【第2話】
「これは俺の考えだが、学生の戦場はバイキングだ!」(など数話)
「これは俺の考えだが、交友関係は奥が深い」
如月
「おっ」
山口
「あ、朝比奈さん……その、実は僕のお気に入りの店で、新発売のドーナツが出たんだ、よ、良かったら一緒に……」
朝比奈
「えー!?ドーナツ!行く行くー!」
如月
「山口、あれから女子とも話せるようになったんだ」
黒川
「良かったわねー山口君」
希望ヶ峰学園は色んな才能を持つ人がいる、だが才能に縛られず色んな関係を築けるのがここの良いところだ。
如月
「おっ、あそこにいるのは布刈と……」
黒川
「隣のクラスの……七海千秋さん?」
如月
「あの布刈が他所のクラスの生徒と話してるなんて…せいぜい十神と喧嘩してるぐらいだと思ったが」
如月
「七海さんの才能ってなんだっけ?」
黒川
「確か、【超高校級のゲーマー】だったような?」
如月
「ゲーマー!?【超高校級の教授】がゲーマーと話すの!?」
黒川
「教授でもゲームすることあるでしょ?」
如月
「うーーーん、それにしたって意外な組み合わせだ…説教してるわけでもなさそうだし」
黒川
「思い切って聞いてみる?」
如月
「聞くなら七海さんの方でお願い!!」
………
七海
「んー?」
如月
「ど、どうも!俺は如月大和!『変態じゃない方』の超高校級の発明家だ!」
黒川
「アピールポイントそれでいいの!?私が超高校級の退魔師、黒川美佳子よ」
七海
「発明家と退魔師?どんな組み合わせでそうなったのかな?」
如月
「あっそうか、俺達も才能的には結構変な関係か……」
如月
「って!そうじゃなくて……うちのクラスの銘苅と話してたみたいだけど、一体何があったの?」
七海
「あっ、そのこと?」
七海
「それはね………」
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【回想中】
銘苅
「ちょっと」
七海
「ん?」
銘苅
「アンタよ、アンタ。超高校級のゲーマーで間違いないんでしょ?」
七海
「あ、うん、そうだけど」
銘苅
「いいから黙ってついてきなさい」
七海
「ええ?」ドタドタドタ
………
七海
「ゲーセン?まぁ珍しくもなんともない所だけどここで」
銘苅
「アレよ」
七海
「え?」
銘苅
「いいからさっさとアレをやりなさい、アンタの才能の使い所なんてコレしかないでしょ?」
銘苅
「何も考えず、アレを取ればいいの」
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七海
「って感じで、クレーンゲームででっかいテディベアの人形取ってあげたみたいな」
如月
「プッ……ハハッ!!テディベア!?あいつが!?意外とギャップあるんだなアイツ!あの形で熊さん好きとか笑えるな!」
銘苅
「死ねッッッッ!!!」
如月
「ギャァァァ!!!」バリーン
黒川
「今のは如月くんが1000%悪い」
「これは俺の考えだが、危険物に触ろうとする奴が一番危険」
鳳
「………これが例のブツや」
如月
「お、おう……鳳マートはまたとんでもない物を仕込んできたな」
鳳
「せやろ?ワイらもこんなもんどうしようか悩んでる最中でな………」
鳳は俺のラボに滅茶苦茶危険なマークが描かれた木箱をゆっくりと置く。
黒川
「き、如月君!?それは一体……貴方は兵器を作る人じゃないと信じてたのに………」
鳳
「黒川!?ち、違う!これは誤解や!いやある意味兵器ではあるんやけどちゃうねん!!」
……
黒川
「……しゅ、シュールストレミング?」
鳳
「せや、知るところでは有名な『世界一クサイ食い物』がこの中に入っとるんや」
如月
「俺もネットで軽く聞いたことはあるが、まさかコレが………」
