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つかさ「うーん・・」
こなた「どったの、つかさ?なんか悩んでるみたいだけど・・。もしかして・・恋とか?」
つかさ「そ・・そんなんじゃないよ・・!えっとね、こなちゃんって特技は何?って聞かれると、何て言う?」
こなた「特技?特技かぁ・・。うーん、なんかそう言われるとなかなか出ないもんだね」
つかさ「そうだよね・・。私、勉強も運動もあんまりできないから・・・特技とか、そういうのないなーって思っちゃって」
こなた「え・・?でもつかさ、料理得意じゃん」
つかさ「そうかな・・。私は料理は好きだからやってるってだけで、あんまり特技って感じじゃ・・」
こなた「そんなモンなのかねー・・。まぁ、かがみなら口から火を出せるとか・・そういうのがあるんだろうけどさ」
つかさ「そ・・それは違うと思うな・・」
こなた「あ、そうだ。シンくんに特技なんてあるのか知らないけど、ついでだから聞いてみよっと。お~い、シンくーん!」
こなたはシンを呼ぶ。しかし、当のシンは机に突っ伏して動こうとしない。

つかさ「・・寝てるのかな・・?」
こなた「そうみたいだね。でも、こう言うと・・きっと起きるから問題なしだよ。・・お~い、空気~!!」

その間、おそらく0.5秒。シンはいつの間にかこなたの前にいた。
シン「なぁ・・・さっきアンタ、オレを空気って呼んだよな・・?正直に言ってくれ、別に怒っちゃいない・・」
こなた「じゃあ、その振り上げた拳は何なのさ?」
シン「それとこれとは関係ない。ただ、挨拶代わりに殴ってもいいかなと思っただけだ・・」
つかさ「お・・落ち着いて。その・・シンくんに聞きたいことがあったから呼んだんだよ」
シン「・・??・・オレに聞きたいこと?何を?」
つかさ「シンくんは、特技は何?って聞かれたら・・何て答える?」

するとシンは少し考え、こう答えた。
シン「・・そうだな。俺は特技は結構多いと思ってる。多くて何から言えばいいのかわかんないけど・・真っ先に思い浮かぶのはナイフの扱い方だな。
   オレはナイフ戦の達人で、1秒間に相手を10回突くことができる。それで何人の漢を血祭りにあげたっけな・・?」
その血祭りにあげた男の数を指で数えるシンに対して、つかさは恐怖した。
つかさ「ち・・血祭り・・!!?」
こなた「な・・なんだか物騒だね。・・特技が多いって言ってたけど、他に何があるの?」
シン「そうだな・・。・・気配を消すだとか・・スチール缶を手で握り潰すこととか・・アリの巣発見・・とか。
   後は・・努力とでも言っとくよ。まだあるけど、こんなところだな」
こなた「なんか・・それ、特技っていえるのか良くわかんないね・・。存在感が希薄なのはシンくんの持って生まれた能力だし・・それにかがみがいないからツッコミがさ・・!」
つかさ「・・・と・・とりあえず、な・・なんだか変わった特技?持ってるんだね・・」
そういうつかさの顔は明らかに引きつっていた。

シン「あと・・ついでだが、オレは強さを追い求めて・・自分を少しでも磨く為にいろいろな競技の世界選手権に参加したんだ・・」
こなた「世界選手権?・・ほほぉ、どんな競技の?」
シン「初めて出場したのは、ボディビルの大会だ。だが、結果は惨敗だった。オレは、細さの中にある美を主張したんだけど・・審査員には分かってもらえなかった」
こなた「シンくんがボディビルに・・。それはちょっと無茶があったんじゃない?ってかさ、そもそも何でその体でボディビルに出ようなんて思tt」
しかし、こなたのツッコミをほぼ無視してシンは話を続ける。
シン「確かに今思えば・・それは少し無茶があった。だけど、その敗北があってこそだった。
   その悔しさをバネに・・それ以降もオレは軍務の一環によって数々の世界大会に参加し、優秀な成績を収めることができた。
   その主な経歴を簡単に言えば・・世界・今夜が山田選手権・・第2位、世界・ごぼうでシバき合い選手権・・第3位。
   そして、チッ○スターの筒を腕に付けて戦う・・世界・チッ○スター選手権・・第2位、どれだけスイカを棒で美しく割れるかを競う、世界・スイカ叩き割り選手権・・第3位。
   最後になるが・・マッチをダメにせずに連続で何回、火を付けられるかを競う・・世界・マッチ発火選手権・・第2位。
   これもまだ他にいろいろあるけど、こんなところだな・・」


