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『ヴァレフォール・コスモワールド(Varfor Cosmo Would)』


ヴァレフォールに保たれていた秩序は、人類の登場により突如崩壊を迎える。
人類との初の接触は砲火によって交えられるという最悪の事態を招き、否応なしに秩序から混沌へと道を歩もうとしている星団諸国。
反人類主義を掲げ、ヴァレフォールからの人類排斥を宣言したヴァレフォール在来種統一戦線、The native varfor united front 通称NVUF。それに対峙する人類側の超大軍事国家、リルバーン帝國との戦火は次第に星団中をも巻き込んで拡大し、双方の総力戦へともつれ込んで、先の見えない不毛の戦いが繰り広げられていたのであった。


序章『相反するもの』

この世にはけして交わらぬ二つが存在する。
水と油はその代表である。交じり合ったと思えば直ぐに分離してしまう。
しかし、全てが交じり合い溶け合うという法則が自然界に存在するならば、それは素晴らしき事である。
だが、そんなことは有り得ず、少なくとも相反する特性を持つものたちが交じり合い溶け合うという事象は起こり得ないのだ。
しかも、厄介なことに、その二つは些細なことで激しくぶつかる。
水と油は火をきっかけにするが、―我らと人類は砲火という意味での火がそのきっかけになった。

今から数千年ほど前のことであるが、当時人類はヴァレフォール星団の辺境の惑星に住んでいた名も知れぬ種族であった
ごくごく一般的な恒星系の第三惑星である程度の生活を営むに過ぎない存在であり、他の恒星系と交わるなどとは夢にも考えていなかったであろう。
だが、彼らはこの宇宙に対する深き野望を抱き、幾度と失敗しても、捨てずに野望を果たそうと果敢に挑戦した。
かくて人類は宇宙進出という第一歩を踏み出し、ヴァレフォール星団の仲間入りの切符を得たのである。
それからの発展は人類の旺盛な宇宙への期待感に後押しされるようにとんとん拍子に進んでいった。
人類の宇宙進出から百年余りで恒星系全域に生活圏を拡大するに至ると、人類はこれまで乱立していた諸国を統合する運動を開始し、人類統一政府なる国家の発足によって人類初の惑星規模の国家が誕生することとなった。
人類統一政府の発足は、更なる繁栄を促進したが、旺盛な活動が同時に恒星系内に於ける資源浪費をも引き起こした。
この資源窮乏問題は、統一政府の内部分裂を招くことなり、リルバーン、イヅモといった君主国家、カンナギ開発連合という宇宙企業の諸勢力が誕生。統一政府もこれを容認し、資源窮乏問題の具体的打開方法として、恒星系外を探索し、新たな生活圏を求めようという主張が世論の主流を占めたことによって、第一宇宙旅団を結成。これを恒星系外に初めて派遣した。
これに続き、諸勢力も恒星系外への開拓を夢見て探索を競い合い始めるのである。

まず人類勢力が到達したのはディルタニア恒星系であった。
最も規模の大きいこの恒星系には数多くの居住に適合した惑星が存在すると確認され、生活圏に組み込もうと植民を開始。
中でも開拓熱心であったリルバーンは、ここに本拠を構えることを決定し、恒星系内の惑星を次々に開拓し、全五つの惑星を支配するに成功した。ここにハラウオン皇族のリルバーン帝国の基礎が固まったのである。
一方、これに乗り遅れたイヅモ、カンナギは第二の恒星系を目指して旅を続け、遂にフェイルディナシア恒星系を発見したのであった。
しかし、彼らがフェイルディナシア恒星系に到達した頃には既にスペースノイド新人類を名乗る人類種がニモーディアン人との友好を結んでおり、イヅモ、カンナギが入り込む余地がなかった。
それでも尚諦めず、更なる旅により、ネルヴィル恒星系発見に至るのである。
ネルヴィル恒星系に僅差で先に到達したイヅモは、ハビタブルゾーン上に存在する第三惑星をワタツミと命名し、そこを本拠として、イヅモ皇国を建設した。
カンナギはネルヴィル恒星系に到達するも、またも先手を打たれたことに悲嘆する。
望みを失い、元の恒星系へと帰郷することしたのであるが、偶然の巡り会わせにより、小惑星帯セイルベルトに覆われて、ネルヴィルより近傍にありながら発見されなかったセイルナシア恒星系の存在が明らかとなった。
セイルナシアには居住に適合する惑星が少なかったためにカンナギはセレニティという居住コロニーを建造し、居住の見込みある第四惑星Say-D4へテラフォーミング事業を開始した。

ところで、人類統一政府はというと、更なる恒星系を求め、遂にヴァレフォール星団の辺境にあるカイバー恒星系に到達。
目ぼしい惑星を探索中に、異星人系国家であるメトロポリタン二重惑星連合の船団と接触し、交戦。
初めて砲火が交えられた戦い、メトロポリタン二重惑星系会戦である。

メトロポリタン二重惑星系には天使と自称する種族が支配権を握っていたが、人類統一政府は入植権を確保すべく、武威を背景に外交を迫る。
だが、天使政府はこれを拒絶すると、人類統一政府は一方的開戦し、惑星地上への侵攻部隊を降下させる。
圧倒的な軍事力に打ち負かされた天使政府は統一政府と平和協定を結び、入植権を認めた。
人類統一政府は植民を行なう段階で、メトロポリタン二重惑星系がテラフォーミングによっても改善不可である過酷な環境と気づき、撤退。結果、存在意義をなくした平和協定のみが残された。

第一話『』




第二話『戦争勃発』

第三話『拡がる戦火』

第四話『世代を越え』

第五話『調停者』

第六話『戦いの終局へ』

第七話『新たな展望』

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最終更新:2008年01月08日 00:03