エレキボルト誕生!

【第1話】
「エレキボルト誕生!」

『光里イナ』は今が旬のバリバリのオトメである!!

『光里イナ』はビーチューバーである!!

『光里イナ』は自分にしか出来ないことをチャレンジする!!をモットーに様々な動画を投稿している!!


イナ
「ウチの最近バズった動画はハンバーガーのハンを無くしてみた!70000再生!!」


そして、『光里イナ』は!!


イナ
「あ、ヤバい!なんかうずうずして来た!」


イナ
「変身!!」




エレキボルト
「イヤッハアアアアア!!」

ーーーーーーーーーーーーーーーー

そう!!『光里イナ』は!!

少し前にたまたま悪の組織「ボルテックスG」に拉致され改造手術をされてしまい、電撃人間兵器【エレキボルト】になってしまったのだ!!

イナ
「ちなみに改造されてみた生中継動画は100万くらいバズった!」

ノリにノッて、常に電撃バチバチだった彼女は世界征服の1歩となる史上最悪の兵器となる………



___前にボルテックスGを壊滅させてしまった!!


イナには正義感はない!!しかし誰かに言われるがままの人生は嫌いであった!!

エレキボルト
「あーー、全部ぶっ壊せるのって最高ー♡」

その時、イナは思いついたのだった!

このエレキボルトの力を活用し、ヒーローみたいな事をして動画を上げる!それは誰にも出来ない自分だけのオリジナリティではないのか?


そして『光里イナ』はHERO系ビーチューバー『エレキボルト』として新たにチャンネルを立て直したのだった!

しかしこの世界にはまだまだ悪の組織が山ほどある!この世界を脅かす敵が数多く存在する!

だがイナからすれば知ったことではない!!


エレキボルトは………イナは!!


今日も今日とてビーチューバー!


イナ
「はぁ〜、今日は何をしようかな〜!ウチもそろそろイロケに走ろっかな〜」

これは、エレキボルトという超絶キャワイイ超絶派手なヒーローが、最終的に世界を危険に追い込みながらも色々と運命を大きく替えて、挙句の果てにはもうおかしなことになってしまう!


いつもの世界観とはちょっと外れた物語である!


………

ここは凄いビリビリしている街『V街』
凄いエネルギーがある為悪の組織によく狙われているが、なんだかんだで倒して平和になる、ある意味バランスのいい所である!


そしてここは、V街で1番大きい新聞社『天機ジャーナル』

「…………『エレキボルト』ですか」

彼の名は雲利アメ、天機ジャーナルに最近就任した新人記者だ。

編集長
「そう、エレキボルト………突如現れた、凄いビリビリしては我々の特ダネをぶっ壊したり貰っていく謎の存在」

編集長
「今の時代、普通の事件を追ってもどう足掻いても奴に追いつけない」

雲利
「ええ……どこで嗅ぎつけるのか、人間の物とは思えない速さで嗅ぎつけて来る」

編集長
「そこでだ、我々天機ジャーナルは今後………エレキボルトの特集を組むことにした」

編集長
「今世間を騒がせる奴の正体をハッキリさせておくことで、我々の地位と名誉を取り戻すのだ!」

雲利
「はぁ……しかし僕、新人ですよ?」

編集長
「今のこの時代キャリアも新人も関係ない!もれなく全員平等に同じ給料と待遇が現状だ!!」

雲利
「………それは分かりました、しかしエレキボルトをどうやって見つければ?」

編集長
「自分で考えろ!!」

………

と、無理矢理言いくめられてエレキボルトを探すことになってしまった。

雲利
「エレキボルトは自分で見つけろなんて……」

雲利
(せっかく別の世界に上京して、憧れの記者になったのにやってる事がよく分かんないスーパーヒーローを追え、なんて………)

雲利
「そんなもの一体どこに居るって言うんだ………」

雲利
「とりあえずタピオカでも飲もう」


「あーーー!!お客様!!おやめください!!」

雲利
「ん?」

行きつけのタピオカ店に行こうとしたら何か騒ぎになっているのが見えた


イナ
「タピオカってカエルの卵なんだって!?だったらまとめて孵化しちゃわない!?」

「やめてください!うちのタピオカはタピオカなんです!沸騰しないで!それで卵は生まれません!!あーーー!!!」

雲利
「…………なにあれ?迷惑系YouTuber?」

雲利
「じゃないわ!!止めないと!!」


………

雲利は女性を引っ張り出して、近くの喫茶店に向かう

イナ
「いっただきまーす!」

雲利
「………」

イナ
「そういやアンタは何も頼まないの?」

雲利
「………ハンバーグにホットケーキを混ぜたものなんて見たら、食欲も失せるよ」

イナ
「いいだろー?甘いハンバーグなんて他にない!これも動画にしよ」

雲利
(なんだこのヤバそうなチューバーは………開幕から変なのに巻き込まれたし、ご飯奢ることになったし………)

イナ
「それでアンタ何?」

雲利
「何?じゃありません、僕は雲利アメ、一応貴方より歳上なんだから敬語」

イナ
「ウチバリバリのオトメだけどいくつ?」

雲利
「………24、バリバリのオトメっていつよ」

イナ
「じゃ、確かに年下だわウチ」

………

イナ
「で、オタク何なの?」

雲利
「何なのって、見ればわかるでしょ」

イナ
「………天機ジャーナル?」

雲利
「そう、君でも知ってるでしょ、あの大手新聞社の………」

イナ
「あーーー!なんか最近はパッとしない奴とかSNSのバズりネタとかをパクってるとかいうあの天機ジャーナル?」

雲利
「…………」(落ち着け、ただの空気読めないビーチューバーだ、キレるな、大人として)

雲利
「………じゃあ失礼するよ、迷惑なことはしないでね」

イナ
「今度は何追ってるわけ?」

雲利
「『エレキボルト』だよ、君も知ってるだろ?」

イナ
「エレキボルト〜?……ああ、ウチ知ってるよ居場所」

雲利
「……それを証明できる?」

イナ
「証明していいの?」




イナ
「んじゃ、改めまして………」

イナは真剣そうな顔になり、構えを取って……



イナ
「___変、身」


その瞬間、喫茶店に稲妻が降り注ぐ!!


