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プロジェクトの取り組み方

はじめに

 ある期日までに一定の要件を満たすべく課題を達成しないとならない案件を、ここでは便宜的に「プロジェクト」と呼ぶ。

 インカレまでの間にどのような練習をすべきか、整備不良の艇をいつまでに整備すべきかなど、プロジェクトの進め方を知っているかどうかで、効率には大きな違いが出る。(やみくもにいくらがんばっても、間違った方向で努力していれば課題は達成できない)

 また、社会人になってからの「仕事」はすべて期日のあるプロジェクトであり、どの会社も新卒社員にプロジェクトの進め方を教え込むのに苦労する。これがわかっていないうちは使い物にならないからだが、新卒入社の時点でプロジェクトの進め方をマスターしていれば、戦力として活躍できるようになるまでの期間をかなり短縮できるため、高い評価を得られる(周囲よりも仕事でミスしたり怒られることも少ない)。ヨットレースで言えば、経験者がスタートをばっちり決めてその後のレースを支配するようなものである。

 ヨット部の目標はインカレ勝利にあるが、それを最大のプロジェクトとしたとき、インカレ勝利というプロジェクトは無数の小さなプロジェクトで構成される。それらの一つ一つに取り組む活動を通じて、プロジェクトの進め方を身に着けていってほしい。

 それはヨットレースで勝つことよりもずっと重要なことであって、この先数十年にわたって諸君の身を助けてくれるスキルとなる。

 


PDC

 プロジェクトを進めるにあたっての基本概念。P→D→Cはサイクルを構成して何周も繰り返す。一般に、このPDCサイクルを何周まわしたかがパフォーマンスの決め手となる。

 

P・・・Plan:計画。いつ、誰が、どこで、何をするか?

所要時間とコストは?ハードルは何か?

どうなれば達成できたといえるか?ゴールは何か?

必要な事前準備は?

D・・・Do:実行。計画したことを計画した通りに実行する。

C・・・Check:評価。計画を実行した結果、課題は達成できたか?

できなかったことは何か?どうすればそれをクリアできるか?

→2周めのPlanへ

 

例)「今年の目標を達成すべく年間の練習計画をたてよう」
  PDCサイクル的には、昨年の練習の評価(Check)をうけて今年のPlanを行いDoする。
  その評価は来年のPlanに反映される。
  さらに、年間の練習計画は日々の練習メニューにまで落とし込まれ、そこでもPDCが発生する。
  同時に、練習計画を改善するためには練習以外の要素を改善する必要も往々にして生じる。
  (レスキューを購入しよう、新艇が必要だ、など)
  このとき、それらの要素を改善するPDCサイクルが個々に発生する。

 

 Doに時間を費やす人は多いが、Doの前のPlan、Doの後のCheckをきちんとできる人は少ない。こういった人たちのDoは往々にして成果を得られず、成果を得たとしてもそれを繰り返せない。

土日の海上練習だけがんばっても、平日陸上でのPlanとCheckがなければほとんど意味はないということでもある。

 


報連相

 新社会人ができなくて一番怒られることが多いポイント。これができない社会人は無能と言って差し支えないほど重要。

報・・・報告。メンバーがリーダーにタスクの進捗や状況、発生した問題などを伝えること。

リーダーはこの報告によってプロジェクトを管理するので、大変重要。
タスクの完了は、担当者がリーダーに完了を報告した時点であって、報告がなければ完了したとはみなされない。
また、報告内容は事実にもとづき、なにがどうなっているかを正確に述べること。
例えば問題が生じた時にリーダーが必要とする報告は、メンバーの言い訳や希望的観測・想像ではなく、問題解決に有用な情報である。メンバーが不正確な情報をリーダーに与えたり、あるいは報告を怠れば、リーダーは正しい判断ができない。

連・・・連絡。ある情報を入手した時、それを必要とするであろう人に情報を伝えること。

「風通しがよい組織」とは、行き交う連絡の情報量が多い組織のこと。
「情報共有」「シェア」と言っても良い。

相・・・相談。判断に迷ったり対処方法がわからないときに意見交換すること。

たとえばタスクを期日までに終わらせられない時、担当者は代案をもってリーダーに「こうさせてほしいがどうか?」と話す必要があるが、これも相談。期日になって「できてない」という報告をするようではいけない。

 


リーダーシップ、フォロワーシップ

 


プロジェクトの進め方

【PLAN】

1)リーダーはプロジェクトの目的(=達成すべきゴール)を設定する。

※「全タスクを期日までに完了させること」はゴールではない。
例えばこのwikiを作るプロジェクトは、「完成させること」がゴールではなく、
「部として公式な座学資料を作ることによって、伝えていくべき情報を確実に伝え、強いヨット部を伝統にする」ことがゴールである。

 

2)ミーティング

​・リーダーからメンバーにプロジェクトの意義と目的を説明する。

・目的達成のために必要なタスクを洗い出し、タスクのリストを作る。

・懸案事項も洗い出し、必要に応じて調査する。←これもタスク。

・各タスクの担当を決める。
・下記7)の評価の仕方を決めておく。(どうなればゴールインなのか、極力客観的な指標を決める)



3)見積もり

各担当は自分のタスクの見積もり(≒作業スケジュール)をリーダーに提出する。
タスクの完了までに必要な総時間(=工数)と、スケジュール(締め切り)は別物。
総所要時間が3日のタスクであっても、毎週そのタスクに1日しか時間をさけなければ、締切は3週間後にしなければいけない。
※良かれと思って無理なスケジュールを作っても、実行できなければ問題になるだけなので、十分に実現可能なスケジュールを組む。できそうにない場合は素直にリーダーに相談する。

 

4)スケジューリング

リーダーはスケジュール表を作り、上位者に報告&チームで共有。
(スケジュールには修正期間を加味しておく)

 

【DO】

5)作業実行

各担当が自分のタスクを処理するフェーズ。
リーダーはスケジュールに則り進捗を管理する。
各担当は、タスクが完了したらチーフに報告、評価してもらい、修正がはいれば対応する。

 

6)全タスク完了の報告

すべてのタスクが完了したらリーダーは上位者に報告し、評価してもらう。
修正がはいれば1)に戻って対応する。

 

【CHECK】

7)評価

上記2)で決めておいた評価方法で、ゴールを達成できたかどうかを測る。
達成できていない場合、それを達成するプロジェクトのPDCが発動する。

 

最終更新:2017年04月22日 21:38