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10-341

輝きは弱く、今にも潰えそう。
最初から見ていなければ、きっと見つけられないだろうそれは、
ゆっくりと、ゆっくりと、町外れの小山の中腹へと墜ちていった。
二人の少女はポカンとしてそれを眺めていたが、

「……シータだ」
「……シータだ」

ジブリ作品は偉大である。
こなたは久しぶりの他人とのシンクロに満足し、

「おねーちゃんおねーちゃん! ちょ、寝てるしぃ~」

つかさはかがみの頬を両手で挟んでガクガクしている。
部屋が暗いので表情がよく分からないのだが、随分とリラックスして寝込んでいるようで、
つかさが揺するたびにガックンガックンと首を揺らしていた。

「むぅ、勿体無いねぇかがみん」

言いながら、上着を羽織る。

(そういえばまだお風呂に入ってなかったね……)

本当はご飯を食べた後に入るつもりだったのだが、うっかり大乱闘スマッシュブラザーズなんぞ始めてしまい、つい先ほどまで熱いバトルを繰り広げていたのである。
だが、それは好都合だった。

「つかさ」
「ふえ?」

窓を閉め、カーテンを閉じる。
こたつの電源を落とし、つかさへと向き直る。

「――ついて来れるか」

これから楽しい山登りが始まるのだ。

「どこに?」
「……やま」

つかさの反応に、こなたはTYPE-MOOMの限界を感じた。
きのこがんばれ。超がんばれ。


回っているのは月か宇宙か、
それとも、落下しつつあるこの機体《カラダ》か。

「っ……」

血液が刃物と入れ替わったらしい。
心臓がビクンビクンと脈打つたびに、細胞が生きるのを辞めてゆく。
血中に仕込まれた辞表は血管を通り、五臓六腑に染み渡る。
この身に四肢は亡く――


土にまみれた小さな腕。
生きてた筈の命の残滓。
――あれは踏み散らされたチューリップだ。真紅の花びらがドロリと散っている。


力が欲しかった。
全てを護れる牙が欲しかった。
だから
反吐を吐き、血尿を垂れ流し、血の涙を転がした。
なのに


純粋で、真っ白で、命を懸けても守りたかった女の子。
好きだった、とも違う。ただ、彼女には幸せになって欲しかった。
――あれは捩れたホワイトリリー。見ているそばから曲がって、折れた。


もう二度と、失いたくなかった。
全てを薙ぎ払う為の力が欲しかった。
燃え上がる赤い翼を、
命を砕く無双の掌《て》を。

これで全てを護れる筈だった。
誰も傷つかなくて済む筈だった。
なのに


――ずっと一緒に戦ってきた、信頼して、信頼されてきた彼女。
俺はアイツに何をした?
無敵の銃火は、いったい誰に振るわれた――


「きもち、わるい……」

奪われて、手に入れて、
裏切られ、打ちのめされ、
手に入れて、奪われて、奪われて、
奪った。奪って奪って奪って、裏切った。

砕けた心が、嘔吐と成りて向かって来る。
俺は再び反吐を吐く。
シン・アスカの残骸が、群れを成して込み上げてきた。

だからこの身に四肢は亡く、あとは地へと落着するだけ――


形式番号RX-78GP01。通称、ゼフィランサス。
ガンダムではなくマウンテンバイクである。
本来は泉そうじろうの愛機であり、泉家の庭に悲しくも荘厳に鎮座しているべき機体である。
泉こなたが乗るべき物ではない。
しかし彼女は、父の留守を期とし、非常事態であることを理由として、長い間封印されていた本機を解き放ったのである。

「私の愛馬は凶暴どぇぇぇす!!」

ちっさいバカが、もンの凄い勢いで荒れた斜面を駆け上がってゆく。
その速度は道路交通法で定められた制限速度である15km/時を軽く上回り、
ハンドル部分に取り付けられた速度計は30と20の間で激しく揺れ動いていた。

