2010年4月24日 00:24
宮崎県でウイルス性家畜伝染病の口蹄疫(こうていえき)に感染した疑いがある牛が相次いで見つかった問題で、農林水産省は23日、最初に同県都農町で見つかった牛3頭について、口蹄疫ウイルスへの感染を確認したと発表した。これを受け、赤松広隆農相は同日の会見で、感染経路を究明するため専門家チームを来週にも現地に派遣する考えを示した。
国内での口蹄疫の発生は、2000年に同県と北海道で感染が確認されて以来、10年ぶり。
同省動物衛生課によると、最初に感染が疑われた3頭の遺伝子を動物衛生研究所(東京都小平市)で調べた結果、口蹄疫ウイルスに感染したことが判明。血清型は、今月韓国で見つかった患畜と同じ「O型」だったが、同一かどうかは不明。感染力の強さなども今後詳しく調べるという。
赤松農相は会見で、発生農場の防疫措置は今週で終了するとした上で「専門家チームを派遣、感染経路など原因を科学的に究明したい」と述べた。
また、この問題で影響を受ける畜産農家などへの支援策も表明。経営維持資金の貸し付け対象者を、発生地の10キロ以内から20キロ以内に、融資枠を20億円から100億円に拡大した。搬出制限区域内の農家が子ブタを処分する際などにも助成金を出す。同県内の全畜産農家で消毒薬散布も進める。
=2010/04/24付 西日本新聞朝刊=
最終更新:2010年07月14日 05:06