「これは俺の考えだけど、黒川と行く肝試しは怪獣映画みたいで面白い」ほか

【第3話】
「これは俺の考えだが、黒川と行く肝試しは怪獣映画みたいで面白い」(ほか数話)


「これは俺の考えだが、宿題を後回しにする悪い癖は絶対直らない」

如月
「ああああああああ!!」

如月
「なんで俺は研究より先に課題と宿題やっておかなかったんだ!!」

如月
「あっそうだ、自動で宿題をやってくれる発明品を」

黒川
「そんな事ばかり考えてるから宿題が追いかけてくるのよ!無限ループなるわ!」

如月
「ああああ多い多い!モノクマめ俺への当て付けか?ってぐらい多いんだけど!」

黒川
「貴方モノクマ怒らせるようなことしたの?」

如月
「……………」

如月
「してない!」

黒川
「してるでしょ色々!!列挙したいけどその前に宿題ね!!」




「きーさーらーぎぃー!!」

如月
「ごめん響!今忙しい!」


「えー!?ちょっと、あたし宿題やってもらおうと思ってたのに!!」

黒川
「こっちも!?」

如月
「お前は奏にやってもらえばいいだろ!」


「ダメよ!奏は今予備学科に宿題押し付けられて過労死寸前だから!」

如月
「俺が言うのもなんだけど止めろよ!!」

黒川
「超高校級が集う学校の姿とは思えない光景………!!」

ーーーーーーーーー


「アイツら後で殺す………」チーン

ーーーーーーーーー


「まぁ奏はそれとは別で自分の宿題やったそうだけど………」

如月
「!」


如月
「文字をまるまるコピーする発明品作って、奏の宿題を写せばいいのでは?」


「そうじゃん!!さすが天才ね!!」

黒川
「天才は宿題を後回しにしてヒーヒー言わない!」

…………


「…………」チーン

黒川
「し、死んでる………」

如月
「奏には悪いが、ちょっと借りさせてもらおう………」


……


如月
「よし、とりあえずノート丸ごと写すことに成功した!」


「これでお互い補習は免れたわね!奏と如月に感謝するわ!」

黒川
「いや、そもそも最初から宿題をやっておけばよかっ………」ペラペラ




【〇月×日】
今日もお姉ちゃんを




【見タナ………】

黒川
「!?」

如月
「!!?」


「!!!!?」


【この先の内容はお見せできません】




「これは俺の考えだが、性癖をさらけ出すことは恥ずかしいことではない!」

如月
「誰でもいいから聞いてくれ!面白い発明品が出来たんだ!」

左右田
「誰でもいいからで聞くのが俺かよ!!」

如月
「まぁまぁいいじゃないか左右田、お前には俺もなんだかんだ世話になってるし」

左右田
「………で?それで今度の発明品ってなんなんだよ、ただの袋にしか見えねーけど?」

如月
「欲求袋だ!」

左右田
「大丈夫かソレ!?全年齢向けだろうな、カキコで流せるやつだろうな!?」

如月
「大丈夫大丈夫!」

如月
「お前は堪忍袋の話を知ってるか?」

左右田
「堪忍袋は知ってるが話なんてあるのか?」

如月
「堪忍袋という大きな袋に人々が募り積もる不満や罵倒をこっそり袋の中にだけ話す!みたいなやつ」

如月
「それを類似的に再現してみたんだが、今の時代ストレス発散の方法なんていくらでもあるだろ?」

如月
「だからあまり公には話せないことをこの袋の中に溜め込むって事だ!」

左右田
「ほー……何となく分かったけど、公には話せない事って?」

如月
「性癖だ」

左右田
「結局そっち路線かい!!」

如月
「でも俺たち青少年がセーフなラインで、あまり人前に話せないことといえば、女子のウィークポイントだろう?」

如月
「黒川のくびれ超セクシー!」

如月
「はースッキリした、お前もやってみたら?」

左右田
「あー……じゃあちょっとだけ」


左右田
「ソニアさんのくびれ超セクシー!!」

