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卓上CNCフライス - (2013/09/05 (木) 00:11:44) の最新版との変更点

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*卓上CNCフライス 最近になって個人でも入手可能な卓上CNCフライスが出てきたので、 その使い方や特徴をまとめておきます。 *購入可能な卓上フライス 管理人が購入したのが以下の卓上CNCフライスになります。 [[KitMill RD300>>http://www.originalmind.co.jp/products/kitmill_rd]] その値段30万。 学生のうちでは購入できるレベルではないですかね。 下位互換のKitMillBT100では、ワークサイズが150mm×100mmと小さいですが、 12万程度で購入できます。 性能に対して値段が安いのは、性能保証がないからです。 精度は自分の組み立てで出す必要があります。 最低限の精度は組み立て方法によって維持されていますが。 実際にはパソコンだったり、ミルだったり一式そろえると+10万くらいになります。 やはり、学生では厳しい部分がありますね。 *卓上CNCフライスを自作する 群馬高専のロボット研究会が卓上CNCフライスを自作しています。 高専の工場を利用すれば、比較的安価に自作することが可能です。 最低限高価だけど揃える必要があるのは、 ・3軸+スピンドル用モータ ・リニアガイド3セット 任意のサイズで制作できますが、手間が非常にかかります。 他の材料は大きいサイズを検討しても数万でそろえられるかと思います。 *ベッドを切削する 自作CNCフライスの特徴が、ベッドを切削することです。 ベッドは加工性からアルミで作ることになります。 しかし自作である以上、組み立てだけで加工精度を高めることが難しいです。 そこでZ軸を固定し全面を切削することで、平面を作ります。 自分で平面を作ってしまうため、X-Z、Y-Zの直交度が高まります。 もちろんこれも機械剛性に影響が出ますが、 そもそもアルミが削れないなんてことはないように設計はしてないと思います。 さらにベッドを自作することで、専用の治具を固定できるというメリットがあります。 ただし、気を付けなければいけないのは切削時間です。 切り込み深さ0.1mm、切り込み幅1.5mm、F300でA4一枚を切削するのに3時間程度かかります。 オーバーホールなんてすると、ここでまた時間がかかったりします。 *卓上CNCフライスの精度 最低限の精度を保証したのであれば、 まずは最少送り幅を確認しましょう。 ステッピングモータの最少動作角度と、直動のネジのピッチにより、 最少送り幅が決まっています。 この値が決まっている以上、これ以上の精度を出すことはできません。 例えば送り幅1mmの機会で0,5mm間隔の溝を掘ることはできません。 しかし、それだけで精度が出るわけではありません。 卓上CNCフライスでは、通常の縦型フライスなどの工作機械と違い、 機械剛性というものが高くありません。 これにより、切削中に振動が発生したり、 切り込み深さや切り込み幅が切削位置で変化したり、材質で変化したりといった、 精度を下げる要因があります。 さらには機械にはバックラッシュもあるので、 Gコードの書き方によっても変化します。 CNCフライスに必要以上の精度を求める場所があるなら、 試行錯誤を繰り返すことになるのを覚悟しましょう。
*卓上CNCフライス 最近になって個人でも入手可能な卓上CNCフライスが出てきたので、 その使い方や特徴をまとめておきます。 *購入可能な卓上フライス 管理人が購入したのが以下の卓上CNCフライスになります。 [[KitMill RD300>>http://www.originalmind.co.jp/products/kitmill_rd]] その値段30万。 学生のうちでは購入できるレベルではないですかね。 下位互換のKitMillBT100では、ワークサイズが150mm×100mmと小さいですが、 12万程度で購入できます。 性能に対して値段が安いのは、性能保証がないからです。 精度は自分の組み立てで出す必要があります。 最低限の精度は組み立て方法によって維持されていますが。 実際にはパソコンだったり、ミルだったり一式そろえると+10万くらいになります。 やはり、学生では厳しい部分がありますね。 *卓上CNCフライスを自作する 群馬高専のロボット研究会が卓上CNCフライスを自作しています。 高専の工場を利用すれば、比較的安価に自作することが可能です。 最低限高価だけど揃える必要があるのは、 ・3軸+スピンドル用モータ ・リニアガイド3セット 任意のサイズで制作できますが、手間が非常にかかります。 他の材料は大きいサイズを検討しても数万でそろえられるかと思います。 *ベッドを切削する 自作CNCフライスの特徴が、ベッドを切削することです。 ベッドは加工性からアルミで作ることになります。 しかし自作である以上、組み立てだけで加工精度を高めることが難しいです。 そこでZ軸を固定し全面を切削することで、平面を作ります。 自分で平面を作ってしまうため、X-Z、Y-Zの直交度が高まります。 もちろんこれも機械剛性に影響が出ますが、 そもそもアルミが削れないなんてことはないように設計はしてないと思います。 さらにベッドを自作することで、専用の治具を固定できるというメリットがあります。 ただし、気を付けなければいけないのは切削時間です。 切り込み深さ0.1mm、切り込み幅1.5mm、F300でA4一枚を切削するのに3時間程度かかります。 オーバーホールなんてすると、ここでまた時間がかかったりします。 *卓上CNCフライスの精度 最低限の精度を保証したのであれば、 まずは最少送り幅を確認しましょう。 ステッピングモータの最少動作角度と、直動のネジのピッチにより、 最少送り幅が決まっています。 この値が決まっている以上、これ以上の精度を出すことはできません。 例えば送り幅1mmの機会で0,5mm間隔の溝を掘ることはできません。 しかし、それだけで精度が出るわけではありません。 卓上CNCフライスでは、通常の縦型フライスなどの工作機械と違い、 機械剛性というものが高くありません。 これにより、切削中に振動が発生したり、 切り込み深さや切り込み幅が切削位置で変化したり、材質で変化したりといった、 精度を下げる要因があります。 さらには機械にはバックラッシュもあるので、 Gコードの書き方によっても変化します。 CNCフライスに必要以上の精度を求める場所があるなら、 試行錯誤を繰り返すことになるのを覚悟しましょう。 *RD300のメンテナンス !注意! 本来の用途とは違った作業になるため、 自己責任にて実施してください。 **スピンドルの分解 スピンドルユニットそのものはオプション品としても購入可能だけど、 ひとつ\13800します。 ベアリングを交換したいのであれば、比較的簡単にできます。 スピンドルの構成は以下になります。 ・3段丸ベルトプーリ ・プーリ用イモねじ ・アルミブロック ・シャフト ・刃物固定用イモねじ ・シールドベアリング6900 ・非接触ゴムシールベアリング6900 #image(NCM_0284.JPG,width=300) まずはベルトプーリをはずします。 プーリにはねじロック剤付のイモねじが1本いますので、六角レンチではずします。 刃物を固定する部分(シャフト)を持ちながら、プーリーを反時計回しに回すと、プーリが軸から外れます。 次にシャフトをはずします。 シャフト外径はベアリング内径に対してしまりばめの寸法になっていますので、 プーリが固定されていた場所を軽くたたいてはずします。 最後にベアリングをはずします。 これもアルミブロックがベアリングのしまりばめになる寸法になっているので、 はずしたいベアリングの反対側からドライバなどを入れて叩いてはずします。 このときベアリングのシールドやシールを叩いてしまうと歪んで使えなくなるので、 ベアリングの内側の輪を叩く必要があります。 外した後は、清掃なり部品変更なりできます。 取り付ける際は、まずベアリングをバイスなどでアルミブロックに差し込みます。 叩くと回転に影響が出る恐れがあります。 そのあとシャフトも丁寧に差し込み、プーリーを付けて元通りです。

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