12月23日☆
(=ω=.)「む。もう朝かぁ」
男「朝日が眩しいな」
(=ω=.*)「昨日の夜は凄かった……」
男「ご、誤解されるようなこと言うな! 何もなかっただろ!」
(=ω=.;)「えっ。なかったの?」
男「なかっただろ! 徹夜で看病しただけだっただろ!」
(=ω=.;)「そうだけど。その記憶は全年齢版だからカットされたものかと……」
男「全年齢版ってなんだよ!? 18禁版もあるのかよ!」
(=ω=.)「平行世界にはあるかもね」
男「あー……。もう朝からツッコムのだるいからやめろ」
(=ω=.)「ん。そうしよう」
子狐「……」
男「……こいつ、なんで何も食べないんだろうな」
(=ω=.)「さぁ?」
子狐「……」
男「……」
(=ω=.)「わた、わた……ふあーぁ。私、お風呂入ってくるね」
男「あぁ」
(=ω=.*)「汗かいちゃったしね」
男「書いてないだろが」
(=ω=.*)「あは。じゃあ行ってくるー」
男「……」
子狐「……」
男「……頼むから、何か食べてくれよ……」
(=ω=.;)「わああああああああああああああああああああああああああああああああ!」
男「な、なんだぁ!?」
(=ω=.;)「男ぉ!」
男「ブッ! 裸っ! ぺったんこっ!」
(=ω=.#)「ちょっとは鼻血を出してよ!」
男「ふ、服を着ろ!」
(=ω=.;)「だって! お風呂場に幽霊がいたんだもん!」
男「え゛」
(=ω=.;)「顔はよく見えなかったけど、シャワー浴びてた! 私が入っていくと壁に消えた!」
男「……」
(=ω=.;)「……」
男「それは、蜃気楼です」
(=ω=.;)「ハイ!?」
男「いいから風呂入ってこい! もう見えないからぁー!」
(=ω=.;)「わっ。ちょっ。お、押さないでーっ」
(=ω=.)「ふぃー。いい湯だった」
男「そうか」
(=ω=.;)「幽霊は怖かったけどね」
男「蜃気楼だけど、もう出なかっただろ?」
(=ω=.;)「……なんでズボンで手を払ってるの?」
男「ん? 塩がついちまったからな」
(=ω=.;)「……塩?」
男「気にするな。それより、布団敷いておいたぞ」
(=ω=.*)「あ! 本当だぁ。ありがとー。もう目茶苦茶眠くてさぁ」
男「朝だが、ちょっとくらい寝とけ。昼には起こしてやるから」
(=ω=.*)「うん。でも、私は男のベッドでもよかったんだけどなー」
男「よくない」
(=ω=.*)「ふふふ。一緒に寝る?」
男「寝るかっ!」
(=ω=.#)「今こそっ! 全年齢の限界を超えるときっ!」
男「超えたら発売中止になっちゃうから!」
(=ω=.)「恐れていたら何も変わらないよ!」
男「名言っぽいけどどこか間違った言葉だな。……それに俺、もうちょっとだけこいつに付いててやりたいし」
子狐「……」
(=ω=.)「……しょうがないな。超えるのは今度にしよう」
こなたはぼふっと布団に突っ込んだ。
(=ω=.*)「おやすみー」
男「あぁ……おやすみ」
(=ω=.)「……」
男「……一緒に徹夜してくれて、ありがとうな」
(=ω=.)「ぐー」
男「寝るの早すぎだろ……」
男「ほら、これ食べろよ」
子狐「……」
男「……」
子狐「……」
男「なんで食べてくれないんだ?」
子狐「……」
狐は丸くなったまま、時々目を開けてこちらを見る。
しかしすぐにまた視線を落としてしまう。
子狐「……」
男「無口になったもんだ」
子狐「……」
男「元気だけが取り柄だったくせに」
子狐「……」
男「そうだ。エロゲでも見るか? お前も相当好きだったよな?」
子狐「……」
男「貧乳キャラが出てるやつにしようか? 貧乳は正義なんだろ?」
子狐「……」
男「……駄目か」
俺は煙草に火を点けた。
ラッキースターの甘い香りが部屋に広がる。
男「ふぅ……お前さ……なんで逃げたりしたんだよ?」
子狐「……」
男「今まで一度もそんなことしなかったのに」
子狐「……」
子狐は、ちらっとこなたを見た。
つられて俺も彼女を見る。
(=ω=.*)「ぐーぐー」
