これはある冬の日のことだ。オレこと、シン・アスカは…ただただ驚愕することしかできなかった。
なにせ、幽霊が現れたんだからな…。
その出来事は、ある日の日曜の…真昼間から起こったことだった。
リビングで、
こなたが作った昼飯を食べている最中…ふと悪寒のようなものがオレを襲った。
そして横から、なにか人ならざるモノの気配を感じたオレは…恐る恐る隣の席を見てみたんだ。
すると、誰も座っていないはずの席に…人の形をしたような半透明なものが座っているのが見えたのだ。
「う…うわぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
俺は思わず悲鳴をあげていた。3人しかいないはずの家で…席が4つ埋まることなどありえない。
そして何より、俺の横にいる得体の知れない何か、その存在自体が恐怖を助長させた。
「どーしたの、シン?腰抜かしちゃってさ。なんか隣にいるの?」
「な…何言ってんだよ、こなた! アンタ、オレの隣にいる半透明な物体が見えないのか?」
俺は必死に、隣に得体の知れないものがいることを、二人に伝えた。
だが、何を言ってもこなたや
そうじろうさんは信じてくれない。
どうやら、二人には、その半透明な人物が見えていないようなのだ。
「シン、顔が真っ青だよ…! 体調悪いんだったら、少し休んだほうがいいんじゃない?」
こなたは、俺の異常な動揺っぷりを見て流石に心配してくれたのか、オレに休養を勧めてきた。
俺は至って健康、休養なんぞ必要ない…と強がってみても、隣を見るとその半透明な何かは、依然としてそこにいた。
しかしながら、その何かはやはりオレにしか見えてはいない。…こんなバカな話があるだろうか?
やはりオレは疲れているのだ…と自身に結論づけ、こなたの言葉に従い部屋に帰って休むことにした。
人間、疲れていたら幻覚も見るのだろう。こういう時は、もう何も考えずに寝るのが一番。
そして、部屋に戻ると…すぐさまベッドに横たわったオレの意識は、すぐに深い闇の中に落ちていった…ようだ。
そして、オレが眠りに入ってどれほどの時間が流れたのだろうか……?
「…ン…ん…。お…て…い…」
急に、どこからか声が聞こえてきた。聞いたことのない声だが、それは明らかに女性のものと言える声。
それと、その声の人物だが…どうやらオレの体をゆすっているらしい。オレに起きろと促しているようだ。
というわけでオレがうっすらと目を開けると、やはりというか…こなたがオレの目の前にいた。
なにせ、この家には女なんてこなたしかいない。作り声かなんかで、俺を茶化しにでもきたのだろう。
「こなたか。勝手に部屋に入るなって何度言ったr」
しかしだ、こなたはオレの言葉を遮って…素っ頓狂なことを言い始めた。
「シンさん。やはり、私の姿が見えているんですね?」
「は?こなた…またワケのわからないことを。おまえの姿が見えないわけg」
そこまで言って、俺はこなたの異変に気づいた、というか気づいてしまったのだ。
「こ、こなた? な、なんで足がないんだよ…?」
こなたの足が途中から消えるようになくなっていたのだ。その姿は、まるで…!
「どうやら、先ほどよりもはっきりと私が見えてるみたいですね。
それと、見間違うのも無理はないかもしれませんけど…私はこなたではありません」
こ…こなたじゃない?そ、そう言えば、アホ毛がないような気が…。
「始めまして、シン・アスカさん…でしたよね? 私はそうじろうの妻で、こなたの母の泉かなたと申します」
「こなたの、お母…さん?」
「ええ、そうですよ」
…そう言えば、一度写真で見たことがあるような気がする。こなたにそっくりというか、そのまんまな人を。
ああ、この人がこなたのお母さんか。なんか、こなたが小さい頃に亡くなったと聞いていたが…!
って待てよ? だとすれば、この状況…何かがオカシイ。
「あの、なぜあなたがここにいるんですかね?普通は土の中にいなきゃオカシイと思うんですけど…!」
「あなたのお察しの通りですよ。…私、幽霊なんです」
「ああ、なるほど。ようやくわかりました。まぁ、あなたは亡くなってるって聞いてましたから、幽霊以外…ありえませんよね。
それなら俺も納得---------って、なんだそりゃああぁあl!!!」
俺は一体、何年分驚いたことだろう。とにかく、こうしてオレは「幽霊」と出会ったのだ。
最終更新:2008年03月03日 10:25