如月
「俺と同じじゃないか!」

左右田
「うっせー!!袋の中でも胸とかお尻とか言うの恥ずいだろ!!」


「甘いぞ左右田!!」

小橋川
「本当に何が好きかを言えなくて何が男か!」

左右田
「こ、小橋川!!」

如月
「あっ小橋川!お前も使ってみるか?お前スケベだからこういうの好きそうだろ?」

小橋川
「おー使う使う!誰かに吐き出したくてたまらなかったんだよな」



小橋川
「スゥーー………」


小橋川
「伊良波は!!!」

小橋川
「ちっちゃい背丈でダボッとした格好で!!ばっちり胸の膨らみが強調されて見えるのがセクシーだよな!!!」

小橋川
「膨らみという誰でも見えるものが、着込んだまますけべ心を刺激し………」

ガラッ


伊良波
「…………」

小橋川
「」


伊良波
「こ、こばちん、サツキをそんな風に見てたんですカ……ちょ、ちょっと失礼しまス……」

ガララッ

小橋川
「」



左右田
「まぁ結局のところ袋だから防音じゃねーしな………」


小橋川
「ぶっとばすぞ如月ィィィィィ!!!!」

如月
「小橋川ごめんんんんんんんんんんんん!!!!!」





「これは俺の考えだが、ギャンブルに『必勝法』はあるけど信用するな!」


如月
「はーっはっはっは!!」

狛枝
「あはははははははは!!」

三王寺
「ふふふふふふふふふ」


黒川
「!!!?」

如月
「セレスに負けて身ぐるみ全部剥がされた!!」

狛枝
「見ての通り、全員揃ってボロ負けさ」

三王寺
「せめてものの情けとしてパンツだけは許してくれました」

黒川
「いや、何したかは聞いてない!!なんでそんな事になったの!?」


如月
「俺がウノ持ってきた!」

狛枝
「僕がセレスさんを誘って………」

三王寺
「私が賭け事を提案しました」

黒川
「頭痛くなってきたわ……」ピキッ


三王寺
「いやはや、超高校級のギャンブラーとは聞いてましたがここまで負けるとは思いませんでした」

如月
「運だし、何より超高校級の幸運居るし1回は勝てると思ったんだけどな……」

狛枝
「ごめんね……僕の才能が役に立てなくて……」

如月
「いやいや!楽しかったからセーフだ!」

黒川
「アウトよ!!その格好で校内を練り歩く姿は変態のソレよ!!」

如月
「大体、三王寺が必勝法があるとか言うからこんなことになったんだろ」

三王寺
「あれ?私そんなこと言いましたか?」

狛枝
「うん、だから僕も如月君もそれに乗っかってこの結果さ」


三王寺
「でもほら、100%勝ちましたよ?」


三王寺
「セレスさんが」


如月
「お前は許さん!!この野郎!お前はパンツまで脱げ!!」グイッ

三王寺
「イヤーッ!変態!私は裸族になりたくありません!」

三王寺
「私を手にかけるとボイドが黙っていませんよ!」

如月
「上等だ!如月機関舐めるんじゃないぞ!」

狛枝
(言葉に出来ないが恍惚としている顔)


黒川
「やめなさい2人とも!女子の前で!!」

如月
「はっ……ごめん黒川」

黒川
「それで、その必勝法って何だったの?」

三王寺
「ええ、UNOの必勝法はですね………」


三王寺
「なんと、UNOの中には好きな色に書き換えられる上に4枚も相手に追加できるカードがあるのですよ!」


黒川
「そりゃ負けるわ!!」





「これは俺の考えだが、黒川と行く肝試しは怪獣映画みたいで面白い」

黒川は『超高校級の退魔師』だ、だから『そういう系』の類のある所によく誘われることが多い

そして、信じられないことにそこではガチで幽霊がめっちゃ出てくる、怖い。

………隣に黒川がいなければ。


黒川
「ッスウウウウウ………」


黒川
「覇ァァァ!!」

ボッ

黒川
「滅!!亡!!迅!!雷!!」

如月
(なんだろう、肝試しなのに全然きも冷えない)