男「幸せそうな顔してるな」
長いまつ毛。長い髪。大きなアホ毛。
にやけた顔。目の下の泣きボクロ。
男「……ん……?」
俺はもう一度狐に目を移した。
男「お前ら……なんか似てるな」
顔や姿ではなく、直感的にそう思った。
男「……」
俺は、狐の目の下に生える柔らかな毛をかき上げてみた。
男「……あるわけないか」
そこには、温かい肌があるだけだった。
ここにホクロがある、だなんてどうして思ったのだろう。
男「どうかしてるな」
俺はもう一度、こなたの顔を見た。
(=ω=.*)「すかぴーすかぴーすか」
男「なんてイビキだ。うりゃっ」
(=ω=.;)「むぃぃ……」
男「わはは。変な顔」
(=ω=.;)「むぃぃぃ……」
男「がはははは」
(=ω=.*)「んっ」
男「うわっ。へ、変な声出すなよ……ったく」
(=ω=.*)「ぐぅ……」
男「……あ」
こいつのホクロ、左目の下だったか。
さっき狐に確認したのは、右の方だった。
男「……って何考えてんだ俺は。あるわけないって」
子狐「……」
男「……」
そう言いつつも、俺は狐の顔に再度触れていた。
左目の下にある毛をかき上げる。
そこには……
ホクロ。
男「……………………こなた?」
狐の目が見開かれる。そしてその瞳が怪しい光を湛え始めた。
男「な――」
ぐにゃりと俺の視界が歪む。
部屋の風景が、高速で動いているかのように霞んでいく。
足元がぐるぐる回る。
男「う……」
俺はその光景を見ていられずに、目を閉じた。
だがそうしたにも関わず、身体はぐらぐら揺れていた。
どのくらいそうしていただろう。
揺れがようやく収まったころ、目を開けてみる。
男「……え、駅前……?」
俺は駅前に立っていた。
いつかこなたを待たせてしまった、大きな噴水があるあの駅前だ。
突然の出来事に、頭が混乱する。
男「……で、でもさっきまで部屋に……あれ? これ、夢?」
ありがちな確認方法だが、頬をつねってみる。
男「……痛いな。どうやら夢じゃないのか?」
俺は辺りを見回してみる。
不思議なことに、人がいる気配すらない。
背の高い時計は、00時を指し示している。
大きな噴水。
その横のベンチ。
男「あ……」
そこに、こなたがいた。
男「おい、こなた!」
声をかけ、こなたに近付き――気付く。
男「……お、お前!? そ、それなんだ!?」
こなたの頭には、ぴょこぴょこ動く狐耳が付いていた。よく見ると尻尾もある。
そんなコスプレ姿のこなたが、口を開いた。
こなた「……見つけてくれたんだね」
男「み、見つけて? そんなデカい狐装備が見逃せるか!」
こなた「あは。そうだね。確かにそうだ」
男「なんでいきなりコスプレなんだよ!?」
こなた「むっふっふ。なんででしょー?」
コスプレこなたは立ち上がった。
こなた「1番、私の趣味」
男「は?」
こなた「2番、男の趣味」
男「……」
こなた「3番、仕様」
男「……」
こなた「さぁ、どーれだ?」
男「……」
こなた「ほれほれ。答えてみそ?」
男「……じゃあ1番」
こなた「ぶっぶー」
男「……」
こなた「正解はぁー……」
男「……」
こなた「全部でしたぁー!」
俺はこなたの狐耳を、引っ張った。
こなた「いたたたたたっ!」
男「痛くねーだろ! 早く外しやがれ!」
こなた「は、外れないってばーいたたたた」
男「大体、全部ってなんだ!? 俺にこんな趣味はないぞ!」
こなた「うっそだー。あんなに可愛がってくれたじゃん!」
男「え……」
こなたの狐耳を離してしまう。
こなた「ふー。痛かったぁ」
男「……」
こなた「思いっ切り引っ張るんだもんなぁ」
男「……あんなに可愛がってくれた? どういうことだよ?」
こなた「どういうことも何も、気付いてくれたんでしょ? 名前呼んでくれたじゃん」
男「あ……」
こなた「それとも確信はしてなかったのかな? まぁいいや。この際だから簡単に言うよ」
男「……」
こなたは、俺のよく知る顔で笑った。
こなた「私が、男の狐だよ」
男「……」
頭が混乱する。
狐が、こなた?
