クク「そろそろ旅終わりにした方がいいかもな」
ゼシ「どうして?」
クク「終着点が見えたから。本当に手に入れたかったものが何だか分かったし」
ゼシ「手に入れたかったもの…?」
クク「分かってるだろ?」
ゼシ「…んッ…!………ッ………。───きゅ、急にキスしないでよッ」
クク「今更照れるなって」
ゼシ「こういうのに今更も何もないでしょ!」
クク「…大事なお嬢さんを随分と長い間連れましてしまった侘びをきちんとしないとな」
ゼシ「お母さんに…?」
クク「そう。土産も必要だな、こうなると」
ゼシ「お土産?」
クク「ああ。例えば俺とゼシカの2人で作る土産、とかな」
ゼシ「何よ、それ」
クク「ようするに新しい家族」
ゼシ「!何言ってるのよ、バカッ!…あんたはいつもすぐそうやって…」
クク「冗談だって。出既婚はさすがにな。将来の義母様の心象をこれ以上悪くしたくない」
ゼシ「…………ずるい」
クク「ん?」
ゼシ「私、まだククールにちゃんとプロポーズされてないわ。なのにそんな…」
クク「そうだったっけ?」
ゼシ「そうよ。そういうつもりなら予定として淡々と話す前に、本人にちゃんと云うべきじゃないかしら」
クク「そうか。じゃあゼシカ、俺と結婚してくれ」
ゼシ「…私が断る訳ないって分かってて言ってるでしょ」
クク「勿論」
ゼシ「自惚れやさん」
クク「でも本当の事だろ?ゼシカこそそんな風に濁してないで、ちゃんと返事してくれ」
ゼシ「──断らないわよ」
クク「ああ」
ゼシ「…私のお母さん手強いんだから」
クク「知ってる」
ゼシ「いつから私とのそういうことを考えてたの?」
クク「…具体的になら、両思いと分かった日からかな」
ゼシ「なんで?」
クク「俺は俺の隣にお前がいない未来なんて考えられない」
ゼシ「………私も…、私の隣にはククールがいないと…だめなの…」
クク「うん。だからずっと一緒にいよう」
ゼシ「当たり前じゃない…っ」
最終更新:2009年09月05日 11:07