鳳
「興味あって1個持ってきたけど流石に実物を開けるのが怖くて、それで如月に安全に開ける装置を頼みに来たわけちゅうことぜよ」
黒川
「そ、そんなに恐ろしいものなの?」
如月
「ああ、知るところによれば少し開けるだけで衣類や部屋の匂いは一生落ちない、消臭の薬を何発ぶち込んでやっと薄くなるとか………」
如月
「いやそんなものを俺のラボに持ってくるなぁ!!」
鳳
「いや、だから安全に開けるようにと」
如月
「それでも俺の自慢のファッションに変な匂いつくのはやだ!」
如月
「黒川、鳳マート行くぞ!安めの服とか匂い消しスプレーを山ほど買う!!」
鳳
「今回は非常事態や!サービスしたるで!」
黒川
「えっ、今から!?」
ドタドタドタ………
………
金城
「今慌てて出ていったのは………如月か?鳳も連れていたが………」
金城
「この危険物のマークが描かれた箱は何だ!?」
金城
「何かあるとまずい、教室で解体作業を………」
…………
如月
「あれっ、シュールストレミングが無い!?」
鳳
「まさか……誰か回収したんやろか!?」
如月
「こういうのだと一番撤去しそうなのは金城………」
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如月【金城、俺のラボにシュールストレミングあるんだけど知らない?】既読
【ああ、あの箱はシュールストレミングだったのか】金城
【もっと早く知りたかったなぁ】金城
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その瞬間、教室に激臭が走った
如月
「金城ォォォォォォォ!!!!」
黒川
「えっ、私たちこれからシュールストレミング開けた教室で授業するの?」
鳳
「流石に金城は責められへんけどな………」
「これは俺の考えだが、魔法は確かに存在している。」
前田
「ねぇ、あそこに見えるのって」
如月
「ん………?あっ」
窓から見えるベランダにいるのは、【超高校級のマジシャン】夢野秘密子と、【超高校級のウィザード】三王寺帝だった。
………まぁ、いつもの事だ。
三王寺
「貴方もだいぶしつこい人ですねぇ、一体何回私に果たし状を送ってくれば気が済むんですか?マジシャンさん」
夢野
「マジシャンと呼ぶのはやめろ……超高校級の魔法使いじゃ」
夢野
「ウチもまた魔法使いであるはずなのに、何故お前のように『超高校級の魔法使い』の肩書きが与えられぬのじゃ……これはおかしくないか!?」
三王寺
「そうは言われましてもねぇ……私学校側の人間じゃありませんし、正直『超高校級のウィザード』よりも、彼、王馬さんみたいな闇っぽい肩書きが欲しかったと言いますか」
………
如月
「超高校級の魔法使い、三王寺帝………」
実の所、信じられないことかもしれないが三王寺が魔法使いというのは『事実』だ。
彼は入学式で何のタネも機械もなしに右手から火を放ち、的代わりにしたモノクマ学園長代理を火の海に変えている。
まぁ、そんな事をしたのでああして果たし状を送っている夢野さん以外近づこうともしないのだが………
三王寺
「そもそも果たし状って貴方私と何をするつもりなんですか?」
夢野
「魔法使い同士でやる事など決まっとる、ひとまず………」
夢野
「火の魔法はナシで、ウチがモノクマに怒られる」
三王寺
「構いませんよ、私の方もモノクマさんにキツく言われてますからね」
三王寺
「うーん………そうですね」
三王寺
「では魔法使いらしくホウキで空を飛んで見るというのはどうです?」
夢野
「おお、それはウチの得意分野じゃ、受けて立とう」
夢野
「で、ホウキは?」
三王寺
「…………」
三王寺
「」チラッ
如月
(俺の方見てきた!?)