「まってー、まってー、登れないよー」キコキコキコ

形式番号RX-78GP02。通称、サイサリス。
ガンダムではなく三輪車である。
長い車体と三輪の構造、前ハンドルに取り付けられた籠と、
後輪と後輪の間に備えられた大きな荷台を装備しており、その総積載量は泉家最大である。
元々は、泉こなたが単独で大量の買出しを迫られたときに使用する機体であり、
その特製上、高速走行や、悪路・斜面の走行を行える機体ではない。

「こーなーちゃぁぁぁぁ……あう、あう」
「……歩きの方が早いわよ?」

早々にママチャリ《ガーベラ》を降りていたかがみが、ため息混じりに言った。
かがみは出発直前に息を吹き返し、慌てて追いかけてきたことを追記しておく)
詰まらなそうに、懐中電灯を四方に向けている。

「ったく、何がシータよアル・アジフよ。のーみそ二次元なんだから」
「どっこいしょういち」

土の匂いがした。
振り向くと、つかさが自転車をズリズリと路肩に押している所だった。

「自転車、置いていって大丈夫かな?」
「大丈夫じゃない? ここ、滅多に人が入らないって言ってたし」
「……変な生き物、居ないよね?」
「居たらとっくに噂になっているでしょ」

真っ暗な山を見渡しながらかがみは言った。
実に静かである。

風の足音だけが静かに鳴っていた。
(不審者とか、住処にしてないでしょうね)
誰も近寄らない山だと言うし、食い物を求めて流れ着いているかもしれない。
垢が浮かんだ顔、熊のような髭。
下卑た笑いを浮かべた、汚らしい表情。
(――まてまて)
脳みそが警報を鳴らしている。
危なくないか?
深夜だぞ?
叫んでも誰も来ないぞ?
(洒落に)
成らない! かがみの思考は帰結した。
格闘技経験者のアイツは大丈夫だろうが、
「こっちは乙女が二人だぞ!」
「ふえ?」
「つかさ、ここにいて! あのバカ呼んで来るから――」
そのとき、進行方向から激しい叫び声が聞こえて、二人は身を竦めた。
甲高い声で、どことなく間抜けなビブラートが掛かった雄叫びだった。

「糟日部防衛隊! ファイヤァァあァぁァ!!」

明らかに泉こなただった。

「……そのまま燃え尽きちまえ」

かがみはため息をついて、つかさの方に目を向けた。
丁度、バックから懐中電灯を出そうとしているところだった。
あ、落とした。

自転車で登ることは不可能である。。
木の根やら、窪みやら、岩やらが平気で転がっているような登山道である。
整備どころか、人が通らないので草も生え放題食べ放題。ぜひとも牛っ子にお勧めします。
この、とても人間向きではない道を、

「ブルァァァァァァ!」

若本のような声で駆け上がってしまうほど、泉こなたは興奮していた。

「糟日部防衛隊! ファイヤァァあァぁァ!!」

興奮しすぎてビブラートが掛かってしまったが、関係ない。

「ずっと待ってた!」

未踏の快楽、絶後の絶頂。
命の車輪は今宵に燃える。

「この日を待ってた!」

高鳴る鼓動は一万ビート。
今日の夜とこの星に、泉こなたは恋をした!

「この時を待っていたァ!」

氷の風を、猛る吐息で吹き飛ばし、
夜露に濡れる、藪と草木を轢き散らかす。
そのとき見えた大きな岩。
このままいけば激突確実。

「日本……」

恋する乙女に物理は要らず。

「始まったァーッッ!!!」

大きな岩はジャンプ台、
全速力で飛び込んだ。
タイヤが回る。岩を蹴り付ける。
火が出るほど強引に、
泉こなたは、空へと飛んだ。

比喩でもなんでもなく、それは見事なムーンサルト。
くるくる回る一人と一台は、夜空に浮かぶクロワッサン。
乙女座《ヴァルゴ》のスピカに照らされて、青い軌跡を見せ付ける。
その姿は、