こなたとつかさは言葉を発することができなかった。
しかし無理もない。明らかに話が変な方向に飛んでいるからだ。
こなた「・・・・・・・・・!!!」
つかさ「・・・・・・・・・!!!」
シン「二人とも顔が青いけど・・どうかしたか?
シン「シンくん、それマジで行ってるの?」
シン「・・??こんなことで、ウソつくわけないだろ?」
シンの顔は至って大真面目である。どうやら嘘ではなさそうだ。正直、ここまで嘘であってほしい事柄はないが。
こなた「・・なんか全部、第2位とか第3位ってところにシンくんという人間の悲しき性を感じるよ・・・。だから余計に真実味がさ・・!!」
つかさ「なんというか・・す・・凄いね。シンくんって、そういう人だったんだ・・」
こなた(あ、今・・確実にフラグにヒビが・・!)

シン「おっと・・そういやまだ言うべき記録があった。一番大事なコイツを忘れるところだった・・」
こなた「ま・・まだ何かあるの・・?」
こなたは流石にウンザリ気味であることを隠しきれなかった。普段はボケ役のはずのこなただが、今回は完全にシンに翻弄されていた。
無論、シン自身にこなたを翻弄している自覚などないが。
そしてシンはどこか誇り高いような響きでこう言い放った
シン「ああ。それは、世界・空気椅子選手権だ」
こなた・つかさ「・・く・・空気椅子・・?」
胡散臭さ爆発の二人の表情を見たシンは怪訝な表情となる。
シン「・・なんだよ?そのバカにしたような顔は?この大会を・・下らないなんて言わせるかッ!!
   この競技は各国から選ばれたエリート2名が・・・それぞれの国の威信をかけて戦う・・4年に1回の神聖な競技なんだ。
   2000年以上の歴史を持ち、一部では裏ワールドカップと呼ばれていることもある。
   その競技内容は・・最後の一人が残るまで皆が、空気椅子を死合うこと・・。そのあまりの過酷さゆえに死者さえ出る競技だ。
   そして競技者は空気椅子を続けた後にくるであろう輝かしい栄光を信じて・・命の危険を冒しながらも空気椅子を続ける。
   ・・そう、優勝という栄光を勝ち取るためだけにな・・」
このような競技、こなたとつかさは初耳だった。・・知りたくもなかっただろうが。
つかさ「・・空気椅子で・・死者が出るんだね・・」
シン「そんだけ過酷ってことなんだ。それに・・倒れるくらいなら死を選ぶ猛者だっている。
   そしてオレはそんな大会に・・議長からの推薦もあってプラント代表として参戦した。国の威信をかけた戦い・・やっぱり気合が入ったさ。それに空気椅子は特技だったし」
つかさ「さ・・・参戦しちゃったんだ・・」
こなた「・・・で、結果は・・・?」
シン「勿論・・優勝した」
こなた・つかさ(ええ・・・・!?)
もはや、二人はドン引きするしかない。

