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2010年4月26日 01:11

 宮崎県は25日、家畜伝染病「口蹄疫(こうていえき)」の防疫対策本部会議を開き、東国原英夫知事は「本県の危機。封じ込めを全力でやらないといけない。県全体への拡散を防いでほしい」と呼び掛けた。

 同問題で県は防疫のため、同一農家で1頭でも、遺伝子検査(PCR検査)で陽性反応が出た場合、飼育している全頭を疑似感染牛として処分する方針を打ち出している。同日、新たに4頭に陽性反応が出たことが分かった7例目の農家(川南町)は、これまでで最も多い725頭の牛を飼育。これで処分する牛の頭数は千頭を超える見通しとなった。

 同問題が発生した2000年に処分された牛が35頭だったのに比べると、30倍を超える規模。東国原知事も「10年前のノウハウが通用しないところまできている」と危機感を募らせている。

 同会議で東国原知事は「風評被害や観光にもダメージがあるだろうが、意気消沈せず、終息に尽力してもらいたい」と述べる一方、疲労が激しいと思われる現場へのケアを指示した。同県は、2府10県に家畜防疫員の派遣を要請することを決めた。

=2010/04/26付 西日本新聞朝刊=


最終更新:2010年07月14日 04:46