始めに言っておく。これは・・かなり長い!
まぁ、長いですし内容もホント・・らき☆すたか?・・ってくらいアレです。
こなたとか、ほとんど出てきません。まぁ、こんな脱線した話だけど・・たまにはいいだろってことで、
空気読まずに投下してみるよ・・
「男の友情物語 ---5mにかけた青春--- 」
HR。今から、きたる運動会に向けて・・誰がどの競技を担当するかを決める・・大事な時間。
オレこと、シン・アスカは憂鬱な気分で・・競技名が書かれた黒板を眺めていた。
黒井「よっしゃ。じゃあ今から運動会で誰がどの競技に出るか決めるでー」
シン「あの、先生・・。少し質問があるんですが、いいですか?」
黒井「お?どしたんや、シン?なんでも聞いてみ?」
シン「面倒くさいんでオレ、出なくていいですか?」
黒井「・・・・・・!!」
ドゴッ!!バキャ!!・・・・「アギャアアッ!!!!」
黒井「シン・・。主役落ちの分際でこれ以上ふざけたことぬかしたら、奥歯ガタガタ言わせるで・・・!!」
シン「すいません。調子乗ってました・・。あと、何気に酷いこと言わないでください・・。
それと、すでにいろんな意味でオレの奥歯はガタガタですよ・・」
黒井先生は怒らせると・・怖い。オレも昔は上官によく反発していたが・・この人には逆らう気が起きない。
黒井「じゃあ、とりあえず・・シン。おまえが出るのは・・5m走や。これ、決定事項やからな」
シン「・・え?・・5m??たった5mですか?ってか、なんでオレがこんな競技を?」
黒井「苦輪戸露校長・・直々の推薦だそうや。・・これでなんか文句あるんか??
それにこれは我が校の伝統的競技なんやから、ここで選ばれるということ自体が光栄なんやで!頑張りや」
こうして、オレの意見が聞かれることはほとんどないまま、運動会での競技決めは終了した。
そして放課後。オレは学校の屋上で一人項垂れていた。
シン「・・・ったく、何が5m走だよ・・!一瞬で終わるじゃないか・・」
やってられないとはまさにこの事だ。
学校の伝統的競技だかなんだか知らないが、こんなふざけたもん・・誰がするか・・!
こうなったら、校長に抗議でも・・!
そんなことを考えていると、いきなり誰かがオレに話しかけてきた。
??「ちょっと待てッ!」
シン「・・誰だ?ってか、いきなり何だよ!!」
いきなりオレに話かけてきたコイツには見覚えがある。確か・・・こいつは同じクラスの・・白石だったかな?
白石「シン!おまえ、さっき5m走をバカにしてただろう!?」
シン「あー、そうだよ!・・こんなの、バカにしないで他に何をするんだよ?」
白石「・・この・・バカヤローッ!!校長から推薦されてんのに、その態度はなんだよ!
この競技に出れることが、どれだけ光栄なことか・・おまえはわかっちゃいないんだッ!」
シン「・・わかりたくもないし、光栄なんて思いたくもねーよ!」
白石「・・くっ。同じ5m走の選手として・・その言葉は悲しいよ! オマエは才能に恵まれてるってのに・・」
シン「知るかよ!!だいたい、なんでオレが選ばれたんだ!?ってか・・アンタも5m走に出るのかよ・・!」
白石「よくぞ聞いてくれました。オレも誇り高き5m走の選手なんだ。
日夜、特訓に励んでいる。というわけでシン、お前も5m走を・・」
シン「どういうわけだよ!・・それにそんなモン、するわけないだろ!」
白石「そう言うだろうとは思っていた・・・。始めは誰もがそう言うんだ。でもオレは諦めない。
おまえこそ、最強の5m走選手になる素質がある・・。よし、特訓しよう!今すぐに!」
シン「オイ!腕を引っ張るな!!って、どこに・・??」
こうしてオレは、白石に無理やり運動場に引っ張っていかれたのだった。っていうか、白石って・・こんなキャラだったか?
そういうわけで白石に言われるまま、はじめは渋々始めた・・5m走の練習。
だが、オレは練習していけば練習していくほどに・・これが実はなかなか奥深い競技であることを知った。
以下、白石が言っていた5m走の概要を紹介する。
白石「5m走。それはこの5mという限られた距離の中で・・如何にして最高速を引き出すかというのを模索する競技だ。
人間は普通、走り出してからそのスピードが最高速に達するには20mかかると言われている。
だがしかーしッ!!この5m走では・・無論、20mなどという距離はない。
それでは何がこの競技での勝敗を決めるのか・・・!?
それは、スタートダッシュッ!スタートダッシュで全てが決まるといって過言ではないッ!」
シン「な・・なるほど・・!!」
白石「シン・・やっとわかってきてくれたか・・。
スタートダッシュでいきなり最高速をたたき出すことこそが・・この競技のミソ。
5mという・・短いようで、実はすごく長いこの道のりを駆けるのがこの競技の魅力なんだ・・」
シン「・・・白石。オレは・・・誤解してたみたいだ。
この競技が・・・こんなにも熱く、そしてやりがいのあるものだったなんてな・・。
さっきまでこの競技を馬鹿にしていたオレが恥ずかしいよ・・」
白石「いや、恥に思うことはない。シン、わからないことは愚かではないんだ!
