(5月19日 05:00)
宮崎県内の口蹄疫感染拡大は、まだ本県に直接的な影響は及ぼしていない。しかし農家からは和牛(子牛)価格の上昇、消費者の牛肉離れなど事態の長期化が経営にもたらす、さまざまなマイナスを懸念する声が上がり始めている。県は農家への説明会を予定。JAとともに、畜産農家への消毒徹底なども引き続き呼びかけている。
県畜産振興課は「宮崎県産和牛は、県内にも一部導入実績はあるが、今のところ本県内の農家への影響は把握していない」とした上で、「宮崎県は和牛生産が全国2位。今後、供給が減れば、全国的に子牛の高値傾向が懸念される」と話す。
県内で売買される子牛は県内、東北産が多い。11、12日に開場した矢板家畜市場は、ほぼ前月並みの価格で取引された。それでもJA全農栃木は「宮崎の農家の苦労を考えると、早く終息してほしいと願うばかりだ」。
宇都宮牛の生産農家は「2~3週間前から牛舎の消毒を徹底している。ただ消毒薬が(品薄で)入手しづらくなった。九州の家畜市場が閉まっている影響で、向こうで牛を買えなくなった大手畜産農家がこっちまで買いに来る可能性がある」と、子牛価格の上昇を懸念する。
鹿沼市内の和牛農家も「(九州で子牛を調達していた)松阪牛の業者が県内に買い付けに来たら、とてもかなわない。一方で牛肉価格は底値続き。(風評被害などで)消費者の牛肉離れが進めば、県内でも廃業する農家も出るのではないか」と話した。
5月 防疫関係
最終更新:2010年07月18日 04:51