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不屈の心は… - (2009/02/05 (木) 17:24:34) のソース
*不屈の心は… ◆Fe3NifTDyM ◇ 「マッハキャリバー、動きは捉えてる?」 『はい。しかし、こちらの予想を超えた早さで…右側面に熱反応! Protec……』 「だめ、マッハキャリバー」 『!?』 「調整が終わるまで、オートガードは控えて」 『わかりました』 依頼を受けてると言った以上、間違いなく人を殺すことに慣れているプロだ。 さっきの不意打ちからして、正攻法で来る可能性は低い。 この攻撃は、きっと囮。防ぐより半歩ずらしてやり過ごす方が無難だ。 ズーマの本当の狙いは……、 『後方より、急速に接近中!』 これだ! 「炎の槍(フレア・ランス)」 さっきと同じ炎型の魔法。 「マッハキャリバー」 『Protection』 バリアで充分防げるレベル。 けど最初の攻撃を防いでたら、効果の切れる瞬間に確実に背中から撃たれてた。 バリアジャケットがあるといっても攻撃を受けるわけにはいかない。 許容量を超える魔法を受ければそれまでだ。 それにケロロもいるんだ、防御は必要最低限で済ませる。 「マッハキャリバー、位置は?」 『建物の上を移動しています。 身体能力はベルカ騎士並です』 索敵範囲内にいながら目で追いきれない。建物を利用してる。 高さ、構造はもちろん、室内もうまく活用して移動している。無駄がない。 飛んで機動力の差を埋めたいけど…スバルと私じゃ術式、戦い方、それに利き手も違う。 そもそもデバイスからして種類が違う。 民家で冬月さんに渡された時に調整しておくべきだった。 未調整のままじゃ、空中で本来の機動力を出すのは不可能だ。 このまま空に上がっても狙い撃ちされて終わる。 地上で迎え撃つしかない。 例え機動力で負けてても打つ手はある。 「マッハキャリバー、攻撃魔法だけでいいから調整を急いで」 ◆ 判断を見誤ったか。 今のは第六感や気配を感じ取ったなどではない。あきらかに二発目を予想していた。 間違いなく経験則から来るものだ。あの女、相当戦い慣れている。 同じ手は通じないとみるべきだな。 そして、あのブーツ。ネブラと同じタイプのアイテムか。 だが大した驚異じゃない。 どれだけ戦い慣れていようと、覆しようがない不利な条件が貴様には揃っている。 一つ。貴様は、そのアイテムを完全に使いこなせていない。 アイテムとの間に齟齬がある。 これで証明してやろう。 「氷結弾(フリーズ・ブリッド)」 単身でも対処は出来るだろう。それだけの腕はあるはずだ。 この呪文の真意、どこまで見抜ける? ◇ 機動力が上なら、それを使って優位に立とうとするはず。 速度を生かした魔法による挟撃、攪乱……考えれば切りがない。 でも速さに頼った戦い方には共通した欠点がある。 攻撃の瞬間さえ予測できれば驚異じゃない。対処出来る。 「ズーマの今の位置は?」 『公民館の中…いえ、抜けて民家の上を移動中』 まずい、冬月さんの方に近い。引き離さないと…。 考えるんだ。最善な手を、守る方法を。 ……… 今、取れる確実な方法は……、 『魔力反応、来ます!』 向こうから仕掛けてくるなら、好都合。利用させてもらう。 このまま自分を囮にして、後退する。 魔力反応のあった場所から、こちらに来る魔法の軌道を見れば着弾位置は分かる。 狙いは足。私の機動力を先に奪い去るつもりか…。 焦るな。落ち着くんだ、落ち着いて動くんだ。 何も驚異じゃない。タイミングさえ分かれば避けられる。 避けてみせる。 「まだだよ。マッハキャリバー」 『はい』 ギリギリでかわせば、有利になる。 そしてこっちの計画に繋げるんだ。 だから絶対に避ける! 恐怖心を持たなければ、避けるのは……簡単だ。 『着弾地点を中心に温度が低下中』 「!?」 足元が……地面が凍った!? あたり一面を凍らせる二次効果のある魔法。 避けるのも想定済み…か。氷の上なら歩くのは困難になる。 でも、まだだ。 『二撃目来ます。 Ms.高町、防御の許可を…』 「まだ! 避けられる。 マッハキャリバー、急速後退!」 歩き辛くなるなら、マッハキャリバーのローラーで移動すればいい。バランスさえ崩さなければ平気。 通常よりは速度は落ちても、歩くよりは早い。 凍結してない所まで一気に下がる。 私の居た場所を狙った攻撃なら、着弾位置より後ろに下がれば何も問題ない。 軌道が見切れる以上、絶対に当たらない。 もう少しだ。もう少し下がるんだ。このまま下がっていけば、冬月さんから引き離せる。 そこで迎え撃つ。 