確かに俺も、狐に呼び掛けた。
だがあのとき、こなたは隣りで寝ていたはずだ。
狐もこなた。
寝ていたのもこなた。
――それじゃあまるで、こなたが二人いるみたいじゃないか。
男「……どういうことだ?」
こなた「これを説明するのは難しいなぁ」
腕を組みつつ、こなたは尻尾をふわふわ揺らした。
こなた「……よし。じゃあ私のことを語ろうかな。そしたら、全部わかって貰えると思うし」
男「お前の……」
こなた「えやっ」
こなたは手を振り上げた。
また俺の視界がぐにゃりと歪んだ。
噴水、時計、ベンチ、駅……目に見えるもの全て霞んでいく。
景色が移り変わる。
男「む……」
歪んでいた視界が戻ったとき、そこは学校の教室だった。
真っ赤な夕焼けが差し込んでいる。
男「これ、どうなってんだ?」
こなた「今、この空間は私の情報制御下にある」
男「う、宇宙人!?」
こなた「あは。冗談さー。本当はねー……狐に化かされた、とかいうじゃん? 似たようなもんかなぁ」
男「ふぅん……」
こなた「WAWAWA~。話をするなら、やっぱ雰囲気って大事だし」
男「そんなもんか?」
こなた「そんなもんだよ」
こなた「私のこと……どこから話そうかな。あぁ、まずこの世界のことは知ってる?」
男「ループしてるってやつか?」
こなた「そうそう。よく気付いたねぇ。その通りだよ。この世界は無限ループしてるんだー」
男「……」
こなた「……私のせいで、ね」
男「お前の?」
こなた「そう。私のせいなの。私が願ったから、ループが始まっちゃったんだ」
男「何を……」
こなた「ん……」
男「……」
こなた「……ループが始まる前の12月24日」
男「……」
こなた「男は、死んじゃった」
男「……」
こなた「事故だったの。展望公園で、車に突っ込まれて……」
男「展望公園……」
こなた「夜景を見ていたところを、どっかーん!」
男「……」
こなた「……翌日、25日に私はそれを知った」
男「……」
こなた「悲しかった」
男「……」
こなた「絶望した」
男「……」
こなた「気が付くと、私は男が死んだ公園にいた」
男「……」
こなた「壊れた柵を見てると、どんどん悲しくなってきて……」
男「……」
こなた「私も、死んじゃった」
男「……」
こなた「……そしたらね、変なことになったんだ」
こなた「死んだはずなのに、目が覚めると男の家にいた」
男「俺の?」
こなた「うん。しかも狐になってた」
男「え……」
こなた「私にもどういうことかサッパリだった」
男「……」
こなた「死んだはずの男もいるし、男は私を昔から飼ってるみたいに扱ってくれるし」
男「……」
こなた「日付は18日だし」
男「……」
こなた「でも私は気付いた」
男「……」
こなた「私の最期の願いが叶ったんだと、気付いた」
男「……」
こなた「男が飼ってる猫みたいにずっと側にいたい、という願いが叶ったんだ」
男「……猫……」
こなた「猫だよ。ループする前の世界で、男が飼ってたのは猫だったんだ」
男「……」
こなた「私の願いのせいで、記憶が変わっちゃったみたいだけどね」
男「……そういうことか」
こなた「……ペットの狐として、私は男と一週間を過ごした」
男「……」
こなた「そしたらまた24日が来て、同じ事故で男が死んでしまった」
男「……」
こなた「でも平気だったよ」
男「……」
こなた「私の願いは、『ずっと』一緒にいる、だからね」
男「……」
こなた「予想通り世界はまたループした」
男「……」
こなた「男は記憶をなくし、私の記憶はそのままだったけど」
男「……」
