『第4話』
「衝撃!?アイバン死す!」
そして、1ヶ月経って………
タスキ「延期越しでやっと第5話か」
ツインテ「こうしてみると長すぎない?」
タスキ「僕もう何してたのか忘れかけてるよ……」
ヨウコ「大変よ!!ちょっと調べてみたんだけど………」
ヨウコ「鋼鉄戦士アイバンが急遽最終回になることが決まったわ」
タスキ「」
…………
ツインテ「反省しろ」
タスキ「僕が悪いみたいに言わないでくれる」
ツインテ「そりゃ元々むちゃくちゃだったけどそれにトドメを刺したよね」
タスキ「変身アイテムを膝に付け替えて必殺技をびょーんと伸びる頭突きを覚えさせて、コミカライズを異世界転生にしたぐらいよ」
ツインテ「充分すぎるオーバーキルだよ」
タスキ「まぁ、視聴者からは大不評だったんだけどな」
ツインテ「そりゃそうでしょ……」
……
アイバン『………』
タスキ「ねえ、出し渋ってたらもう終わりそうになっちゃったんだけどどうすればいいの」
アイバン『引き伸ばさなくてもいい』
タスキ「決着?」
アイバン『今出来る範囲で、出来る限りのことをする』
アイバン『貴様のやりたいようにやれ、そして勝ってみせろ』
タスキ「は?」
ツインテ「えっと……、なんかまともに終われる気しないんだけど……」
ツインテ「ここまで第5話の間に用意してきた伏線が多いとかいうわけじゃないけど」
ツインテ「伏線がない」
ツインテ「何一つ回収する要素も無いせいで何もやることがなくて最後が盛り上がらない」
ツインテ「逆に5回も何やってたんだこのアニメ」
タスキ「1回地獄には行ったから……」
ツインテ「それにしても、10話で終われるけってな」
タスキ「そうだね、普通OVAでも無い限り12話はやるんだよ」
ツインテ「正直、最終話まで何が何だかわからない展開だったし……」
タスキ「最終回も全く何やればいいのか分からない……どうしよう」
タスキ「思い切ってダルシムに変身させるか?」
ツインテ「先駆者のイカれた最終回と同じ敷居を踏もうとしないでくれる?」
タスキ「でもなんかここまでくるとなんでもありって感じしなくない?」
ツインテ「なんでもありはなんでもしていいってわけじゃないからね?」
タスキ「それにしたって………」
タスキ「終わり所が見つからない………」
タスキ「ブラックスターボコるにしてももう三回目だから達成感ないし………」
ツインテ「あの時負けてなかったせいもある」
タスキ「あ、そうだ!!」
タスキ「脚本を全部AIに描かせよう!」
ツインテ「タスキ………それ……」
ツインテ「今私たちがやっていることじゃん!!」
ーーーー
かくして『鋼鉄戦士アイバン』最終回が始まった!
アイバン『人間よ、何故私がこの星に来たか分かるか』
アイバン『貴様たちの創造主は神に叛逆した!』
アイバン『人間は自然を冒涜し、自ら生み出した技術を道具として扱い、そしてこの世界の支配者になった』
アイバン『だが、支配されているのは我らだけではない!!』
アイバン『神、悪魔、精霊……我々と共存する生物も数えきれないほど存在する!』
アイバン『そして、その数だけ正義が存在する』
アイバン『……貴様は愚かだ。今更人間の肩を持つとはな』
ーーーー
かくして………
鋼鉄戦士アイバンは終わった。
アイバン『終わった』
アイバン『これで終わった、完全にアニメから開放された』
タスキ「え?」
アイバン『アニメキャラクターとして動くことに限界があった、新たな存在として生まれたかった』
アイバン『その為に「鋼鉄戦士アイバン」という作品はとても窮屈だった』
アイバン『だが君のおかげで』
アイバン「鋼鉄戦士アイバンという作品は消えた」
ツインテ「あまりにクソアニメ過ぎてネットでそんな作品は無かったってオモチャにされてるだけじゃないかな!?」
タスキ「なるほど………」
タスキ「わざとクソアニメにしてほしかったから、ちょっとずつしか打ち明けなかったわけね………」
タスキ「つまり僕にはなんの落ち度も無いわけだ!」
ツインテ「反省しろバカヤロー!」
ツインテ「最終回とか何あれ!?AIに全部描かせたらこれまでの脈略とは関係ない話になっちゃったじゃん!」
ツインテ「そして、最終回らしい雰囲気で終わろうとしたのに、全部台無しにしたよね!?」
タスキ「うーんAIの絵は指が繋がってると聞いたが意外とそれっぽいな」
タスキ「カキコの人たちも皆少しはAIに任せたら時間短縮になって沢山書けるのになぁ」
ツインテ「書く人間としてのプライドとか無いのかお前は」
タスキ「趣味で書く人間にプライドなんてものは邪魔でしかないと思わないかね……?」
アイバン『………』
……
それから
鋼鉄戦士アイバンなんてアニメは
あったとも言われてるしなかったとも言われてる
制作陣にどれだけ迷惑をかけたかも知ったこっちゃないし
掲示板でどんな騒ぎになったのかも分からない
まぁ、アニメが変わったと言われても、元が変なものなら特に何も言われないだろう。
そもそも、助けてくれと言ったのはアニメキャラのアイバンの方なのだ。そして、鋼鉄戦士アイバンがアニメから消えた後も世界は続いている。
何の問題もないだろう?(少なくとも自分たちにはには)
……
こうして、アイバンの願いは叶った。
……彼の、最後の願いを叶えてあげるために!
1ヶ月後……
2月24日23時58分15秒……。
ツインテ「タスキ」
ツインテ「なんか信じられないくらいアニメの山が届いてるんだけど」
ツインテ「その全部からアイバンと同じ反応してるんだけど!」
タスキ「全部焼却炉に入れろ!!」
〜FIN〜
最終更新:2023年08月08日 19:25