始めから何もわかろうともしない!これが一番・・愚かなことなんだ。
シン、おまえは凄いよ。オレの考え、わかってくれたんだから・・」
シン「白石・・・!!」
白石「共に戦おう、シン!そして5mという名の青春を・・・共に駆け上がろう!!
シン「ああ!!やろうぜ、白石!!」
ガシッ!!
こうして、オレたちは固い握手を交わした・・。
そして運動会まで残り3日となった日。
今日もオレは、白石と共に5m走の練習に勤しんでいた。
白石「ナイスランだったぜ、シン!ほら、タオルだ」
シン「・・ありがとう。でも、そういう白石こそ・・すごくいいスタートだったじゃないか!」
オレたちは二人とも調子がよかった。いたって練習は順調である。
白石「この調子なら・・本番もいい結果を残せそうだ。それにシン、おまえなら・・世界記録を超えることだって夢じゃないかもな」
シン「オレが・・世界記録を!?」
白石「ああ、それに・・やっぱ校長が見込んだ通りだ。おまえには、オレが思った以上の才能があるな。
わずか2週間の練習で、もうここまでのレベルになったんだ。大した成長速度だよ」
シン「でも・・、才能だとか・・世界記録だとか、そんなの関係ないさ。オレはただ・・走る。それだけだ」
白石「その心構えだ、シン。・・ところで、あの赤く輝く夕陽を見てくれ。アレをどう思う?」
シン「すごく・・・綺麗です・・・」
その夕陽は、まるでオレたちを応援しているかのような・・情熱的な赤色である。
運動会前日。オレは泉家で最後のトレーニングをしていた。
自身の部屋の中でクラウチングスタートの練習。
このスタートだけで、一気に最高速まで加速する・・。オレは明日、そんな不可能を・・可能にできる気がした。
こなた「シンくーん。ご飯できたよ・・って・・・何してんの?」
シン「見てわからないか?明日のための練習だよ」
こなた「ふーん・・。でも頑張ってる男の姿ってカッコいいもんだね・・!あ、そうだ♪」
そういうと、こなたはオレの隣に座ってきやがった。しかも・・だ、腕まで組んできやがったのだ。
シン「なんだよ・・こなた!気持ち悪い・・!」
こなた「き・・気持ち悪いって、なんと失礼な・・!!その態度を女の子にとっちゃダメだよ、シンくん」
シン「気持ち悪いもんはしょうがないだろ・・?で、何だよ?・・ってか、さっさと離れろ」
こなた「なんか・・冷たいね・・」
シン「はいはい。で、アンタ何がしたいんだ?」
するとこなたは、ほんのりと顔を赤らめながらオレにこう告げてきた
こなた「んーと・・あのね、今日お父さん・・明日の運動会の準備とか言って家にいないからさ・・。
その・・良かったらシンくんとフラグ・・立てよかなってさ・・!」
シン「ハァ?・・フラグだかなんだか知らないけど、練習の邪魔だから・・さっさと出てってくれ。
オレは明日、白石と共に青春を謳歌するんだからな・・・!」
こなた「へ・・・・?」
こうして、オレはこなたを無理やり追い出した。
シン「・・ふぅ。とんだ邪魔が入ったが・・絶対に明日はいい結果を残してみせるぞ・・」
明日は大成功・・。根拠はないが・・そんな自信が自然と出てきた。
そんでもってついに・・当日がやってきた。
日頃の練習の成果を・・発揮する時がきたのだ。
白石「シン。体調はどうだ?」
シン「ばっちりだ。抜かりはない・・」
お互いに体調も万全。これなら・・絶対に大丈夫だろう。
そして、刻々と時間が過ぎ・・ついに5m走のコールが行われた。戦いが・・始まる・・。
オレは誇らしい気持ちを感じながら、グラウンドという舞台に出た。
しかし、オレはここで妙なことに気づいた・・。オレはその違和感を白石に言ってみる。
シン「なぁ、白石。もしかして5m走に出るの・・オレたちだけなのか?」
そう。グラウンドというバトルフィールドには、なんとオレたち二人以外に・・誰もいなかったのだ。
白石「そうだ。選手はオレとおまえしかいないよ。だから・・オレとおまえが戦うんだ」
シン「白石・・!選手がオレたちしかいないって・・おまえ・・どうしてこのことを黙ってたんだよ!?」
すると白石は・・涙を流し始め、全てを白状した。
白石「去年のことだ。オレは、この競技をたった一人でやった。この広いグラウンドで・・一人ぼっちで・・。
・・・とても・・とても寂しかった」
シン「そ・・そんな、悲しい過去がお前に・・!!」
白石はたった一人で競技をしていた・・。その光景を想像した瞬間・・オレは涙が込み上げてきた。
白石「だから・・オレはライバルが欲しかった。それでいて・・共に競い合える・・仲間が・・!
