朝日新聞社の記事に飛ぶ (魚拓)


 家畜の伝染病、口蹄疫(こうていえき)の猛威にさらされている県内は16日、「梅雨の晴れ間」となった。4日ぶりの晴天で、前日までの雨でペースが落ちていた家畜の埋却作業が各地で一気に進められた。しかし、この日午後、これまで発生が確認されていなかった国富町でも、感染の疑いがある牛が見つかった。

 新富町では、約90人態勢で豚約3300頭の埋却作業に追われた。雨の影響で2日間作業が止まっていたが、掘った穴にたまった水を抜き、重機が滑らないように穴の横に鉄板を敷くなどして、殺処分した家畜を埋める作業が始まった。この日は約2000頭を処分し、残りは17日に終える計画だという。

 担当者は「終わるまでは雨が降らないように祈るだけです」と話した。
 暑さとの戦いもある。宮崎地方気象台によると、16日は西米良村で最高気温32・9度を記録するなど、県内の観測地点17カ所のうち6カ所で真夏日になった。

 気温が28・2度まで上がった西都市では、埋却地2カ所で約180人が作業にあたった。職員が身につけている防護服には、通気性がなく、脱水症状を防ぐため、定期的に休息を取って水分補給をするように注意しているという。


 川南町では、約500人が8カ所で家畜の埋却作業を進めた。断続的に雨が降った16日も7カ所で作業の予定があったが、雨のため3カ所は午前中で作業が止まっていた。

 宮崎市は、佐土原町の移動制限区域内でワクチンを接種した牛の殺処分と埋却を17日から始める。牛2400頭を約2・3ヘクタールの共同埋却地に処分し、23日までに終える予定という。

 16日には、感染疑いの豚が見つかった同市跡江の農家から1キロ圏にある畜産農家7戸で、獣医師らによる目視検査が実施された。検査した牛約180頭はいずれも感染の疑いは確認されなかった。

 日向市でも、10日に感染した疑いのある牛が見つかった農場から1キロ圏にある畜産農家4戸の牛22頭を目視検査したが、感染疑いのある家畜は見つからなかった。



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防疫関係 6月
最終更新:2010年07月16日 05:50