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2010年6月4日 13:44

宮崎県の家畜伝染病「口蹄疫」問題で、県は4日、口蹄疫防疫対策本部会議を開き、6月下旬までに感染疑いやワクチン接種の家畜約27万頭の殺処分を終了し、7月中旬に家畜の移動制限区域(半径10キロ圏内)を解除するという日程の努力目標を明らかにした。被害農家の8月中旬の経営再開を目指す。

 東国原英夫知事は「夏休み前には(口蹄疫を)終息させて非常事態宣言を解除したい」と述べた。

 しかし川南町など県東部では感染拡大が続き、埋却地探しが難航していることなどから殺処分は思うように進んでおらず、県の目標スケジュール通りに進むかどうかは不透明だ。

 会議では、えびの市で4日午前0時、37日ぶりに移動制限区域と搬出制限区域(同10-20キロ圏内)が解除されたことも報告された。

 知事は「えびの市は(殺処分対象が)700頭で、(県東部の)児湯地区は27万頭とまったく規模が違う。気を緩めてはいけない」と県幹部に指示した。

 えびの市では同日朝、制限解除を受け、農家の家畜出荷が始まった。約600頭の牛を肥育する同市末永の坊野典義さん(54)は、牛舎から12頭を出し、トラックに載せて同県延岡市の食肉センターに出荷した。トラックは県東部を避け、通常とは違う熊本県経由のルートを通るという。

=2010/06/04付 西日本新聞夕刊=


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防疫関係 6月
最終更新:2010年07月17日 05:33