三王寺
『今すぐジェット機構のホウキ2本くらい作ってきてください(ハンドサイン)』
如月
「えええええ!?」
一応作ってきたが即効で夢野にバレて怒られた。
「これは俺の考えだが、学生の戦場はバイキングだ!」
如月
「まずい!!昼食の時間に3分26秒も遅れてしまった!!」
如月
「このままだと命に関わる………」
苗木
「如月クン、いくらなんでも大袈裟だよ………ご飯は逃げるわけじゃないから」
如月
「甘いぞ苗木!これは俺の考えだがご飯は逃げないが待ってくれない!!」
如月
「3分もあれば………」
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如月
「やっぱりない!!俺が狙ってたシーフードピラフは!?」
黒川
「もうとっくに十神君と終里さんが平らげちゃった」
如月
「チクショオオオオオオオ!!!やっぱりかああああああああ!!!」
黒川
「そんな事だろうと思ってひと皿残しておいたわよ、私に感謝しなさい?」
如月
「ありがとうございます美佳子様!!」
苗木
「キミ、思いの外テンションの上がり下がりが激しいね………」
如月
「年頃だからな!」
苗木
「失礼かもしれないけど、あの如月機関の御曹司って聞いてたからこっちの十神クンみたいなのイメージしてたけど………」
黒川
「これは私の考えだけど、バカと天才は両立するのよ」
如月
「俺のセリフ取らないで!あっ終里!、俺の唐揚げも持ってかないで!」
苗木
「それにしても終里さんとあっちの十神クンは本当に次々完食していくね………」
黒川
「バイキング形式だと自然とこうなるのよね」
如月
「十神もどきのバカヤロー!痩せろー!!」
黒川
「やめなさいみっともない」ゴッ
如月
「へぶぅ」
苗木
「ハハ……黒川さんも大変だね」
黒川
「大丈夫よ苗木、もうこんなのしょっちゅうだから」
黒川
「貴方こそ大丈夫?そっちのクラス大変な人ばかりって聞くけど」
苗木
「ま、まぁ学園生活も始まったばかりだし……これから仲良くしていけばいいからね」
如月
「あっ!!新しく塩焼きそば出てきたぞ!!」
終里
「俺のもんだ!」
如月
「俺にも食わせろ!!」
鳳
「あっあっ、ワイがリサーチしてた塩焼きそばが」チーン
苗木
「鳳クン!!?」
黒川
「8分42秒の遅刻でこの結果………バイキング、恐ろしい………」
「これは俺の考えだが、どんな秀才でもモテる方法は分からない!」
如月
「ねぇ黒川」
如月
「なんで俺ってモテないのかなぁ?」
黒川
「そう?私は如月くん人気ある方と思うよ?」
如月
「そうだよなぁ?俺はあの如月機関で、イケメンで、頭も良くて、友達も多くて………」
黒川
「はいはい、そんなに強く自惚れないの」
如月
「あー、俺もモテモテになって女の子のパンツ貰いたいな」
黒川
「うん………うん?」
黒川
「貴方今なんていった?」
如月
「モテモテになって女の子のパンツ貰いたい」
黒川
「覇ァ!!」
如月
「ギャァァァ!!!」ジュボッ
………
如月
「いきなり退魔の呪文放つことないじゃん!!てかそれ生者に撃つものじゃないだろ!?」
黒川
「ぱ……ぱ、ぱ、パンツ!!?あなた女の子がパンツくれるものと思ってたの!?」
如月
「違う!俺だって半信半疑だよ!でもさぁ!」
如月
「女の子からパンツ貰ってるのを見たって………」
黒川
「誰が、誰を!!?」
如月
「………前田が」
黒川
「前田君が見たの!?」
如月
「いや…………前田が、パンツを…………」
黒川
「????????????」
如月
「いかん!黒川の思考が宇宙に飛び始めた!」
如月
「あと噂によると苗木と最原と、予備学科のうちの一人もパンツ貰ってるとか………」
黒川
「何なの!?希望ヶ峰学園はパンツ受け渡しが流行ってるの!?」
如月
「知らないよ!!パンツがそんなにありがたいんだろうな!」
黒川
「ちょっと前田君を見る目が変わりそうなんだけど………」
如月
「………」
如月
「というか、貰ったパンツってどうしてるんだろう?」
黒川
「出来ることなら考えたくもないことだけど………」
如月
「いやいや、お家に女の子のパンツ入ってるのバレたら大惨事は免れないだろ?だから………」
如月
「………」
如月
「俺の頭脳はこの結果は口に出したらまずいと結論付けた」
黒川
「正しい判断よ」
如月
「黒川、パンツくr………いや!幼馴染と言えど親しき仲にも礼儀ありだ!」
如月
「すいませんパンツ見せてもらっていいですか!」
黒川
「覇アアァ!!」
如月
「ですよね!!」ジュボッ
おしまい。
最終更新:2022年07月10日 13:58