如月
「むしろアクション映画みたいで面白い!!」

黒川
「ネット!!」

如月
「ネット!?」

……

黒川
「いいの?如月君……私が個人的にやってる事に付き合って」

如月
「肝試しって思えば結構楽だよ」

黒川
「私が言うのもなんだけど全然肝冷えないよ?ジャンル的には寺生まれのTさんだよ?」


「おや……?やっぱりここに来てたんだネ 黒川さん」

如月
「えっ、声!?」

黒川
「あっ、もしかして真宮寺君?」

如月
「し……真宮寺?」

黒川
「そう、【超高校級の民謡学者】の真宮寺是清君よ、どこにいるの?」


真宮寺
「ここだヨ」ヒョコッ

如月
「うおおっ!!黒川より怖い!」

黒川
「失礼でしょ!真宮寺君もこのホラースポットに来ていたの?」

真宮寺
「まあネ」

如月
「でも残念な話だが、ここらの霊は黒川が粗方始末した後だから怖いものなんて出ないと思うけど」

真宮寺
「霊……?僕は霊を目当てに来たわけじゃないヨ、付き添いさ」

如月
「付き添い?」



「し、しんぐうじいいい!!勝手に1人でドカドカ歩かないで、こわいでしょおおおお!!」

「お"ね"え"ち"ゃ"ん"お"い"て"か"な"い"で"ぇ"!!」

「へばり付かないの!!」

真宮寺
「あの二人の」

如月
「あの姉妹も来てたのか………」

黒川
「そろそろ夜も深くなるわ………霊が活性化し始めるから御札だけ貼って今日は帰りましょ」

真宮寺
「僕もそろそろ音ノ小路さん達2人と合流しないとネ」

………


如月
「あー楽しかった!」

黒川
「肝試しの感想じゃないわよそれ」



「あっ!!お姉ちゃんやっと帰ってきた!!」


「あれ、なんで奏ここにいるの?」


「なんでって、お姉ちゃんも真宮寺さんも入口近くで私を置いていくからずっと待ってたんだよ!!」

如月
「え?」


「は?」

真宮寺
「おや」

黒川
「じゃあ、さっき聞こえた奏さんの声は………?」



ガクッ


黒川
「響さん!?」

如月
「く、黒川!?アレ大丈夫だよな!?」





「これは俺の考えだが………」



金城
「如月、もし暇ならチェスの相手を………」


「…………はぁ」

金城
「ん?」

ーーーーーーーーーーー

如月
「…………」

黒川
「どうしたの?いつになく落ち込んだ顔して」

如月
「まぁ、その……今日はちょっと機嫌が悪くてさ」

黒川
「貴方が機嫌悪い?」

如月
「まぁ、傍から見れば大したことじゃないかもしれないさ」



如月
「……………誰とは言わない、こんな事を言われたんだ」


如月
「【超高校級の探偵】霧切さんと、【超高校級の警察官】金城、どっちが優れているか?」

如月
「同じ事件に向き合わせたらどっちが早く解決するか?って話だ」

黒川
「ああ………」

黒川
「如月君、でもそれって多分その人的には………」

黒川
「子供の例え話で言うような『仮面ヒーロー』と『スーパーマン』が戦ったらどっちが強い?とかそのレベルの話だと思」

如月
「もしそうだとしたら俺は余計に気に入らない」

如月
「実在しないコミックヒーローが喧嘩するなら俺も脳内でやる、誰も傷つかない平和な話だ」

如月
「でも霧切響子も金城剣も俺やそいつの目の前に確かに存在する人間なんだ」


如月
「もし、実際に霧切さんと金城が一緒に同じ事件を解決しようとしているなら、贔屓も関係なく両方を応援したい」

如月
「警察官にせよ、探偵にせよ、2人は【正義】を掲げ、『真実』に向かってる」


如月
「2人は真剣に、その才能を最大限使って事件に取り組んでいる」

如月
「たとえ冗談でも例え話でも、俺はそんな光景に優劣を付けたくない」

如月
「俺はこの希望ヶ峰学園に来て1ヶ月ちょっと、色んな才能の人に会ってきたが………」


如月
「どんな才能でも、どんな特技でも………それが誰かの役に立ち、助けられるなんて凄く素晴らしいことだと思う」


如月
「俺は……超高校級が好きだ」


如月
「だから俺は誰も比較しないし、誰と比べるつもりもない」

如月
「………と言っても、人間性的な意味で入間さんと比べちゃうこともあるけど」


……

金城
「如月」

如月
「あ、金城!居たの?」

金城
「いや、ちょうど通り掛かったところだ、チェスの相手を探しててな」

如月
「よし、受けて立とう」

金城
「…………」



黒川
「………」






「これは俺の考えだが………」



「私たちは………いい友人の【超高校級】を持ちました。」


おしまい。
最終更新:2022年07月10日 13:59