水俣市長崎・木臼野地区に存在する国有地の払い下げを求める意見書(水俣市議会)
水俣市長崎・木臼野地区に存在する
国有地の払い下げを求める意見書
水俣市長崎・木臼野地区に計画されている民間事業者による
産業廃棄物最終処分場建設計画については、建設予定地の近隣または下流に水源地等があること、土砂災害の危険性が高い地域であること、近くに活断層があることなどから、汚染物質が流出した場合の環境破壊、健康被害等を懸念し、水俣市民挙げて建設反対の運動を展開しているところです。
水俣市民は、水俣病の教訓から、ごみの高度分別などの取り組みを進め、環境モデル都市づくりを行っているところです。このことは、大量生産・大量消費・大量廃棄の使い捨て型のライフスタイルを見直し、環境と調和した資源循環型の持続可能な社会の構築を目指すものです。今回のこの広大な産業廃棄物最終処分場建設計画は、このような水俣市民の取り組みに逆行するばかりか、有形無形の苦痛を与える計画であり、到底受け入れられるものではありません。
先般、
処分場建設予定地の中に、国有地が存在することが明らかになりました。
水俣市では、古くから長期滞在の湯治場として利用されてきた湯の鶴温泉の資源と、周辺の森林資源を連携させた「湯の鶴温泉湯治村」づくりに取り組んでおります。
この取り組みをさらに促進し、この用地を活用して、湯治客を中心としたウオーキングや森林浴による健康増進、ジョギングやクロスカントリーなどのスポーツイベントの開催、また、四季折々の自然観察等を目的とした心休まる憩いの夢歩道を整備することにより、人々の健康志向の高まりやスローライフ思考の浸透に貢献できるものと考えております。この公共利用計画は、地域住民の願いでもあり、地域再生に大きく期待できるものであります。
したがって国、県及び国会におかれては、上記趣旨を御理解いただき、水俣市への国有地払い下げについて御配慮いただきますよう強く要望します。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。
平成19年3月2日
内閣総理大臣 安 倍 晋 三 様
農林水産大臣 松 岡 利 勝 様
参議院議長 扇 千 景 様
熊本県知事 潮 谷 義 子 様
最終更新:2007年07月19日 14:08