「ちょっ!?」
「……とんどるー」

ちょっと離れたツインズにも良く見えた。

「おぉ……」

なんと言う綺麗な回転。
まるで地球のへそになったみたい。
こんなに綺麗に回っていたら、

「あ」

着地なんか、とても絶望的――

「アーッ!!」

この高さから落ちたらやばくない? と思う一方、
この展開なら大丈夫! 死なない! と思うこなたであっt
どしゃ。ごろごろごろごろゴンッ。

(ねぇ、お父さん。セフィーロにはどの路線で行くの?)
(はは、こなた。電車では行けないよ)
(じゃあ、東京タワーから行くの?)
(どこからもいけないよ。こなた、『物語』っていう言葉は知ってるかい?)

超自然、大霊界、あらゆる不思議に憧れていたことがある。

(泉さん、何をしているの?)
(UFO呼んでるの)
(来るの?)
(たぶん来ない)
(ふーん)

『二次元と三次元は絶対に混同するんじゃないぞ!』
といわれて育ったお陰で、社会不適合者にはならずに済んだ。
どこまでが常識でどこまでが非常識なのか、それは把握していたから、
いつまでも子供みたいなことは言わなかったし、何が現実でどこが妄想か、それについてもよく分かっていた。

――思考と行動が一致しなかった。

頭では冷えたことを考えていても、
漫画を読むたび、燃え上がって、
アニメを見るたび、煮え滾った。
「きっと、フラグはあるはずなんだ」
なんて思ったりなんかしちゃったりして。

でも、

(つまんないな)

そんな私も、中学を卒業する頃には、もう色々と諦めていた。
繰り来る二次に思いを馳せるその数だけ、
膝が折れた。
希望が死んだ。
肉の一つ一つが爆砕し、塵になった。
それによって生まれた余剰スペースには絶望が入り込んで、心が老いてゆくのを、実感した。

――フラグなんて無かった。

飛べない鳥、泳げない魚。
情熱の残滓を趣味《げんじつ》に投影しながら、泉こなたは一生を終えるつもりでいた――


「シータだ」


このカタルシスは、自慰より愛撫より性交より、考えられるあらゆる悦楽よりも気持ち良かった。

「痛でぇよぉーっ!!」

3秒ぐらい地面に突っ伏していたこなたが激しく起き上がった。
その声と表情はまさしくハート様であり、無意識化で行われた物真似は本人と見間違うほどの出来であった。
激しくキモイ。

「あー……チョッと調子に乗りすぎたヨ……」

ペチペチと頬を叩きながら立ち上がり、ポケットの中に仕込んでいた小型の懐中電灯を点ける。

「うぇぇ、きちゃなぁい」

全身が茶色く汚れていた。
朝露と腐葉土が混ざり合ったいわゆる『泥』が143cmの身体を満遍なく覆いつくしている。
不意に背中がスースーする事に気づき、上着をグイと引っ張ると、ビチビチと音を立てて二つに分かれた。

「ふふ……2000円もしたジャンパーは破れたがな」

仕方がないので丸めて下に置いた。
屈んだときに、ピリリとした痛みを感じた。
右足の裾をグイと捲くると、脛から膝にかけて、幾条もの赤い筋が出来ていることが分かった。
どうやら派手に擦りむいたらしい。
気になって他の裾や袖を捲くると、やっぱりというかなんと言うか、痛々しい擦り傷だらけになっていた。

「首は……」

頭を廻らせ、調子を確かめる。
大丈夫。痛くない。
ついでに頭や顔もあちこち触ったが、こちらは怪我をしていないようであった。
ふと、すぐ脇が急な斜面になっていることに気が付く。
10メートル強の絶壁。そこの一部の土が不自然に削れていた。
どうやら斜面に落ちたらしい。そのお陰で、落着のダメージが軽減されたようだ。

「うむ、跳弾、跳弾」

言いながら、某スマッシュブラザーズの映像を思い浮かべる。
Zトリガーで張ったシールドを微妙に動かして、フォックス氏のレーザーを斜めに弾く。
こんなときまでゲーム映像が出てくるなんて素敵!
京都の花札屋は偉大だね!
なんか目の端に無残に破壊された自転車なんて見えない。全然見えない。

