。」
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『くぅ~!終わったあ。3時間近くやってたよな?』
美佳「そうだね。お疲れ様。」
『どうする?もう帰る?』
美佳「うーん……ご両親はまだ帰ってこないの?」
『え?うん。共働きだし。夜になんないと帰ってこないと思う。』
美佳「そっか……もう少しいようかな?ねぇ?中学の頃の話でもしよ?」
『あぁいいけど』
最終更新:2010年06月06日 20:18