シン「数多の強豪が連なる熱戦だった。実際、オレが出た大会でも何人か死者が出たんだ。
   で・・二日目、数多の強豪の屍を超え・・オレは優勝した。そして、オレは志半ばで倒れたその戦友たちのためにも・・
   優勝が決まった後もオレは競技の継続を申請した。ここで倒れた者たちのため・・何よりも己のために、世界記録を塗り替えることを決心したんだ・・」
シンはその時の思い出を無駄に熱く語る。
シン「そしてオレは結果、空気椅子76時間継続という・・異常とすら言われた記録を打ち出した。勿論、これは世界記録・・かつ最年少記録だ。
   これはあと、5~600年は打ち破ることができないだろうって関係者は言ってた。
   それと・・ホントはまだ多少の余裕があったんだけど・・76時間を過ぎたところで審査員に止められたんだ」
つかさ「・・きっと・・審査員にも呆れられてたんだね・・・」
こなた「・・・・・もう言葉が出ないや・・って、シンくん・・ちょっと気になることがあったんだけど・・?
    さっき出れるのって各国のエリート2名とかって言ってたじゃん?ってことはシン君の他にも誰か出たの?・・・かわいそうに・・!」
シン「ああ、オレの友人にレイってヤツがいたんだが、ソイツがオレと一緒に出た。ただ、レイは当日・・体調が悪かったのか、開始20秒ぐらいで棄権してしまったんだ。
   こういうのもなんだけど、あの大会の最大のライバルは間違いなくレイだった。もし・・レイが本来の力を発揮してれば、オレも優勝が危うかったもしれない・・」
こなた(なんというか・・・その人は賢明だったんだね・・)

シン「とにかくこのことは、一部の人にかなり賞賛された。これがあったからこそ、オレは議長に見初められたと言ってもいいだろうな・・」
ここで言うのもなんだが注目すべきは、賞賛したのはあくまで一部の人だけということである。その中に議長が入っているのは甚だ遺憾なことだが。
つかさ「よくわかんないけど・・・・議長さんって人、どんだけー・・!」

こうして話は・・やっと終わりを迎えつつあった。
シン「特技ってのは・・まぁ、以上だ。でも・・かつて、こんなに自分のことを喋ったことは・・なかったかもしれない。
   ちょっと・・熱くなりすぎた」
こなた・つかさ(・・・とんでもない世界だったよ・・・)
シン「まぁ、オレも来る空気椅子選手権に向けて特訓しとかないと。オレは前回の優勝者として、大会に無条件で出られる権利を持ってる。
   大会に出るためには熾烈な国内予選を通らないといけないから、これはかなりの特権なんだ。
   ・・・しかしスポーツとかってのは日々進化するもんだから、今度はもっと厳しい戦いになるだろうな・・」
こなた「あのさーシンくん?もう話を終わらせt」
シン「でもオレは、歴代最強の漢としての誇りと威厳・・見せてみせるさ・・・、更なる世界記録をを叩き出してッ・・!!
   ガンダムSEED DESTINYの主人公の座という名の空気椅子を1年間やっていた俺には、世界大会だろうと記録更新しての優勝なんて造作も・・造作も・・造作も・・n」
シンがいきなりフリーズした。どうやら
こなた「自分でトラウマスイッチ押しちゃったみたいだね・・。とにかく、静かになってくれてよかったよ・・!」
シン「・・主人公の座・・・空気椅子・・・・・あ・・あ・・・ああアアああッ・・!」
そしてもう一つ多大なショックを受けた人物がつかさ。彼女はそのショックから立ち直れないのか・・顔を引きつらせて
つかさ「ア・・アハハ。そうだよね・・、特技なんて何だっていいんだよ。でもなんだかシンくんがよく分からなくなってきた・・。話・・終わったみたいだから・・席に戻るね・・」
こなた「アララ・・これはフラグが完全に消滅しちゃった・・。シンくん・・哀れなり・・。
    これも運命ってヤツなのかねぇ・・・!」

こうして自ら墓穴を掘ったためにシンは鬱状態となり、ここでシンのどこか狂ったお話はやっと幕を閉じたのだった。

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最終更新:2007年11月10日 08:28
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