「え、どれ」
「とぼけるな……! ミラージュコロイドも、核も、どちらも公式には発表されていない」
言われて、思い当たる。
なんかwikiにそんなことを書いてあったけなーあははははー。
本編でも言っていたような言ってないような。良く覚えてないアルヨ。
(もっと真面目に見とけば良かった……!!)
後悔先に立たず。どんどん顔が引きつっていくのがもうねほんと。
「……」
目がマジだ。シンアスカの目がとてもマジだ。
このまま首でも叩き折られるんじゃないか?
思ったときには片手が離され、もう片腕を背中側に捻り上げられてしまった。
成すすべも無く身体が回転し、肩が勢い良く壁面にぶつかった。
「ザフトの機密を知ったんだ」
――無意味だ、ここはC.Eじゃない。
がちゃ、と音がした。
――この世界のガノタなら皆知っていることだ。
安全装置を外したみたいだった。
――何とかして分からせろ。
がすっ、と頭に押し付けられた。
「死んでもらう」
――私にはまだ、死亡フラグは立っていない。
「放せ!」
「断る」
「こんなちびっ子を殺す気か!」
「不安因子を生かしておくほど、俺は優しくない」
ええい考えろ! こいつの常識を破壊する一言を!
天地がひっくり返る残虐な一言を!
「ここは君の知っている日本じゃない」
「戯れるな」
ダメだ、こんな月並みじゃ。
C.Eに有る物、ここに無い物。
紙幣、土、空、
かがみ、空、空!
「空だッ!!」
そう、ここはC.Eじゃない。
それと最も違うものを、
こなたはギンと指差した。
「空を見ろ! プラントを探せ! アンタの世界なら、見えない星座が有る筈だッ!!」
「何……?」
僅かに力が緩んだ。そうだ! 探せ! アンタの意思が信じるものを!
「っ、」
手が緩んだ。
「バカな!」
こなたの身体を押しのけて、西暦の空に顔を出す。
東西南北子丑寅卯辰巳、全天仰いで、脱力す。
「嘘だろ」
「……ふう、」
勝ち誇ったように、胸を張る。
「これで分かったかな?」
ミッションコンプリート。
凶器は既に垂れ下がっていた。
こなたは、額の嫌な汗を拭った。
「いつまで手を握ってんだヨ」
ぺち、と、シンの手を払う。
彼は、ピクリとも動かない。
……ちょっと、罪悪感が浮かんだ。
「急にこんな事を告げてゴメンよ。でも私は」
「――危うく、騙される所だった」
「そうそうオレオレ詐欺ってね、ん!?」
鼻先に、黒い穴が現れた。
どう見ても銃口ですちょっとまて。
「何でこうなるの!?」
「答えは簡単だ。ここが異世界なら」
目が細められた。
「アンタが、俺を知っているはずが無い」
「ホワーイ」
なんという設定矛盾。
「ででで、でもプラントないじゃん!」
「ミラージュコロイドの応用だろう」
「つ、月の宙域からどうやって地球に落ちたって言うのさ!」
「お前らが引っ張ったんだろう」
「むあああ! えっと、えっとぉ!」
ええい! クールになれ泉こなた……ってこのセリフは死亡フラグだー!!!
「死ね」
ぎゃー! シンの目が更に細められその顔は苦痛に歪み胸元を押さえてうずくまった!
「え?」
シンが、苦しげにうずくまっている。
「ちょっと、大丈夫……?」
「――っ」
声も出せないらしい。
やばくない? もしかして怪我とかしてた?
「かがみィ! チョッと来てぇ!」
とにかく応援が必要だと感じた。
ここは携帯の電波が入らない。救急車を呼ぶには下山する必要がある。
その前に応急処置を行っておきたかった。
「う、ぶ」
「大丈夫!? 服脱がすよ! ……ってどっから開けるんだこれ!!」
見る見るうちに、彼の顔が苦痛に歪んでゆく。
「大丈夫だ傷は浅い! だからどうやって脱がすんだこれ! シン! シン・アスカー!」
「きもち、わる――」
その頬がプゥと膨らみ、慌てて手を口へと持ってきたがそれは結局無駄な抵抗に終わり、
「ねー、こなた呼んだー?」
見上げて呼ぶが返事が無い。
「全くもう」
ガンダムの装甲に足を掛けて、どうにかこうにか登ってみる。
「あーもう、なによこれ」
斜面で言ったら断崖に近い角度。いくら突起があるとはいえしんど過ぎる。
恨み節でもぶつけてやろうと、上を見た。
なんか見慣れないシルエットが頭を出していた。
次の瞬間、
(うわー綺麗なナイアガラ!)
(〓ω〓.)「まあ、平たく言うと酔ったんだって、次元転移で」
みゆき「さ、災難でしたね」
きーんこーんかーんこーん
(〓ω〓.)「おや、休み時間終わっちったね」
みゆき「大変、次は生物です! 実験室に行かなくては」
(〓ω〓;)「いやん、すっかり忘れてた! 急ごう!」
みゆき「はい!」
(〓ω〓.)「俺たちの戦いはまだ始まったばかりだ!」
最終更新:2008年03月12日 12:10