雲利
「うわっ!!」


………

雲利
(………僕は、目を疑った)

雲利
(さっきまで傍迷惑なギャルっぽい小娘がいたところに………)


エレキボルト
「はい、ナマでは初めまして!ウチがエレキボルトです!!!」


雲利
「………そんな、マジで?」

雲利
「あれが………エレキボルト………???」


エレキボルト
「おにーちゃん、ちょっと空でお話ししよ?」

雲利
「え?うわあああああーーーーーー!!!!」

雲利はエレキボルトに抱かれて空に飛んで行った。



………

雲利
「まさか……君が本当にエレキボルトだったなんて」

イナ
「そ、ビックリした?」

雲利
「変身といてる!?ちょっ、大丈夫なの!?僕死んだりしない!?」

イナ
「へーきへーき、ウチ頑丈なんで!」


………

雲利
「じゃあ、仕事として聞くけど………」

雲利
「なんで、エレキボルトになんて?」

イナ
「『ボルテックスG』とかいう訳わかんないのに拉致されてさ、改造人間になっちまったの」

雲利
「改造人間!?それってどんな!?」

イナ
「なんか、あんな風に電気はバチバチ溜まるし吸えるわけ」

イナ
「まぁ人としてのアレコレがぐっちゃぐちゃにもなっちゃったけど」

雲利
「!」(だからあんな食事を……)



イナ
「ウチは嫌いなことがある」


イナ
「『誰かに言われるがままの人生』」

雲利
「………そんなことが嫌なのか?」



イナ
「見て、エレキボルトの……ウチのビーチューバーチャンネル」

イナ
「沢山沢山ウチを見てる、珍しいって見てくれてる」

イナ
「……だから、ウチは」




イナ
「エレキボルトになれてよかった!」


イナ
「そして……」

イナ
【邪魔になる奴は………みんな死ね!】

雲利
「え?」


地面に着地したイナと雲利は、いつの間にか大量の銃に囲まれていた。


雲利
「こ、これは?」

イナ
「いつもの!いつも恒例の悪の組織!」

雲利
「恒例なの!?」

「我々は秘密結社ヘンター!その力を寄越してもらおう!」

イナ
「どの力がわかんねーし!もうムカついてきた!」

イナ
「ウチをメッチャクチャに束縛するやつは、死ね!!」


バチンッ!!


エレキボルト
「…………」


雲利
(そうか、これがエレキボルト)

雲利
(どこまでが改造の影響か分からない、どこまでが素か分からない)


雲利
(だからこそこのままだと……彼女はヒーローどころか気に入らないもの全てを消す破壊兵器になってしまう………)



エレキボルト
「パルスブラスターァァ!!」

エレキボルトは腕を叩きつけるだけで銃を持った人間たちを吹き飛ばす

「ぐわああーーーー!!!」

雲利
「つ、強すぎる………」

エレキボルトは倒れた男からエンブレムを奪い取り、周囲を確認する

エレキボルト
「秘密結社ヘンター……あった!!よし!!」


エレキボルト
「エレキボルトビーム!!」

エレキボルトがエンブレムと同じ模様がおったビルに向かってビームを打ち込むと………





そのビル周辺が一瞬で消し飛んだ

【秘密結社ヘンター 壊滅】


エレキボルト
「うっし、1分超えの世界新記録!悪の組織壊滅!これもまたバチるぞ!」

雲利
「…………なんて」


雲利
「なんて………馬鹿げた真相だ」




「………き、貴様」

雲利
「…………!!」


雲利
「危ない!!」


エレキボルト
「え?」


「貴様ぁぁぁぁぁ!!!」

その時、まだ生きていた男が銃を放ち………雲利は咄嗟にエレキボルトを庇っていた。

向こうの方が強いのに、条件反射で勝手に……


ズドン!!

エレキボルト
「………え?」

雲利
「うげはっ!」


………


あれ?

なんだか、視界がふらついてる………


背中が冷たい………


そうだ、エレキボルトの……取材………


これは、言っておかなくては………




雲利
「イナ………キミは………普通の事、とか、じゃなくて」

雲利
「わる い こと しないで」


イナ
「………え?今、イナっていった?」

イナ
「ウチのことイナって!!?」



…………


雲利
「ん……ん、ん?」

雲利は気がつくと病室のベッドに居た

雲利
「……そういえば庇ってたんだな、普通の人間がエレキボルトを」

雲利
「こんなの編集長になんて報告すればいいか………」


イナ
「あ、彼ピおはよー!」

雲利
「………ああ、もしかして君が助けてくれたの?ありが……?」



雲利
「はい?彼ピ??」

イナ
「あ、体大丈夫?ここ痛くない?」

雲利
「えーと………これ、一体どういう状況?」


イナ
「この病院、ウチの親戚がやってる所でよく身を隠しているところなんだ」

イナ
「ちゃんと説明したよ、ウチの………彼ピだって♡」


雲利
「…………はい!?」



こうして、ビリビリお騒がせ滅茶苦茶ヒーローを調べていたはずが、そのヒーローの彼氏に一方的に認定されたのでした

僕どうなる!?

【……To be continued】
最終更新:2022年06月19日 13:17