こなた「そんなことどうでも良かった。男といられるならそれで良かった」
男「……」
こなた「そしてまた一週間を過ごす……無限ループだね」
こなた「うりゃ!」
赤に染まっている教室から色が失われ、景色がぼやけていく。
また移動らしい。
男「何回移動させんだよ……」
こなた「まあまぁ。文句言わない。雰囲気雰囲気!」
ぼやけていた視界が、はっきりし始めた。
灰色に曇った空の下、幾つも並ぶ墓石の前に俺達はいた。
男「……墓場?」
こなた「どこ見てんのー? こっちこっち!」
こなたは、ある墓石の前にいた。
墓の周囲はマメに手入れされているようで、ゴミ一つない。
そこに刻まれているのは……
男「……」
泉かなた。
こなた「これが、お母さんのお墓だよ」
男「ここが、かなたの……」
こなた「そ。よく知ってるでしょ?」
男「まぁな。……ん? そういえば、さっきの話にかなたは出てこなかったな」
こなた「うん。お母さんは、最初はいなかったからね」
男「最初?」
こなた「うん。15000回くらいまで、お母さんはいなかったんだ」
男「そうか……いちまん……」
男「15000回!?」
こなた「正確には15498回だっけな」
男「お、お前! そこまで何回も繰り返して飽きないのか!」
こなた「飽きないよ。ずっと一緒にいられて嬉しいよ」
男「……」
こなた「そう……お母さんの幽霊が現われたの。15498回目に、ね」
男「……」
こなた「お母さんはループ前の世界の記憶があったみたいで、その未来を変えようとしてた」
男「俺にこなたと付き合うように頼んで、か」
こなた「そう。私もここで初めて気付いたんだけど、この世界には人間の姿の私もいたんだ」
男「……」
こなた「男は勿論、お母さんの頼みなんか断ったけどね」
男「……引き受けるなんて、普通は有り得ないからな」
こなた「そう。有り得なかったよ。繰り返す時の中でお母さんに何度頼まれても、男は断り続けた」
男「……」
こなた「何百回、何千回、何万回繰り返しても断った」
男「……」
こなた「……ただ1回を除いて」
男「それは、前回のことだな?」
こなた「うん。びっくりしたよー。男の性格からして、オーケーするはずないのに」
男「……まぁ、何万回と繰り返したら例外だって生まれるだろ」
こなた「あはは。そうかもね……」
男「……」
こなた「……」
こなた「私、さ……」
男「……」
こなた「どうしていいかわからなかった」
男「……」
こなた「男が付き合うのは、この私じゃない私……」
男「……」
こなた「悲しんだらいいのか、喜んだらいいのかよくわからなかった」
男「……」
こなた「だから私は、成り行きを見守ることにしたんだ。こんな身体じゃ出来ることもないし」
男「……」
こなた「最初は予想通りというかなんというか……上手くいかなかったみたいだったよね」
男「ああ」
こなた「でも男は変わった」
男「……」
こなた「私に合わせてくれた。目が優しくなっていった」
男「……」
こなた「私の知らない男がそこにいた。私はより一層どうしたらいいのかわからなくなった」
男「……」
こなた「そして最期の日――前回の24日の夜」
男「……」
こなた「男は家に帰ってきた。あの公園で死ぬ運命を変えて、帰ってきた」
男「……行こうとは思ったんだけどな。人間のお前に邪魔されたんだよ」
こなた「そっか。私か……」
男「帰ってきたとき、お前は部屋の窓から月を見てたよな」
こなた「……」
男「あれは……」
こなた「……」
男「……」
こなた「……待ってたんだよ。男が死ななかったら、25日が来るのか」
男「……」