「……おや?」

そのまま現実逃避しようと思ったのだが、

「これ、かな?」

その先に、探していたものがあったので、まあ、うん。
ライトが自転車に当たらないように角度を調整しながら、それに向ける。

「つ、いたた」

服に擦れて、あちこちの傷口が傷む。
(あーあー、傷残ったらやだな)
マキロン持って来ればよかったヨ、と呟いて、それに近寄る。
それは巨大で、小型のライトではその全貌を確かめることが出来ない。

「……メカ?」

鉄の色、というよりも灰色の、巨大な『何か』。
それが、斜面に寄りかかるようにしてそこにあった。
まず、全体の下の方、ちょうど自分の真正面にライトを向ける。

「んん?」

何だか複雑な機械が、ぐにゃぐにゃ歪んだ長方形の中に納まっている。
断面は焼いて潰したよみたいに、不自然に揃えられていた。
ライトを上に向けると、複雑な形の多面形。
まるで人間の胴体のような形だが、その中心付近には、人一人通れる位の意図的な穴があった。
長方形はそれから生えていた。……足か? 右にもあるし。

「にしては、歩けそうにないね」

まず短い。こんなバランスで歩けるのはカービィぐらいなものだろう。
それに、こんな溶断されたような断面で歩けるはずが、
……あ、溶断?

「なるほど、撃墜されたのか」

アル・アジフも冒頭でアイオーンを破壊されていたしね。
それならこの、胴体の脇っちょの短い奴は腕だったのか?

「ダルマにされてら」

腕の断面を覗き込むと、こちらもグネグネと変形した装甲と機械が見えた。
肩の向こうに控えめな突起がある。
恐らくは頭部だろう、こなたはそこに光を向けた。

「……ヒュッケバインっぽいな」

というか、ガンダムか。
ちょうど最近の、ごちゃごちゃしたデザインのガンダムに良く似た頭であった。
そうそう、SEED系のあの微妙なデザインにそっくりねー。
むしろ見覚えが。

「ガンダムタイプで、ダルマ」

ダルマといえば、セイバーと……

――乾いた音。枝を踏み砕いた音。

「むっ!」

ピキュルィキーン! などと額を光らせて、こなたは素早く諸手を挙げて降伏体制。
丁度、かがみが斜面を降りてくる所だった。

「なんだ、かがみんか」

残念そうなこなたとは裏腹に、柊かがみはうろたえて、目を白黒させている。

「ちょっと、なによ、これ」

「うん。ガンダム」
「がんだむ、……ガンダム!?」

二つの目がマジッスカの意思を放っている。

「ガンダムはアニメじゃない! 実在する訳ないでしょう!?」
「ホントのことさー♪ ここにあるし」

言いながらライトで照らす。
かがみを。

「やめれ」

ライトをガンダムに戻す。

「……本物?」
「多分ね。種のデスティニーガンダムだとおもうよ」

はー、と息を吐くかがみ。
……なんだか無理に落ち着こうとしているようだ。

「よく分かるわね……」
「こんな無様にやられたのはコイツくらいなもんだよwww」

てこてこと近寄るこなた。

「わ、危ないわよ!!」
「大丈夫大丈夫。……うん、胸の穴はコクピットだったか」

慌てるかがみを余所に、のそのそと機体をよじ登る。
……こちらも、見覚えがあるメカが正体だったせいか、いくらか落ち着いていた。

「暗ぇ」

真っ暗なそこに、無防備に顔を突き出すこなた。
うんとこしょ、と肩から上を入り口に引っ掛けて、左手に持ったライトを向ける。

「お……」

てっきり、中の人は留守だと思っていたのだが。
こなたが想像していた風景と違い、コクピットの中には一人の人間がいた。
赤い全身タイツ……

「もとい」

赤いパイロットスーツに包まれた身体は細身。
その五体は脱力し、狭い座席にだらしなく垂れている。
頭部がヘルメットで覆われていたせいもあり、その表情は見えなかったが、恐らく気を失っているようだった。

