農相、7月上旬までに殺処分完了 口蹄疫封じ込め節目に
宮崎県の口蹄疫問題で、山田正彦農相は18日午後、ワクチン接種後の予防的殺処分も含めたすべての家畜の殺処分と埋却について「7月上旬までには終えたい」との目標を示した。首相官邸で開かれた口蹄疫対策本部終了後、記者団に語った。
口蹄疫の感染拡大防止に最も重要とされる殺処分と埋却の完了時期の目標が示されたのは初めて。埋却が完了すれば、封じ込め対策は大きな節目を迎えることになる。これまで時期的なめどは明らかでなかったが、人員の増強や埋却用地の確保が進んだことで、目標を示せるようになった。
宮崎県ではすでに感染が疑われる疑似患畜の処分を優先的に進めており、今月20日までの完了を目指している。菅直人首相は18日の対策本部の会合冒頭、「おおむね順調に進んでいる」と述べた。「次の段階としてはワクチン接種家畜の処分を順次早急に進めることが必要で、積極的に進めていきたい」と強調した。
17日現在の未処分頭数は、疑似患畜は約1万5千頭、ワクチン接種済みが約5万7千頭。宮崎県は18日、宮崎市内の農場でよだれなどの症状を示す牛5頭が新たに見つかり、うち1頭について、症状から感染疑いが確認されたと発表した。
最終更新:2010年07月17日 02:19