AI共同ノベル ドラえもん「お手軽バーガーセット」

いつものようにのび太がドラえもんに泣きつく

「ドラえも〜ん、本場アメリカのハンバーガー出して〜!!」

「なんだいのび太くん、またスネ夫の自慢話に影響されたのかい?」

「アメリカのでっかいハンバーガーを食べたいよ!」

「もうしょうがないな………」

そう言ってドラえもんはポケットから道具を出す

「『お手軽バーガーセット』〜!」

「このボタンを押してごらん」

のび太が言われるがままボタンを押すと、ハンバーガーのパン部分が出てきた

「具が入ってないじゃないか」

「それは今から付けるんだ、この道具で出したパンの間に挟んだものはハンバーガーのようにして食べることができるんだ」

「じゃあ僕にも作ってよ! こんな風に!」

のび太はさっきと同じようにボタンを操作する。すると今度は具の入った本物のハンバーガーが完成した

「わーい!! いただきまぁす!」

のび太は勢いよくかぶりついた
「うん美味しいや、でもやっぱり日本の方が美味しいかもね」

「アメリカの食べ物は量は大きいけどカロリーも高いからね」

「ふーん……ねぇ、これって何を挟んでもハンバーガーになるの?」

「もちろん、チーズを挟めばチーズバーガーになるし、魚を入れたらフィレオフィッシュになるんだ」

「よーし!さっそく色々試してみよう!」

のび太は台所に向い、冷蔵庫の中を漁る

「まずは……そうだ! ツナを入れてみようかな」
そして完成したツナバーガーを部屋まで運ぶ
「うん、美味しいなぁ」

「もういいだろ?そろそろ返してよ」

「まぁまぁ、どら焼きバーガーあげるから!」

「ワァイ」

ドラえもんは嬉しそうにどら焼きバーガーにかぶりつき………

「って、挟んだもの更に挟んでどうするんだよ!!」


「って、あれ!?のび太くん!?」

ドラえもんが気付いた頃にはのび太の姿はなかった

「あちゃぁ、逃げられたか…………」


………


のび太はお手軽バーガーセットを担い で空き地に向かう
「皆を誘って沢山のハンバーガーを作ろう!」

と、そこでジャイアンとすれ違う

「おいのび太、何持ってるんだ?」
「あ、ジャイアン!実はこれ………」




「何!?好きなハンバーガーを作れる道具!?それはすげぇ!」

「俺様ちょうど、本場アメリカに負けないハンバーガーを皆にごちそうしてやろうと思ってたんだ、お前も来い!」

「えええーーー!!?」



こうしてのび太は、無理矢理剛田家へと連れてかれてしまった。
「これがうちにある材料で作ったハンバーガーだ」
テーブルの上には大量のハンバーガーが置かれている
「うわぁ…………凄い量」

「どれもこれも失敗作だけどな、さあてまずは何から試そうか」

のび太の隣には顔面蒼白のスネ夫、安雄、はる夫、しずかの姿があった


「ね、ねぇ………念の為聞いておくけど、ジャイアンはどんなハンバーガー作る気なのかな」

「き、決まってる………ジャイアンの事だ………」
「きっと、ハンバーガーの形をしたただのゴミだよ」
「やめてよぉ…………想像させないでよぉ…………」

「何か言ったか?」

ジャイアンは力強く睨む

「い、いやぁ!ジャイアンのハンバーガー楽しみだな〜って!」

「おお〜そうかそうか!ならスネ夫、先にお前に食わせてやる!」

「ええ〜〜〜!?」

と、ジャイアンはスネ夫の前にハンバーガーを置く

「ゲッ!!」


その悪臭にのび太は顔をしかめる

「ジャイアンバーガー1号・ブルーチーズだ、どうだ?」

(ぶ、ブルーチーズっていうかカビ生えてるだけじゃないか………!!?)

スネ夫は恐る恐るハンバーガーを口に入れて

「ウギャーーーッ!!」
思いっきり吐き出した

「何やってんだ、そんな事じゃあ本場アメリカの味が再現できねぇぞ!」

「いや、もう充分だから!! ジャイアンの料理はアメリカンとは合わないから!」

「よし、次はのび太!お前だ!」

「ええ!?」

そう言ってジャイアンは中に具材が詰め込まれまくったぐちゃぐちゃのハンバーガーを置く

「家にあるもの全部詰め込んだジャイアンバーガー2号・デラックスだ!」


「む、むちゃくちゃだ………」

「さあ食え、俺様の渾身の出来栄えだ」

「…………いや、これはちょっと」

「食べないのか?じゃあこっちはどうだ?」

「…………」

「どうした、さっさと食えよ」

「……………………」

「あ、ああ僕!ハンバーガーにはコーラが合うと思うんだよなぁ〜」

「ああ、喉が渇いたのか!待ってろ、今持ってきてやるからな」

そう言ってジャイアンは台所の方へ戻って行った

「た、助かった………」

「それでどうするんだよ、それ」

「とても食べられそうにない……」

のび太達が参ったような顔をしていると………

「のび太くん!」

剛田家でドラえもんが覗いていた



「ええ〜!?ジャイアンがハンバーガーを!?」

「ドラえもんなんとかして!」

「元はと言えば君が巻いた種だろ!とはいえジャイアンほっとく訳にもいかない………そうだ!」ドラえもんはポケットに手を入れると、そこから丸い玉を取り出した
「それは?」
「お手軽バーガーセットの外部コンローラーさ、ひとまずこれでジャイアンの作ったハンバーガーを全部消去!」

ジャイアンバーガーはコントローラー1つで消え去った

「後はどうにか誤魔化して……」

と、ジャイアンを待つも………来ない
コーラを探してるにしては遅すぎる


「ジャイアン何してるんだろ………」



「うわぁーっ!!助けてくれーーっ!!」

と、外から大きな悲鳴が

「ジャイアンの声だ!」のび太達は急いで外に出てみた
「キャアアアッ!誰かーーっ!」
「助けてくれー!!」


「ワンワンワン」

そこには、パンで挟まれた犬に追いかけられ逃げるジャイアンの姿だった


「そうか!多分パンに犬が挟まって………」

「こりゃいいや、ハンバーガー食べるより面白いぞ!」


「助けてくれーーっ!!ハンバーガーに食べられるーーー!!」


おしまい。
最終更新:2021年10月24日 16:11