岩手日報社の記事へ飛ぶ (魚拓)


 全農県本部中央家畜市場(雫石町)の和牛子牛市場で、県産子牛の価格が高騰している。20日の競りでは、子牛1頭の平均価格が前月比で約4万1千円(11・2%)高い約41万3千円。宮崎県内の口蹄(こうてい)疫被害で南九州の市場がストップするなどし、買い付けが他産地へ動いたとみられる。繁殖農家には歓迎すべき値上がりも、口蹄疫の影響とあって関係者は複雑な心境だ。

 競りは19~21日に開催。20日は554頭がかけられ551頭が売買された。平均価格は価格が低迷していた前年同期比で約7万4千円(21・9%)高い。

 同日は約100人の買い手が来場。県外からは約50人が訪れ、新規に訪れた人も数人いたという。

 岩泉町安家で和牛五十数頭を飼育する合砂(あいしゃ)哲夫さん(54)は、21日に子牛1頭を競りに出す予定。「値上がりはうれしいが、事態に日々不安もある。口蹄疫が侵入しないよう関係機関でしっかり対応してほしい」と防疫の徹底を求める。

 全農県本部畜産酪農部の猪原崇次長は「しばらくは高値が続くのではないか。繁殖農家にとって本来うれしいことだが、宮崎の農家のことを考えると喜べない」と話す。

(2010/05/21)
5月 防疫関係

タグ:

防疫関係 5月
最終更新:2010年07月19日 02:42