秋葉についたっス……いや~ヤバかった………
「ひより、本当に大丈夫かよ?」
「だ、だい、大丈夫っスよ~」
「全然大丈夫に見えないんだけどな………。悪い、ひよりが乗り物に弱いなんて知らなかった」
「いえいえ~。の、乗り物は、よ、弱くないっスよ~」
「でも、乗った瞬間悲鳴あげてたじゃないか」
そりゃアスカ先輩のこ、腰に、て、手を回したら、そのままki……、って、ヤバイ!自重しろ!自重しろ!ワタシ!
「ほ、本当に大丈夫っス!そ、それよりは、早く、早く行きましょう!売り切れちゃいますよ!!」
「あ、ああ、そうだな。気分が悪くなったらすぐに言えよ」
「は、ハイ!」
ワタシ、こ、このペースで一日持つのか!?
無事デスティニー(限定版)を手に入れたオレたちは、現在メイドカフェで昼食中
ここは何度か
こなたと来たが、相変わらずサービスがよく出来てるな~
「……輩?アスカ先輩?」
どうやら、ひよりの事を結構ほっといてメイドを観察してたらしい。アスカって呼ばれ方されたから気付かなかっただけかも知れないけど………
「あっ、悪い悪い。つい同業者の仕事振りが気になってさ」
「わかりますけど……、事情知らない人にはかなりのメイド好きと思われてるっスよ」
……さすがにそういう目が気にならないほどオレは、赤のプライドを捨ててないぞ!というわけで今度から気をつけないとな………
「しかし今日はホントに助かったよ!ありがとな、ひより」
「いえいえ、お役に立てて光栄っス。でも、アスカ先輩がデスティニー持ってないのは以外っスね」
「いや、これで5体目」
「ハイ?」
「だから5体目」
「……なんでそんなに必要なんっスか!?普通は3つですよ!?」
「そうは言うけどな、これで念願だったデスティニー戦隊が組めるんだぜ!?」
「な、なんっスか、それ?」
「デスティニー戦隊ってのはだな…ってアンタ、オレを馬鹿にしてるだろ?」
「そ、そんなこと、ハハッ!な、ククッ!ないっスよ」
笑いながら言われても説得力ゼロなんだけどな………
「じゃあ、なんで笑ってんだよ?」
「ハハッ!いや~アスカ先輩可愛いな~と思って…ププッ!」
「かっ……!」
可愛いって、マユにも言われたことないのに!
「ククッ!すいません。でも、アスカ先輩もそういう所があるって思うと、ますますす………」
何故か顔が赤くなり、黙ってしまうひより。だが今のオレには、そういう疑問よりも、可愛いと言われた方が重大問題だった
可愛いは褒め言葉なんだろうが、オレとしてはまったくうれしくない。出来ればらき☆すけ共々返上したい称号だ
これははひよりにかっこいいとこを見せとかないとな……またオレを題材に変な同人を描かれちまう!
「よし!ひより、そろそろ行こうぜ」
「りょ、了解です!アスカ先輩!」
アスカ先輩ね~、どうにも慣れないよな、その呼ばれ方……
それよりも、午後はオレの格好良さをみせてやるぜ!と思ったけど、メイドカフェに行ってる時点で、格好良さも何もあったもんじゃないよな………
「すみません、荷物持って貰って……」
「これくらいたいしたもんじゃないけどさ、よくこんなに買うものがあるな」
そういって持っている2、3個の紙袋を少し上げるアスカ先輩
近頃秋葉に来なかったからって買いすぎたかも……また、ピンチだな~
「いや~まあ……でもおかげで、欲しいものは大体揃いましたし、今日はこれくらいにしときます」
「そっか、じゃあ帰るか?」
「……そ、そうっスね~」
ワタシの意気地無し!今日はまだ帰りたくない、ってどうして言えないかな~
「…っと、その前にと…ひより、ちょっと待っててくれ」
「何か買い忘れですか?」
「おでん缶。秋葉はやっぱりあれで締めないとな。ちょっとここで待っててくれ」
「はぁ、わかりました」
そういうとアスカ先輩は物凄い速さで走って行ったっス
しかし、あのシン・アスカからおでん缶なんて単語を聞くことになろうとは…
アニメ見てた時は考えられなかったスね~。これも泉先輩の影響なんっスかね~……そう思うと泉先輩に嫉妬して来たな……ってイカン!イカン!ネガティブな思考はダメっス!
今日はアスカ先輩とデート出来ただけで……って、今日行った所って、午前プラモ屋とメカフェ。午後はアニメショプ数件……これらの場所だとデートしたって言わないっスぅぅぅっ!!!
「ただいま…ってひより、なに頭抱えてんだ?」
「な、なんでもないっス~………」
所詮ワタシは根っからの腐女子。フラグの1つも満足に建てられないっスね………
「なら、いいけど。これひよりの分」
「いいんですか?」
「気にするな、オレは気にしない。ってな」
「わぁ~、ゴチになります、アスカ先輩。さすがザフトレッドは太っ腹ですね~」
「なあ……その呼び方やめてくれないか」
「えっ?」
いきなり声のトーンが変わったアスカ先輩。ひょっとして地雷踏んだ!?ドコだ!?ドコの部分でだ……ザフトレッドか!?
確かにこの単語は、アスカ先輩の思い出したくない過去を思い出させたかも………。「フラグクラッシュ!!」その響きがワタシの脳裏に木霊する
今日はまだフラグも建ってないのに!?
落ち着け!落ち着けワタシ!今ならまだ間に合う!謝るんだ!
「す、すみません!!この言葉はフルボッコにされた事を思い出すから、忘れたい言葉ですよね!?」
「……アンタ、ケンカ売ってるのか」
えっ?あれ?なんでますますフラグブレイク!?
「オレが言ってるのはそこじゃない!呼び掛け方のことだ!」
「へ?呼び掛け方?」
「そう、ひよりはオレのことアスカ先輩って呼ぶだろ?」
「…はい、そうですね………」
「アスカって呼ばれるのバイトくらいだし、なんか慣れないんだよ。それに名字で呼ばれると壁みたいなモノを感じるしさ…出来ればやめてくれないか?」
「……ワ、ワタシは、な、名前の方で呼んだら馴々しいかなと、思ってましたけど………」
「馴々しいなんて思わないさ。先輩も外してくれていいぜ」
……ってことは呼び捨て!?そ、そ、そんな恋人同士みたいに、もし名前で呼び合えたらkonomama……ダメだ~!じ、自分にはまだ、ムリっス~~!
「と、取りあえず、当分は先輩ってつけさせてもらいます」
というか、シン先輩と普通に呼べるかどうか……
「そうか?遠慮何かするなよ~オレたち友達なんだからさ」
グザッ
……友達か……わかってたんっスけどね~……準備なく来るとイタイっスね……フラグクラッシュは……
「……あれ?でも、この前同じクラスの人を名字で呼んでませんでした?」
「白石のことか?あいつを名前で呼んだら『オレの名前は彼女にしか呼ばせん!』って拒否されたんだよ」
「へ~。しかしそれはネタとして使えそうっスね~。今度使わせてもらいます!」
「そりゃ白石も喜ぶな」
そう言って笑う彼を見て今日私は、わかったことがある
私はアニメキャラのシン・アスカが好きなのではなく、人間のシン先輩が好きということに。
それがわかっただけでも………
「お~い、ひより置いてくぞ~?」
「ちょっと、いつの間に…待ってくださいよ~……シ、シン先輩~!」
私と彼は今日フラグが建った