宮崎日日新聞 激震口蹄疫へ飛ぶ (魚拓)


(2010年5月14日付)

 県は13日、口蹄疫発生が相次いでいる事態を受け、移動制限区域(半径10キロ)内の県家畜改良事業団(高鍋町)で飼育している主要な種雄牛6頭について、約20キロ離れた西都市尾八重の仮設牛舎に避難を始めた。同事業団が県内に出荷している人工授精用精液ストローのうち9割は、この6頭から採取。仮に感染すれば宮崎牛の生産に大きな損失を与えるため、農水省と協議して特例で移動を認めた。

 県口蹄疫防疫対策本部(本部長・東国原知事)によると、避難させるのは生後5〜13年の福之国、勝平正、忠富士、秀菊安、美穂国、安重守の6頭。動物衛生研究所海外病研究施設(東京)の遺伝子検査で感染していないことが確認されたため、西都市とも協議して半径5キロに畜産農家がいない同市尾八重に避難させる。

 仮設牛舎には同事業団の職員が常駐するが、精液を採取する設備が整っていないため、6頭のストロー採取は行わない。同事業団が本年度の生産目標に掲げる15万3千本の達成に影響する可能性もある。同事業団では種雄牛55頭を飼育しているが、6頭以外は避難させない。同事業団は、川南町で初の感染疑いが確認された4月21日以降、移動制限がかかり、精液ストローの供給を停止している。
5月 対応 防疫関係

最終更新:2010年07月15日 03:35