宮崎日日新聞 激震口蹄疫へ飛ぶ (魚拓)


(2010年5月12日付)


 東国原知事は11日、口蹄疫の感染・感染疑いが続発している川南町を訪れ、発生農場で殺処分と埋却作業を初めて視察した。知事は「長期戦となり疲労感や悲壮感が広がる中、作業に従事してもらっている。何としてでも拡散を阻止しなければならない」と述べた。

 視察したのは、発生農場の中でも最多の1万5747頭が殺処分対象になった18例目の養豚農場。殺処分や埋却などの作業を目の当たりにした知事は、視察後の会見で「想像を絶するせい惨な状況」と言葉を詰まらせた。

 今後の防疫について、知事は「ガイドラインに沿った形で何としても拡散を阻止しなければならない」とした。「防止できなければ次の対策を検討していく」と語ったが、具体的な内容については明言しなかった。

 知事は、農場視察に先立ち同町の対策本部や県の現場対策室、自衛隊の現地指揮所を訪ねた。町幹部が「何とか広がりを抑えようとしているが、川南の町がなくなる危機を感じている」と訴えると、知事は沈痛な面持ちで聞き入っていた。

【写真】担当者から川南町内の発生状況や対策などの説明を受ける東国原知事=11日午後、川南町役場


最終更新:2010年07月15日 02:47