校長の推薦ってのも、俺が作ったデッチあげだ。オレがオマエを5m走に引き込むための・・嘘だったんだ」
シン「・・・白石・・!」
白石「ゴメン・・今までウソを付いてきて・・!でも、これだけは言っておきたい・・。
お前に才能があったってのは本当だ。信じてくれというほうがおこがましいけど・・。
とにかく、オレの話はこれで終わりだ。さぁ、殴れ・・オレを思う存分殴るんだ!!
っていうか、むしろ殴られたい!!・・お願いだ!強くぶって!!」
全てを聞いたオレは、白石の肩に手を置いた。
シン「いいんだ・・。むしろ、オレをこの5m走の世界に引き込んでくれて、とても嬉しいぐらいなんだ」
白石「・・シン!!・・お前ってやつは・・!」
シン「さぁ、勝負しよう白石!どっちが勝っても・・悔いのないように!」
白石は涙を拭う。そして意思を強く持った瞳で、オレにこう言った。
白石「・・わかった。勝負だ、シン!!オレが絶対勝つからな!!」
シン「ああ、望むところだ」
こうして、オレたちはスタート地点についた。
そして、クラウチングスタートの体制に入る。
- 相手が白石なら、不足はない。きっと白石もそう思っているだろう。
そして・・ついに青春の始まりを告げるピストルが鳴った。
ここでオレと白石は光速のスタートを切る・・・はずであった。
白石「うわッ!!」
不意に白石が叫び声をあげた。その叫び声を聞いたオレがその場で止まってふと白石の方を見ると・・
なんと白石がスタート地点でうずくまっていたのだ。
オレは、白石とテレパシーのようなもので言葉を交わした。その間は・・おそらく0.001秒ぐらいだっただろう。
シン(どうしたんだッ!白石ーーーーーッ!!!)
白石(あ・・足を捻っちまった。まさか本番でこのザマなんて・・・)
シン(白石・・。動けるか??)
白石(シン・・いいんだ!オレに構うなッ・・。ゴールしてくれ!)
シン(な・・!何を・・何を言ってるんだオマエはッ!!)
白石(おまえはこんなとこで立ち止まっていい人間じゃないんだ・・。おまえはいずれ、世界に羽ばたく選手になる・・
そのためには・・・甘さを捨てるんだッ!オレの・・オレの屍を超えていけーーッ!!)
オレは涙が溢れて・・止まらなかった。
白石の気持ちが・・無念が、痛いほどによくわかったからだ・・。
だが・・オレがするべきことは一つだ。
ここでアイツの気持ちを汲むなんて大人な真似・・オレにはできない。
悩む必要など・・・これっぽっちもありゃしないんだ・・。
白石「オイ・・、シン・・何を・・!!」
オレは白石の制止を振り切って駆け寄っていき、肩を貸した。そして、白石と一緒にゴールへ向かって歩き始めた・・。
シン「オマエ・・言ったよな。青春という名の5メートルを、共に駆け上がろうって・・!
なら、一緒にゴールしよう!!オマエを・・・友達を・・見捨てるなんてオレには絶対にできやしないんだよ!!」
オレは白石と共に5メートルを必死に歩く。
それは短いようで、ホントに長い。
それでも、オレは力強くグラウンドの土を踏みしめ、ただ・・歩く。
ゴールテープは・・・もうすぐだ。
何か一つのことを達成する・・。それは・・こんなにもすばらしいんだということを感じた。
やがて、周りから拍手が起こる。
オレたちを応援してくれてるのだろうか・・。
そんな歓声のさなか・・オレたちはゆっくりと・・ゴールテープを切った。
アレから数日。
オレは5m走の魅力に完全に取り付かれ、今もグラウンドで5メートルの青春を駆けていた。
そして、白石と共に日夜練習を続けている。
そんな時、アホ毛がオレに近づいてきた。
こなた「シンくん!一緒に帰ろうよー♪」
シン「なんだ・・アホ毛か。悪いけどさ、俺・・白石との練習があるから先に帰ってろよ・・」
こなたに付き合ってる余裕などない。今はただ、白石と一緒に見つけた夢を追い続けるのみ。
こなた「え・・?でもs」
すると、こなたの言葉を遮って白石が話しかけてきた。
白石「オーイ、シン!!グラウンドのランニング・・100週いくぞーッ!!」
シン「えーッ!!100週もかァ?」
白石「男は度胸。なんでも試してみるもんさ。さアッー、行くぞ!」
100週という数字に眩暈を覚えながらも・・俺は進む。
夢は・・5m走の世界チャンピオン。まぁ、世界チャンピオンになるためには、
その前に5m走を正式な競技にしなきゃいけないけど・・。
でも、それはともかく・・俺は向上心を持って歩み続けるんだ。
これからの果てなく長い道のりをな・・!!
一方、こなたは仲良く走り去っていくシンと白石を見て・・黄昏ていた。
こなた「アレレ・・?なんか、こなたって呼んでくれなくなっちゃった・・!
っていうか・・・シンくんがどんどんアッチの世界に・・・!!
ハァ・・。ゲマズにでも行くかな・・・!」
こなたは、なんだか泣きたい気持ちになりながら・・帰路についたのであった。
終
最終更新:2007年11月10日 08:30