星界の箱庭
深宇宙に於ける一点の世界観、ヴォレファール星団。
当時はまだ動乱期にあった。
第壱話「恥ずべきシゴト」
ディルタニア恒星系第八惑星リルタニア首都クリストス上空
数百艇の中型航宙戦艦を結集し、リルバーン帝國軍は、ゲリラ的に行なわれる戦闘に対する警戒行動中であった。
なかでも、威容を誇るエンパイヤ級航宙戦艦べネルファクターは数百万の兵士を収容し、数千門もの火器を保有する宇宙要塞であり、星団中を震撼させている。
「こちらレーダ室、我が艦隊後方100万㎞にレーダ反応確認。星籍不明の機を複数補足しました」
「直ちに警告を送れ。敵対意思があるか判別せよ」
「了解。警告記号を発する」
「こちら航路シュミレート。タイムラグをたどった結果、星籍不明の機、惑星マジェスティより発進されたものと判明しました」
「ならば意思確認をするまでも無いな」
「総員に伝達する。マジェスティ軍と思しき敵機襲来。
直ちに臨戦態勢に入れ!指揮は私が取る」
「大佐。お言葉ですが、このマジェスティ軍の行動は余にも稚拙に見えます。彼らとてそれなりの策士でありますから、おそらく陽動かと」
「問題は無い。こちらとあちらとでは戦力差は雲泥の差といっても良い。やつらにとって手勝てる戦など仕掛けられまい。それと……」
「それと何でしょう?」
「今回は、リナリー殿下もご搭乗なされている。われらには奴らなど目もくれない存在だというところを見せ付けねば、示しがつかない」
最終更新:2007年12月02日 19:32