宮崎県の口蹄(こうてい)疫問題で、同県新富町の農家で感染が疑われる症状の牛1頭が6月下旬に見つかったものの、県が検査や国への通報をせず殺処分していたことが15日、明らかになった。県は「対応に問題はなかった」としているが、農林水産省は「疑わしい事例は写真を撮るなりして報告してほしかった」としている。
家畜伝染病予防法では、獣医師らが感染疑いのある家畜を発見した場合、県を通じて国に報告するよう義務付けている。同省は現場にいた獣医師らに聞き取り調査をしており、引き続き詳細な調査を進める。
東国原英夫県知事は同日、記者団に「国から適切だったという回答を得ている」と述べた。一方、山田正彦農林水産相は「問題ないと言ったわけではなく、類似症状があったら報告すべきではなかったか(と言った)。事実なら大変遺憾」と話した。(2010/07/15-12:22)
最終更新:2010年07月16日 05:27