『回避完…!? まだです!!』 狙いは私じゃない!? 凍った場所!? 氷が、破裂して…、 「マッハキャリバー!!」 『Protection』 移動方法だけでなく、攻撃にも無駄がない。 こっちが魔法を避けても避けなくても構わなかったわけか。 でもプロテクションは物理攻撃に対する耐性の方が高いんだ。氷の破片くらい弾き散らせる。 それと策略が成功したと思って姿をみせたのは失敗だよ。 「マッハキャリバー、調整の進み具合は?」 『まだ、かかります』 私一人で、やるしかない。 「アクセルシューター…」 ◆ 連携の取れない焦りから、単純な一手先が見えていない。 手応えの無い。その程度で俺に一矢報いたのか? 「シュート!」 つまらん。 あの時と同じ光弾…。 数は六。 誘導性を考慮しても問題ない。 氷の破片が舞っている以上、視界が疎かになる。 如何なる呪文だろうと狙いに粗が出る。 俺に当てる事は、不可能。 一気に間合いを詰める。 『対象が高速で接近中!!』 「!? ディバインシュー…」 「青魔烈弾波(ブラム・ブレイザー)」 「!!」 二つ。貴様の本分は遠距離戦闘。 先程から一度も距離を詰めようとしない。前回もそうだ。近接戦闘では本領を発揮できないのだろう。 この状況下で、誘導型の呪文を選ぶのがいい証拠だ。はなから近距離で戦う気はないという事の。 これで前回の…精神(アストラル)系の呪文の借りは返した。ほぼ同質の呪文でだ。 屈辱はもう沢山だ。確実に殺してやる。 貴様に不利な最後の条件を……その足手纏いを使ってな。 ◇ バリア・ジャケットを抜け…た? ズーマ、あなた一体何を? 一体どんな魔法を…? 意識が…薄れる。気をしっかり持たないと……れない。 …らないと、みんなを…。 私が、しっかりしないと…。 ……… ……!? あれは…ナイフ? 狙いは…ケロロ!? 「先ずは一人」 「させない!」 考えてる暇なんかない。 ケロロは、これ以上傷を負ったら……。 私が盾になるしかない。覆い被されば間に合う。 あれが普通のナイフならバリアジャケットで防げる。 違ったって構わない。 守るんだ! ……… ……? 衝撃が…来ない? ズーマは? 「もとより狙いは貴様だ」 最初から、これを狙ってた? 私がケロロを庇うと…庇って無防備になると。 避けられ……ない。 「振動弾(ダム・ブラス)」 ◆ ……… この程度だったか。 期待はずれも、いいところ…!? 粉砕型の呪文に耐えただと…ゴーレムすら砕く呪文に…。 頭部に視認できない障壁があるのか。 ならば黒魔術で障壁ごと破壊するだけだ。 闇の者(ダークレイス)と共に消え……、 「わ…私は……負けない。みんなを…守るんだ」 「足手纏いを連れていては無理な話だ。 守る者がいる以上、人は弱くなる」 「違う」 「違わない。現に貴様は…」 「違う! 人は守る者が出来た時、弱くなるんじゃない。 強くならなきゃいけないんだ!! マッハキャリバー!」 『Divine Buster』 ◇ ……間に合った。 調整を攻撃魔法にだけ集中させて正解だった。 でも、これを外せば後はない。 距離もとれない。他の調整も間に合わない。スバルやフェイトちゃんみたく近距離で応戦するのは無理だ。 ジャケットパージもケロロがいる以上使えない。 それ以前にバリアジャケットが無ければ、すぐにやられる。 やられるわけにはいかない。負けるわけにはいかないんだ! 今、一番大事なのはケロロを守ること…なんとしてもこの場を切り抜ける!! 術式が違う? タイプが違う? デバイスが違う? 利き手が違う? だから何だ! やらなきゃいけない事は同じ。絶対に、みんなを守るんだ!! スバル、リボルバーナックルを…お母さんの形見を貸りるよ。 撃ち方も…貸してもらう。 一撃必倒……、 「ディバイン…バスタァァァーー!!」 妙な手応え…前の時と同じバリアか。 バリアを張ったって関係ない。あなたが私に仕掛けたように、こっちだって防ごうが防ぐまいが関係ない。 バリアごと打ち抜く。撃ち抜いてみせる!! 「マッハキャリバー、全力でいくよ!」 『All right』 必ず打ち抜く! 打ち抜いて、みんなを守る! 私は絶対に負けない! こんな所で立ち止まって泣き言を言ってる暇はないんだ!! これで終わりに…、 『!? ズーマが離脱します!』 「なっ?」 『エリアB-5に移動中』 「……避けたの?」 『はい。バリアが破壊される直前に体を反らし直撃を避けています』 信じられない反射神経。あの一瞬で判断して脱出するなんて。 だけど直ぐには戻って来ない。プロなら不確定要素があると分かれば警戒するはず。 でも、 「念のため警戒は…怠ら…ない…で」 『Ms.