アスカ・ラングレーとして女装デビューされてから数ヶ月。
シンはある決意を固めた。
シン「俺はもう二度とバイトで女装なんてしないからな……」
白石「シン、ちょっといいか?」
シン「ん? どうした白石」
白石「ちょっと相談に乗ってくれ……」
シン「? どうしたんだよ。改まって」
白石「ここじゃあ何だから、一緒に屋上に来てくれないか?」
屋上
シン「さて、何の用だ白石」
白石「うん、あのな……」
シン「?」
白石「俺、好きな人が出来たんだ……」
シン「ええ、マジかよ!? だれ?」
白石「うん……一目惚れって言うのかな。まだ名前も知らないんだ」
シン「何だよ。それじゃあ相談の乗りようが無いだろ」
白石「おれ、こういうの初めてだから。その人とどうお近づきになれば良いか分かんなくて……」
シン「なるほどね。でもどちらにせよ、まず話しかける所から始めないとどうしようも無いだろ」
白石「だから、女性への話しかけ方を、そういうのが得意そうなお前から学ぼうと思ってな」
シン「なら、答えは簡単だ。いいか白石。俺から言える事は一つだけだ」
白石「一つだけ?」
シン「勇気を出せ」
白石「勇気を?」
シン「ああ、そうだ。その子の事が本当に大好きなら、勇気を出して自分で考えられる限りのアタックを行うんだ」
白石「そ、そうだな。ありがとうシン。おれ、勇気を出して頑張ってみるよ!」
シン「ああ、頑張れ白石! ところで、その女性っていうのはどんな人なんだ?」
白石「とても素敵な女性だよ」
シン「だから、どう素敵なんだよ。隠さずに言っちゃえよ」
白石「わ、分かったよ。黒い長髪が綺麗で、ちょっと強気な感じなんだけど、いつも恥らうような表情を浮かべててな……」
シン「ほう、そのギャップに惚れたのか?」
白石「そ、それもあるけど、俺が一番彼女の外見で魅力を感じたのは、あの紅い瞳なんだ」
シン「……何色の瞳だって?」
白石「燃える様な紅い瞳……あの瞳に出会った時、俺のハートはバルサミックスしちゃったんだ!」
シン「……なぁ、その子はどこで見かけたんだ?」
白石「秋葉腹だ」
シン「……もしかして。その子、いつも髪はツインテールにして、服装は赤を基盤としてないか?」
白石「まさしくその通りだが、なんで知ってるんだ? ……まさか、お前の知り合いなのか!?」
シン「あ、いや。そういう訳じゃないんだ。あはははは……なぁ白石」
白石「ん?」
シン「やっぱりその子は諦めろよ。そんなに可愛いんだったら彼氏とか居るだろうし」
白石「やっぱり。お前知り合いなのか!?」
シン「いえ。知りません! 断じて知りません!」
白石「なんで敬語なんだよ……はぁ、会いたいな」
シン「な、なぁ、もし会えなかったらどうするんだ」
白石「会えるまで待つさ」
シン「だから、もし会えなかったら……」
白石「会えるまで待つって言ってるだろ……ずっと待つさ。お前に助言も貰ったしな」
シン「…………わかったよ白石。お前、今日の放課後ずっとここに居ろ」
白石「え、なんで?」
シン「その子に会えると思うぞ……」
白石「本当かよ! 楽しみだな~」
シン「……ああ、楽しみにしていろ」
泉家にシン帰宅
こなた「あ、シン。もう、女装はしなくていいよ。店長には私が言っておいたから……今までごめんね」
パティ「そのとおりデス。あそこまでイヤがるとは思わなかったノデ……」
ひより「私達三人、反省したっス。もう先輩に無理やり女装はさせないんで、どうか今までの事を水に流してほしいッス」
シン「……お前ら、頼みがある」
三人「「「頼み?」」」
シン「俺を完璧な女の子に……完璧なアスカ・ラングレーにしてくれ……」
三人「「「はぁ?」」」
シン「これで、最後にするんだ。これで……」
こなた「えっと、どういう風の吹き回し……ってか何で泣いてんの?」
最終更新:2007年12月10日 23:51