「こなた! 危ないって!」
「大丈夫大丈夫……」

かがみへの応えもそこそこに、こなたは足を振り上げる。

「よいしょっと」

正面の機械やら足元のいろいろを踏まないように、慎重に進入する。
えらい狭い。人二人入るのには不便すぎる狭さだった。
(というか、普通の身長なら直立するのも難しいんじゃないのこれ)
思いながら、目の前数十センチの所にいる紅いのを見つめた。

「あの子、かな……」

脳裏に浮かぶ、アニメの映像。
赤い目、つんつん頭の主人公。
なんか本編でも踏んだり蹴ったりだった挙句、主役の座まで奪われた(^Д^)9mプギャー主人公、
シン・アスカの顔がぼんやりと浮かんできた。

「良いねぇ」

こなたは元々キャラ萌え畑の出身である。
冷静になり始めていた脳が、再び熱く熟してきた。

「ふふふ、とうとうアニメ世界にも居場所がなくなったのかねぇ、こいつ」

何気にひどいことを言いながら、ライトをしまい、ヘルメットに手を掛ける。
怪我をしていたら困るので、慎重に、ゆっくりと。
あ、ちょっと手が震え来た。
いくら力を入れても取れない。
どうなってんだこれ!

「取れねぇぇぇぇ」

グイ、と引っ張る。
うぐ、と声がした。

目が合った。

「あ」

紅い、二つの錆びたナイフがこなたの目を見ている。

「いや、これはね、その、寝起きのキッスを――」

忙しなく手を動かして、何とか言い訳を試みるこなた。
その仕草は、遅刻の言い訳をするときの彼女に良く似ていた。
それを見た、虚ろに錆びたナイフは

「っ!」

カッと輝き錆を掃う。
紫電の如き裏拳だった。
身体を反らして避けられたのは、こなた自身のスペックではなく、たまたま後ずさっていたからに過ぎない。

「何だ、オマエ」

最初、それが声だとは分からなかった。
激しい声で繰り返されたとき、それが極限まで渇いた喉から放たれた、ある一種の日本語であることに気がついた。

「さ、埼玉県民」

それだけを漏らすのがやっとだった。
何か気の訊いたことを言いたかったのだが、突然現れたバイク戦艦が脳みそのあらゆる部分を地ならししているため上手く纏まらない。
自分のシナプスから煙が出ていた。
――落ち着け、やれば出来る子元気な子。
折角のフラグを、無為に折るのは断固阻止しなければ。

「……」

少年の目は、また錆び付いて、虚ろにあたりを見渡している。
暫く、シートがきしむ音しか聞こえなかった。

「き、君こそ何さ。こんなもんに乗ってきて」

堪らず口を開いた。
シンは無言でヘルメットを外した。

「これデスティニーだよね、君はシン・アスカかな」

こなたには目もくれず、気だるげな手つきでコンソールを叩く。
胃がムカムカしているのか、しきりに胸の辺りを撫でながら舌打ちしている。

「凄い機体だったよねー! 手からビームは出るしさ! 足だって速いじゃない!」

お、こっちに目を向けた。
こなたは満足げに舌を滑らせる。

「確かに最後はやられちゃったけど戦果は凄かったじゃん! ミラコロ分身とか!」

ぴくり、と眉が動いた。

「核とデュートリオンを併用したエンジンは凄いね! 出力も高いでしょ!!」

シンの身体がこっちを向いた。
こなたの顔が安堵に緩む。何に安堵したのかは自分でも分からなかった。
シンはこなたの腕に手を伸ばし、そのまま激しくコクピットの壁面に叩き付け、

「ばっ!?」

てめぇそこ傷口! 言う間もなく、そのまま片手も押さえつけられる。

「アンタ、何で知っているんだ」

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最終更新:2008年03月12日 12:11
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