高町?』 「大丈夫。頭を打たれたから、少し眩暈がするだけ。 今はケロロを治療しないと…」 それに冬月さんも放っておけない。 今は出来る事から、やっていこう。 ズーマが、また来るなら何度でも退けてみせる。 私は負けない、負けないから…。 だって、私は……。 ヴィヴィオ待っててね。必ず向かえに行くから。 必ず…行くからね。 【B-6 市街地端/一日目・昼過ぎ】 【高町なのは@魔法少女リリカルなのはStrikerS】 【状態】疲労(大)、魔力消費(大)、軽い眩暈、強い決意 【持ち物】基本セット(名簿紛失) ディパック マッハキャリバー@魔法少女リリカルなのはStrikers ハンティングナイフ@現実 コマ@となりのトトロ、白い厚手のカーテン、ハサミ 【思考】 0.絶対に、ケロロを、ヴィヴィオを、皆を守る。 1.ケロロを治療出来る所に。 2.冬月と合流する。 3.一人の大人として、ゲームを止めるために動く。 4.アスカと小砂を探す。 5.それが済んだら高校にヴィヴィオを探しに行く。 6.アスカと小砂を守る。 ※「ズーマ」「深町晶」を危険人物と認識しました。ただしズーマの本名は知りません。 ※マッハキャリバーから、タママと加持の顛末についてある程度聞きました。 【ケロロ軍曹@ケロロ軍曹】 【状態】全身に刺し傷(非常に危険な状態です) 【持ち物】なし 【思考】 0.(気絶中) 1.サツキを何があっても守る。 2.加持、なのはに対し強い信頼と感謝。何かあったら絶対に助けたい。 3.冬樹とメイの仇は、必ず探しだして償わせる。 4.協力者を探す。 5.ゲームに乗った者、企画した者には容赦しない。 6.で、結局トトロって誰よ? ※漫画等の知識に制限がかかっています。自分の見たことのある作品の知識は曖昧になっているようです ※ジェロニモのナイフ×1@キン肉マン が、公民館の傍に落ちています。 ※北高女子の制服@涼宮ハルヒの憂鬱、自転車@現実、ディパック、基本セット、サツキのディパック、サツキの基本セットはB-6の公民館に残されています。 ◆ …侮ったか。 まさか、二つも手札を残していたとはな。 視認できない障壁。詠唱なしで放つ、ゴールドドラゴンの閃光の吐息(レーザー・ブレス)を連想させる魔術。 しかも、こちらの結界を…虚霊障界(グーム・エオン)を…打ち抜くとは、回避を念頭に入れておかねば、やられていた。 ……俺の知らない魔術。掠っただけで、また魔力を削られるとは…。 今のままでは不利だな。 ……探してみるか、未知の魔術や技術との差を埋められるものを。 まだ、何処かにあるのだろう…ネブラのようなアイテムも。 それに、面白いアイテムも手に入った事だしな。 移動中の建物で拾ったアイテムの一つ。さしずめ、この場にいる人間の現在位置を示したものだろう。 ホテルに一人。恐らく奴…魔変化の男だろう。 そして一人、西に向かっている。方向からして学校。 行ってみるか……。 移動速度からして何かあるのだろう。 装備品なら願ったりだ。 ……… 装備が整えば、魔族だろうと殺してみせる。 なければ、こいつから奪えばいい。完璧な仕事を行うために…。 【B-5 市街地/一日目・昼過ぎ】 【ラドック=ランザード(ズーマ)@スレイヤーズREVOLUTION】 【持ち物】ベアークロー(右)(刃先がひとつ欠けている)@キン肉マンシリーズ、首輪探知機@現実?、ジェロニモのナイフ×1@キン肉マン 【状態】疲労(中)、魔力消耗(大)、右腕、背中に傷(比較的軽傷) 【思考】 0.参加者を全て殺す(発信機を使う)。 1.西(学校)に向かう。 2.リナ=インバース、高町なのは、魔変化の男(アプトム)を必ず殺す 3.ネブラ型のアイテムを探す。 4.ゲームの関係者を全て殺す。 5.依頼料を取り戻す。 ※魔法や身体能力の制限に気づきました。自分だけでなく異能者全員にかかっているのではと思っています ※【B-6】の民家の寝室の箪笥の中に、以下のものが破棄されています。 デイパック×2、基本セット×2(一部食糧不足)、地球動物兵士化銃@ケロロ軍曹、どんぐり五個@となりのトトロ ※首輪探知機のバッテリーが大分減っています。すぐにではないですが、いずれ使用できなくなります。 *時系列順で読む Back:[[残酷な『彼女』のテーゼ]] Next:[[復讐者と悪魔の出会い]] *投下順で読む Back:[[心と口と行いと生きざまもて(後編)]] Next:[[叫び返せHUSTLE MUSCLE]] |[[残酷な『彼女』のテーゼ]]|高町なのは|[[]]| |~|ケロロ軍曹|~| |~|ラドック=ランザード(ズーマ)|[[]]|