口蹄疫の埋却作業時や消毒用マットとして利用するタオルを、県内有志でつくる「口蹄疫バスタオルプロジェクト」(大谷憲史代表)が集め、川南町に届けている。23日までに全国から約1万6000枚が到着。ボランティアは集まったタオルの仕分け作業に追われている。
新しいタオルは家畜の埋却現場で作業員が汗をふいたり、シャワー後のバスタオルとして活用。古いものは4枚を縫い付けて、消毒用マットとして利用する。防疫のため、一度使ったタオルはすべて処分しており、大量のタオルが必要という。
大谷代表は14日、インターネット上の短文投稿サイト「ツイッター」で「バスタオルが足りません」という川南町農家の書き込みを発見。これを自身のブログなどで呼び掛けたところ、全国から届き始めた。
しかし、インターネットで呼び掛けたために情報が混乱。受け入れ態勢のない川南町役場などに大量に送られてしまった。町役場は「送ってもらうのは助かるが、仕分けなど受け入れ作業まで手が回らない」と困惑。そこで同団体は役場での仕分け作業も開始。追い付かないため、現在は宮崎市に持ち帰って選別している。
同団体は宮崎市の複合ビル1室を無料で借り、延べ50人で作業。参加した宮崎市内の主婦(42)は「口蹄疫の報道を見て、自分の手で何か手助けをしたかった」と話した。
今後もタオル、ボランティアともに募集していく。大谷代表は「送られたタオルは選別が必要。受け入れ態勢のない県や各自治体などには送らないで」としている。
(2010年5月28日付)
最終更新:2010年07月19日 04:53