巨乳と貧乳 埋まらない溝

322 巨乳と貧乳 埋まらない溝 sage 2008/02/19(火) 10:18:09 ID:tROZ+CCV
 俺は今、見知らぬ場所に立っている。
 そして、一人の美しい女性が、俺に微笑みかける。

 「兄君…」
 彼女が俺に微笑みかける。
 小柄な体、大人を感じさせる包容力のある笑顔、
 何よりも、無駄な自己主張をしない控え目な胸元…、
 全てが俺に”女”を感じさせる。

 「お姉さん」
 気付けば、俺は彼女を抱きしめていた。
 華奢な身体から僅かながらに、俺だけが感じられる膨らみ…、これぞ、微乳の醍醐味。
 感無量…。

 「兄さん…」
 俺の抱擁に応えるよう、彼女も俺を抱き返してくれた、
 …って、兄さん?
 妹じゃないんだから、名前で呼んで欲しいなあとか思うワケで…、

 それに気のせいか、胸が膨らんできた気が…、
 「兄さん兄さん兄さん兄さん…」
 彼女がそう連呼する度に胸が膨らんでる?!
 あの控え目だった微乳は…、優しそうだった貧乳はどうなったんだ。

 俺の疑問などお構いなしに、胸が膨らみ続けている…
 止めて助けて膨らまないで!
 このままじゃ、乳に挟まれて潰されて養分にされちまう!

 「いぃやだあ!」
 俺は、涙ながらに暴れた。もがいた。
 そして、目が覚めた。

 「夢…だったか」
 額から流れ出る汗を拭いながら、俺は一息ついた。
 随分と寝起きに暴れたのだろうか、布団は見る影もない程に乱れている。

 そして、目を横にやれば、
 何故か、そこには妹がいた。
 ”はぁはぁ”と荒い息を吐きながら、
 衣服を乱して。

 「兄さん…朝から激し過ぎです…」
 潤んだ瞳で俺を見上げてくる妹…、
 「待て!俺が何やったと言うのだ!そして、何でお前が此処にいるのだ?」

 「私は兄さんを起こして差し上げようと思いまして…」
 俺が、寝起きで回らない頭のままに問い詰めると、妹が落ち込んだ声で答えてきた。

 こいつに悪意はなく、起こしに来てくれただけなのだろう。
 謝ろうと思ったその前に、妹が口を開いた。
 「そんな事よりも、兄さんはどんな夢を見てらしたんですか?」
 感情を無くした瞳で、俺の目を見据え、
 黒いオーラを発生させながら。



323 巨乳と貧乳 埋まらない溝 sage 2008/02/19(火) 10:19:41 ID:tROZ+CCV
 「えーと、それはだなあ…」
 まずい、この状況はマズすぎだ。
 ここで一つでも選択肢を誤れば、俺は川の向こうにいる爺ちゃんの姿を見る事になる。

 「何やら”お姉さん”と言っておられたのが、耳に入ったのですが」
 ヤバイ。寝言を呟いてしまい、それを聞かれていたらしい。

 「それはだな…」
 冷静に、冷静になって考えるんだ。
 「ゆめ…、そう!ただの夢だったから、良く覚えてないんだ!」

 記憶にない、これで通そう。
 たかが、夢の話しだ。
 妹だって、深くは追求してこないだろう。

 「そうですか、覚えていませんか…」
 「覚えてないって、たかが夢の話だぜ?」
 「そうですね、たかだか夢のお話ですからね」
 うん、良い調子だ。
 今日の俺は一味も二味も違うのだ。

 「夢の中にどんな人が出て来ようとも、記憶には残らないですよね?」
 妹は笑顔で言う。
 これなら、問題はなくなってきたハズ。
 「そうなんだ、覚えてないんだ」
 「綺麗な貧乳お姉さんの事なんて、まるで記憶に残ってないんだ」
 「やはり、そんな夢を見られていたのですね」
 アレ、妹の黒いオーラが復活してる?
 俺は何か言ったのか、
 記憶にないとしか言ってないハズなんだが…。



324 巨乳と貧乳 埋まらない溝 sage 2008/02/19(火) 10:20:53 ID:tROZ+CCV
3 「私という者がいながら…淫らな夢を」
 「よりにもよって、貧乳なお姉さん!の夢などを見るとは…!」
 妹がそう言いながら、幽鬼の如く立ち上がる。

 待て、何故にお前が俺の夢の内容を知っているんだ。
 「私という、絶対的な伴侶がいながら、その様な事を考えるとは…」
 落ち着け、
 お前は妹だ、伴侶じゃない。
 そして、一歩一歩と距離を詰めてくるな、
 恐いから。

 「朝の貴重な一発目を頂こうと、参上してみれば…」
3 怒りに任せて何を言っているんだ、お前は。
 それで、俺の目の前に立って、何をしようというのだ。

 「浮気性な兄さんには…」
 何故か、大きくタメを作る妹、
 そして、
 「お仕置きです!」
 の言葉と共に、その身を、正確にはその乳を、大きく振った。
 俺にクリーンヒットしたその一撃は、俺の脳を揺さぶり、
 俺は再び、爺ちゃんに会いに行く事となった。




3 妹よ、俺は一つだけ、お前に聞いておきたい事がある。
 お前は俺の身体に、乳の恐怖でも染み込ませたいのか。
 夢に出てきた様な、貧乳なお姉さんに慰められたい…。

 最後の言葉は、聞いてくれなくて良い。

 もう、爺ちゃんに会いに行くのは、当分に先で頼みたい。

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最終更新:2008年02月24日 19:01
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