無題22

705 名無しさん@ピンキー sage 2009/03/15(日) 04:57:02 ID:Dhn/pWM6
「なぜ、こんな事に…」
現在、俺はベッドに四肢を拘束されていた。
もうすぐ、日付が変わりホワイトデーになろうかという時、いきなり強烈な眠気に襲われ、気がついたらこのような状態になっていた。
俺をこんな有様にした元凶は…
「えへへ~♪ 弟君のむねきん逞しいよ~♪」
俺に跨がりながら、スリスリと俺の胸に顔を擦り付けていた。
「一応聞いておく、何をしているんだ姉ちゃん」
「何って、弟君にホワイトデーのお返しを貰おうとしてるんだよ~」
何故、お返しを貰うのに俺を拘束する必要があるのだろうか。
「姉ちゃん、ホワイトデーが欲しいならちゃんとあげるから。別にケチって逃げたりしないからこれ外してよ」
「駄目。弟君は絶対逃げるから。だからこうして捕まえたの」
たかがホワイトデーぐらいで何を大袈裟な。
「欲しい物があるなら言ってみなよ。明日、一緒に買いに行ってあげるからさ」
先月のバイト代から、既にバレンタインのお返しの分は確保している。多少の無理は利くつもりだ。
「それも魅力的だけど、私は別に買って欲しい物がある訳じゃないんだ」
いつもは俺に奢れ奢れとたかる癖に。
「じゃあ何が欲しいのさ?」
俺が聞くと、姉は擦り付けていた頭を上げ言い放った。
「私はね。弟君の精液が欲しいの」


706 名無しさん@ピンキー sage 2009/03/15(日) 04:58:19 ID:Dhn/pWM6
はあ?今、お姉様は何とおっしゃられた?
「も、もう一回言ってくれる…?」
「弟君の精えk…」
「はい、わかったもういい!」
聞き間違いと思いたがったが、そうではあってくれなかった。
姉が以前から俺の部屋のゴミ箱を執拗に漁ったりしていた事には気がついていたが、まさかこのような暴挙にでるとは思わなかった。
「それで、いったい俺をどうするつもりだ…」
「今から24時間、弟君は私にお返しするの。搾取されるの。食べ放題飲み放題なの。バイキングなの」
頭の出来が余りよろしくない姉は、次々にアホな発言を繰り出す。
「姉ちゃんあんまり馬鹿な事は…」
「一時間に10発として一日で… うはっ! 240発も絞りとれるよ!」
聞いていない。てかそんな計算に時間かけ過ぎだ。
「クソッ! そんな事されてたまるか! それに240発も出る訳が…」
「そんなに出されたら、お姉ちゃん妊娠どころか溺れちゃうよ~♪」
相変わらず聞いていない。姉は自らの妄想に浸りながら、いやんいやんと首を振っている。
「と言う訳で、弟君。早速一発目いただくね」
現実に帰還した姉は俺のズボンのジッパーに手をかけだした。
このままでは不味い! マジで禁断の一線を踏み越えてしまう。
誰か…誰か助けてくれっ…


707 名無しさん@ピンキー sage 2009/03/15(日) 05:00:16 ID:Dhn/pWM6
いくら心で叫んだところで誰も助けには来ない。
だが、絶望に落ちる寸前で俺は一人の人物を思い出した。
そうだ! まだこの家には希望が残っている!
「妹ぉぉ!!助けてくれぇぇ!!」
俺が最後の願いを込め、叫ぶと…
「兄さんに何をしているんだ! この馬鹿姉が!」
ガシャーンと俺の叫びに呼応するかの様に、妹がドアを蹴破り乱入した。
さらに勢いついでに、妹は俺の上の姉を蹴り落とす。
「チッ!薬の量が少なかったか」
吹っ飛ばされたにも関わらず、姉はケロッと起き上がる。おまけに妹にも薬を盛ってやがったのか。
「兄さん大丈夫ですか!」
俺から姉を退けた妹は直ぐさま俺に駆け寄ってくる。
「あぁ、おかげでなんとかな… ありがとう、助けに来てくれて」
「いえ、私は兄さんが呼べば、例え地球の裏側に居ようと駆け付けます」
なんて良い子なんだ我が妹よ… 今のお前は正に救いの女神だ…
「それより… 姉さん!」
妹はキリッと鋭い目付きで姉を睨み付ける。
そうだ、ここはガツンと言ってやれ!
「私を差し置いて、兄さんの精液を独占しようとするとは何事ですか!」
はい? 妹よ。お前は何を言ってるんだ?
「それに、兄さんを襲う時は一緒に約束したでしょう!」
お前も同類だったのか妹よ…


708 名無しさん@ピンキー sage 2009/03/15(日) 05:01:07 ID:Dhn/pWM6
「うぅ…だ、だってだって! 二人で分けたら取り分減っちゃうもん! 240発が100発ぐらいになっちゃうもん!」
妹の睨みにビビったのか、姉は半泣きになりながら犯行動機を自供する。
てか二人とも俺の意思は完全に無視なのか。
「姉さん…」
妹はそんな姉に近寄り、諭す様にこう言った。
「半分に減るのが嫌なら、兄さんから絞りとる量を倍にすればいいんですよ」
は? 何言ってんのこの人?
「妹…」
流石の姉もこれには呆れて…
「アナタ天才じゃない!?」
「ありがとうございます姉さん」
ええええぇぇぇ!!!
「こんな簡単な事に気付かないで妹を裏切るなんて…ゴメンね、ゴメンね…」
「いいえ、姉さんの苦悩に気がつかなかった私の落度です」
「妹…」
「姉さん…」
ああ、美しきかな姉妹愛… って違う!!
ヤバい。このままではヤバい。なんとかしなければ…!
「弟君」
「兄さん」
ガチャガチャともがく俺に二人がのしかかる。
「「たっぷりお返しちょうだいね♪」」
「いやあぁぁぁぁぁぁ!!!」
俺の悲鳴が誰かに届く事はなかった。

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最終更新:2009年03月15日 22:25
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