(2010年5月12日付)
県は11日、新富町役場で、口蹄疫の感染が確認された都農、川南町と周辺自治体の首長に出席を求め、対策会議を開いた。都農、川南町長からは「1例目が出れば2、3例目は確実に出ることを覚悟すべきだ」「発生してから対策を講じていては間に合わない」など、体験に基づいた報告が行われた。
都農町の河野正和町長は「(感染疑いを)追い掛けていては間に合わない」と訴え、「(埋却処理の)人員配置などをやりだせば最低でも2日はかかる。その間に感染が広がってしまう」と強調。「消毒ポイントを増やし、広げないための態勢をしっかり取ることが重要だ」と話し、県に自衛隊による消毒ポイントの増設を要望した。
都農町に隣接する日向市の担当者からは「(日向市)美々津と都農の間に消毒ポイントがなく、周辺の農家から不安の声が出ている」との意見が出された。
川南町の内野宮正英町長は町内で拡大する豚への感染疑いに言及。「殺処分の方法が難しく、人が多ければ処分が進むというものではない。頭数も多く、埋却処分が延びる実態につながっている」と訴えた。
周辺自治体からは「消毒液の確保ができない」「職員に経験がなく不安」など切実な声が相次いだ。
県は「危機感を共有し、やれるものは全部やる。農家自体の危機意識を高める必要もある」と話した。
会議には東児湯5町と日向、西都、宮崎市、美郷町の関係者が出席した。
【写真】口蹄疫の感染が確認された都農、川南町や周辺自治体の首長が出席した対策会議=11日午後、新富町役場
5月 防疫関係
最終更新:2010年07月15日 02:58