こなた「それともまた繰り返すのか」
男「……」
こなた「結果は……」
男「……繰り返した」
こなた「じゃあ、場所を変えようか。大丈夫。これが最後だから……」
こなたが腕をあげると、また景色が霞み始めた。
墓石が消え、曇り空が見えなくなる。
男「……」
そして俺達は、いつか見た真っ白な場所にいた。
足元にも、空にも何もない。
雲の中に浮かんでいるような感覚。
ここは、前回の世界が終わったときに見た場所だ。
こなた「……男は、ここで目を覚ましたよね」
男「あぁ。狐――つまりお前がいた」
こなた「あのとき、私にはわかったの。次の一週間が始まっても、男は今までのことを覚えてるって」
男「……」
こなた「だから私は逃げたんだ」
男「……」
こなた「今までとは違う一週間が、今までとは違う男が怖かった」
男「……」
こなた「……でも男は私を探してくれて」
男「……」
こなた「私を見つけてくれて」
男「……」
こなた「私の名前さえ呼んでくれた」
男「……」
こなた「嬉しかった……嬉しくて嬉しくて……」
男「……」
こなた「今も、凄く幸せだよ。あぁ幸せ……」
男「……」
こなた「男とまた話せるなんて……男と一緒にいられるなんて……」
男「……」
こなた「幸せだよ……」
男「……こなた……」
こなた「……柊つかさ!」
男「……は?」
こなた「柊つかさって知ってる?」
男「な、なんだよ急に」
こなた「つかさはね、かがみの双子の妹だよー」
男「……双子? それは俺の勘違いじゃ……」
こなた「ううん。勘違いじゃなくて、本当に双子だよ」
男「柊は違うって言ってたぞ?」
こなた「……やっぱり」
男「やっぱり? お前、何言ってんだ?」
こなた「簡単に言うとねー……」
男「……」
こなた「世界が壊れてきてる」
男「え……」
こなた「ちょっと前から、気にはなってたんだ。冬が夏みたいに熱かったり」
男「お、おい……」
こなた「自販機が逆さまになってたり、桜が咲いてたり……」
男「ちょっと……」
こなた「男は知らないだろうけど、この辺りの地理も変なんだよ? 人間の私は電車通学のはずだもん」
男「……」
こなた「きっとループする毎に世界は歪んでいったんだ」
男「……」
こなた「最初は小石程度だった歪みも、果てしなく繰り返すと大きくなった」
男「……」
こなた「そしてついに、つかさだよ」
男「……」
こなた「柊つかさという情報が壊れて、誰一人つかさという人物を覚えてないんだ」
男「……」
こなた「元々おかしいからね。世界が繰り返すなんてこと」
男「……」
こなた「このままループし続ければ、いつかは私と男以外全てが壊れる」
男「そんな……!」
こなた「……」
男「それなら、早くループを終わらせろよ! お前はそれでいいのか!?」
こなた「……」
男「親友だった人も、大切だった人も、全部壊れてそれでいいのか!?」
こなた「いいよ」
男「な!?」
こなた「もう、いいよ。私は男以外いらない」
男「お前……!」
こなた「男は違うの?」
男「違うに決まって――」
こなた「男も同じだったじゃん。一人暮らしで、誰とも関わらずにペットと戯れて」
男「……」
こなた「同じだよ。世界が壊れて二人きりの世界になるのと、変わらないよ」
男「あ……」
こなた「……ねぇ、男……」
こなたが近付いてきた。
こなた「人間が嫌なら、私上手く狐やるよ。今までみたいにね」
お互いの吐息を感じるほど近くまで、顔を寄せられる。
こなた「ずっと一緒にいようよ」
彼女の瞳に俺の目が映る。
こなた「たとえこの世界が壊れても」
最終更新:2009年08月24日 13:34